「毎夜のショー」が習慣になった家人は、夜は大忙しです。早めのディナーを時にデザート放棄して、シアターデッキに直行です。
もうすっかり、常連きどりで博多のA・Bさんとも「ダチ」扱い。![]()
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私もショーは好きですが、家人ほどなんでもよしとは思いませんので、時には別行動です。
ショーを見ないでも、遊ぶところはいくつもあります。船内にはショップも何店もありますし、ちよっとしたセールや、ブランド店もあります。
もちろんバーもあちこちにあり、時間はいくらでも潰せます。
そもそもショーは1時間ほどですから、あっと言う間に待ち合わせ時間はきます。
尤も、待ち合わせ場所に行かなくても、お互いの居場所は、メダリオンで判ります。
そんな風に日々をすごして、やっと境港に着きました。
この日の朝も快晴。真っ青な空に白いカモメが何羽も飛び交います。
毎朝見ても、見ても、飽きないこの景色。
今日はゆっくりの朝ごはんです。やっぱりインターコンチルンタルで。
家人は和食なのですが、ベーグルメニューからサーモンとクリームチーズのベーグル抜きで、お醤油つけてと言いたい放題。もちろん叶えてくれますけどね。![]()
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私はスクランブルエッグのハーフがお決まりメニューになったのですが、それも美味しい。
パンは相変わらずの美味しさ。しかも、今朝気付いたのですが、ホライゾンコートより、こっちの方が美味しい。
私たちは夜は、シェアが望む処ですが朝はさすがに静かに食べたいので、二人テーブルを希望します。
その日もそうでした。でも、テーブル同士は案外近いのでお隣さんに会釈して座ります。
お隣のご夫婦は素敵です。奥様は若き頃の高橋惠子さんみたいな顔立ちで美人で華やか。ご主人もまた、若き頃のしゅっとした橋幸夫さんみたいな雰囲気で、真っ赤なカーデガンがよく似合っています。
どちらともなく「どちらから?」と聞き合って、そちらが鎌倉からということが判りました。確かに「鎌倉」というイメージがよく似合うご夫婦です。
この船が楽しいこと、食べるものが美味しいこと、こんなにゆっくりできるなんて、私たちなんて幸せでしょうと、話が弾みました。
黙って座っていると、あまりに整然として近寄り難い印象がありますが、お話すればなんのなんの、とても楽しくて、気持ちのいいご夫婦でした。
私たちはその後、このご夫婦を鎌倉婦人と鎌倉夫と呼んでいます(笑)
さて部屋に帰って下船の用意です。
ここ境港では市がシャトルバスを用意してくれているとのことです。時間をずらしたので、案外空いている列に添ってすいすいと乗り込みました。
海上自衛艦の並ぶ海べりを走って、境港駅まで行くと案外新しい駅舎。
仕事で何年か前には来ました。米子からここまで「妖怪列車」にも乗りましたが、なにしろ仕事からみです。
今の方がよっぽど楽しい。![]()
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私たちが下りると、もう帰るためか乗り込んでくる人もいます。
ここから、水木しげるロードに繋がっています。
少し歩くと公園からして、もう妖怪遊具。さすがです。
入口には郵便局がありますが、そこには「妖怪消印押します」と書いてあります。
これは行かずにはいられないと入りますと、ごく普通の郵便局。
「ここで投函すると、妖怪消印おしていただけるのですか」とお聞きするとはいと笑顔。
「じゃここで書きます。絵葉書とかはありますか」とお聞きすると
「いや、ここは普通のはがきしかありませんが。外のお店で絵葉書買って、書いてここに持ってこられたらどうですか」と局員さん。![]()
そんなめんどうなこと出来ません・・とは言えず
「言え、普通はがきでいいです。それください」と買い求めて、その場で娘の次男に認めます。
「じゃこれ投函してきますね」と外のポストに行こうとすると
「あ、待ってください。ここで受け取ります。でないと妖怪消印じゃないですよ。」と慌てて止められて、ちゃんと手続きしてくださいました。![]()
ぶらぶらと目的地の「水木しげる記念館」に向って歩きますが、道の両側には、いろいろな妖怪のオブジェや柳の木が、それらしい雰囲気を醸し出しています。
でも、全般的には明るい妖怪ロードというかんじです。
行き交う人も楽しそうです。
並んだお店の烏賊焼きは、お祭りの味がしました。
このロードを行きついたところが「水木しげる記念館」です。
2024年にリニューアルしたそうですが、白い綺麗な建物です。
入場するとすぐに水木氏の年表があって、氏がいかに生きたかを語っています。
第二次世界大戦でニューギニアに送られ、そこで片腕を失ったこと、病気で生死を彷徨ったこと、原住民との交流などを見て、氏が母にあてたはがきや手紙を見ていると、氏の反戦の本気度が判ります。
そして多くの漫画家さんに共通したことですが、デッサン力が凄い。としか言いようがない。
氏の漫画に出てくるような気配はみじんもない人や物や景色が見れます。これ一見の価値あり。
家人はこういう処に来ると、端から読んでいくタイプなので、時間がかかります。
どうせ読んでも理解できないくせにという言葉は飲み込んで、私は先に行きます。
そもそも、水木先生くらいの方となると、大抵のことは知ってますよね。テレビドラマにもなりましたし。
そんなに事細かく追って行かずとも、大抵のことはもう知ってますって。みんなね。
それをなぞってどうする?? くどいっ。
ここでは、念願の絵葉書をかって「妖怪ポスト」に投函します。これこれよ。
やりたかったのは・・
帰りも同じ道をぶらりぶらり。家人は帰り際の店で、地酒をしっかり買い込んでいます。私は喉が渇いて、並びのお店で「ラムネ」
私が子供時代は、ラムネと言えば、ビー玉をポンと押し込んで飲むものでしたが、いまはとても衛生的。
美味しかったです。
境港の駅でバスを待っていると、三々五々人は集まってきます。
そして、港からのバスが着くと、真ん中のドアが開いて、まず車椅子が下ろされ、次は介助者。その二人が終わってから他の人たちも前と中の扉から降り始めます。
乗るのも同じ、まず車椅子からで次は介助者。そして、杖をついたり、足元がおぼつかなかったりの人が乗り、それから他が動きます。
こういう点は本当に素敵だと思います。介助する方も、される方も、負担に思わない距離と意識。これが当たり前という空気感は、なかなか日本ではみられません。
今回のクルーズは外国人の方が多いので、全体に外国間が漂っていますが、こういうサービスの当たり前感はなかなかのものです。![]()
それに前日、栃木の理科の先生妻とデッキで話しましたが、「あの車いすってステキですよね。赤が綺麗。しかも小さいので取り回し効くし、私もあんなのが欲しいわ。買い物行きやすそうだしね。」と。
クルーズには高齢の方が多いです。なので車いすもありますし、二本の杖で歩く方も多いです。
でも、どの方も生き生きと楽し気です。そして周りもみんな、当たり前のように場所を譲り、位置をずらし、手を添えています。
この自然さを見ていると、自分ももし、体が動かなくなっても、ここにくれば楽しめるんだという期待と希望が生まれます。
それは、将来に取る年が確実に来る、私たちにはとても心強いことです。
港に帰ったものの、まだお昼前です。このまま乗船は勿体ない。
見回すと、失礼ながら近くにはなにもない。ただ少し歩けばタワーや。ショッピングセンターがあります。
前夜にひろし君が「境港は魚が美味しいです。お薦めのすし屋は・・」と言っていましたが、そこはあるのか。![]()
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広い空間を隔てて、白壁の建物が見えます。
よーく見ると「すし屋」
ひろし君お薦めの、境港のお寿司やさん「ヒトトセ」です。
ネーミングのよしあしはあれ、折角の境港。言ってみようかということになりました。
しかしその空間の広いこと。土地を無駄に使わないようにねと、余計なことまで考えてしまいました。
そして店内に・・・
おお。。さすがひろし君推薦です。待合にはお客様がいっぱい。
まず入店カードをもらいます。私たちは「51番」いま現在は「30番」
・・・・あぁぁ、気が遠くなりそう。
と、思った時、目の前のレジにひろし君の姿が。あ、ということはやっぱり美味しいんだと直感がぴっ。
一人分だけ開いた場所に座らせていただいて、家人はとみれば、後からくる外国人客に、入店カードのやり方を教えています。
たしかに、彼の国から来たら、このシステムは判りにくいはず、私たちも外国に行ったとき、親切にされて嬉しかったよねと、思い出しました。
余計なお世話もしますが、こういう時の家人は嫌いではありません。
しかし、それにしても、次から次に来る人みんなに教えていますが、合ってるんでしょうねとちよっと不安にもなりました。
待ちに待ってやっと呼ばれた「51番」
もう脳内は「鮨モード」パネルタッチも、もう大丈夫よ。今時はどこもそうですもの。私もたいがい慣れました。
で、ここでいただくのは、まず蟹ね。
そして本マグロとたいらぎ貝。いつもの我が家メニューを一通り。
そして極めつけは「鯵」これか゜旨かった。
・・いやいや旨いじゃん。ひろし君嘘つかないね。と、言いながらのお寿司はホントに美味しかった。
帰り道は満たされていて、ちっとも辛くない。
ただ、お天気がちょっと崩れかけたので、寄り道をあきらめて船に戻ります。
境港のお寿司や「ヒトトセ」の寿司です。


