ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト作曲
オペラ【フィガロの結婚】より
 
スザンナのアリア
Venite,inginocchiatevi! 
〜ここに来て、ひざまづいて』
 
第二幕、第13曲目に当たる曲です♪
 
フィガロの結婚の全体のあらすじは、
いろいろな人々のストーリーが重なり合って、
ドタバタなラブコメ、、、と言いますか😆
 
伏線もあったりしながら、
最後はスカッとハッピーエンドにおさまる気持ちよさもあります🌟
 
実は、このオペラの前に、
ロッシーニ作曲の、
『セビリアの理髪師』と言うオペラがあり、
アルマヴィーヴァ伯爵が、結婚するまでのお話し。
その続編のような内容が、
『フィガロの結婚』
 
今でいう、
当たった映画の続編を、他の監督が作った感じ…?
(ちがう??😅)
 
タイトルにもなっている"フィガロ"が、
このオペラの主人公。
セビリアで理髪師をしていた男が、
ロジーナ(伯爵夫人)に恋する伯爵の役に立ち、
彼のお抱え使用人になっていました。
 
そのフィガロが、
伯爵夫人付きの賢い女中、スザンナと恋に落ち、
結婚の準備をしています。
 
そんな中、かつて伯爵の熱烈なラブコールで結婚した伯爵と伯爵夫人でしたが、
2人の仲はかつての熱はすっかり冷めて、
伯爵は、スザンナのことを狙っており、
伯爵夫人と結婚する時に伯爵自身で廃止した
"初夜権"を復活させようと企みます。
(当時は珍しくなかったようですが、結婚する女性の初夜を領主が貰う・と言う、なんともビックリする権利)
 
伯爵は、若いスザンナに目移りしてなんとかモノにしようと企み、
伯爵夫人は、昔の伯爵との愛を取り戻したいと願う。
 
そこにもう一人、ケルビーノという若い美少年登場。
彼はとても美しく、可愛く、
周囲の女性がみんなに愛されてしまう、
母性くすぐる魅力の持ち主。
若さゆえに、女性と見るとフラフラと、
恋多き・な、お年頃。
(役柄としては、ソプラノの女性が男装して演じることが多いです)
 
今回紹介する曲は、
この、ケルビーノと、伯爵夫人が、
そばにいるという舞台設定の中で、
スザンナが、ケルビーノを、
女装させているシーン。
 
伯爵を騙してこらしめてやろう・という目的で、
ケルビーノに女装させるのですが、
ケルビーノは、
大人の女性で憧れの伯爵夫人を
目で追ったり、じっとしていられないのを
スザンナがいさめながら、
ケルビーノを変身させていきます✨
 
スザンナも、ケルビーノが可愛くていたずらまじりに女装させるのを楽しんでいます🎶
 
原語のイタリア語の歌詞は以下。
 
Venite,inginocchiatevi! 
Restate fermo lì, restate fermo lì. 
Pian piano or via girate vi!
 Bravo! Va ben così! 
La faccia ora volgetemi. 
Olà! quegli occhi a me, olà! quegli occhi a me, 
drittissimo, drittissimo: guardatemi, guardatemi. 
Madama qui non è. 
La faccia ora volgetemi: 
olà, quegli occhi a me, 
drittissimo: guardatemi. 
Madama,Madama qui non è, Madama qui non è. 
Restate fermo, or via giratevi: 
guardatemi! Bravo! 
Più alto quel colletto…
quel ciglio un po’ più basso… 
Le mani sotto il petto… 
Vedremo poscia il passo quando sarete in pie; 
Mirate il biricconcello, mirate quanto è bello, 
che furba guardatura, che vezzo, che figura! 
Se l’amano le femmine han certo il lor perchè, 
han certo, certo, certo.il lor perchè, 
 
これをGoogle翻訳にかけると、、、
 
「さあ、ひざまずいてください!
そこにいてください。
ゆっくりかゆっくりそこを向いてください!
いい子だよ!それはいいです!
顔が今私を向いています。
やあ!その目は私に向けられています、
オラ!私に対するその目は、とてもまっすぐで、とてもまっすぐです。
私を見て、私を見てください。マダムはここにいません。さあ、顔を私に向けてください。
おら、その目は私に向けられています。
とてもまっすぐです。私を見てください。
マダムはここにいません。
じっとして、今度は振り向いて、私を見てください!いい子だよ!
首輪を高くして… まつげを少し低くして… 
手は胸の下に… 
あなたが立っているときに段差が見えるでしょう。
あなたが立ち上がった後、峠が見えるでしょう。
この悪党を見てください、彼はなんと美しく、なんと賢い表情で、なんと魅力的で、なんと素晴らしい姿でしょう!
この悪党を見てください、彼がどれほど美しいか、何という狡猾な視線、何という習慣、何という姿を見てください!
女性たちが彼を愛しているなら、彼らには確かに理由がある、女性たちが彼を愛しているなら、彼らには確かに理由がある、
彼らは確信している、彼らには確かな、確かな、彼らのなぜ。」
 
…、こんな感じ😅
 
意訳していくと、、、
 
「(ケルビーノに)
さあ、こっちに来て、ひざまずいて。
じっとしててね、そこにいて。
ゆっくりと向いてみて、、、素晴らしいわ!
よくできたわね!
(キョロキョロするケルビーノに)
ほら!今、顔は私を向いていて。
ほら!目も私を見つめててちょうだい。
ほら!目は私をまっすぐ見なさい!
真っ直ぐよ!
(真っ直ぐ・の、最上級形が使われててとっても強調)
 
〜次の伴奏のみの部分の雰囲気は、
ケルビーノがキョロキョロと伯爵夫人を目で探している様子を表しているよう〜
 
伯爵夫人はここにはいないのよ、
さあ、顔を私に向けてちょうだい。
ほら!目は私を見なさい!
真っ直ぐ!私を見ててちょうだい。
伯爵夫人はここにはいないわ!
 
じっとして、今度は振り向いて、私を見てごらん。
(ケルビーノが言う通りにしてみるのを見て)
うん、上出来よ!
 
襟を高くして…
目は伏せめにして… 
手は胸の下に添えてみて… 
私の歩き方も真似してみて…
 
(そこへ来た伯爵夫人に、すっかり可愛い女の子のようになったケルビーノのことを耳打ちしながら)
このいたずらっ子を見てください、
彼はなんて美しく、
なんて愛らしいずる賢い目つき、
なんて魅力的で、
なんて素晴らしい姿でしょう!
なるほど、
女性たちが彼を愛してしまうわけですね。
その理由がわかりますわね!
 
…と、こんな感じでしょうか😆💖
 
スザンナの独唱ではありますが、
舞台では、3重唱のようなやり取りのアリアです✨
 
おススメのオペラ映画はこちら❣️

 

配役全員がスペシャル❣️…な、

極上のひと作です🥹💞