大粟神社宮司です。

本日は令和最初の天長祭でした。

祝日というものは、実は神社のお祭りと関係が深いのです。

天長祭は、天皇誕生日。
令和に改元し、新帝が御即位されましたので、12月は上皇陛下のお誕生日となり、天皇誕生日は2月に変わったわけです。



大粟神社でももちろん本日は、天長祭を斎行いたしました!

四月?のようなポカポカ陽気でしたが、
令和の御代が益々栄え、国家や阿波が幸せであるように、大神様にお祭りをご奉仕いたしました。


さて、
天長祭は
神社祭祀のなかでは中祭です。

以前もご紹介しましたが、
神社祭祀は
大、中、小
と、公的な性格にあわせて大別しています。

大祭は、神社にとって重大な例大祭や遷座祭など。また、農耕が国家の根源である日本に相応しく、五穀豊穣をいのる祈年祭、稔りを祝う新嘗祭が全国の神社の大祭となります。

大粟神社は、祈年祭、例大祭、新嘗祭(ただし、古代から大粟神社は神嘗祭と訓じますので、決して新嘗祭とは呼びません。説明の便宜上全国にあわせました)が、三大祭と規定しています。


ただ、
これまでは
三大祭の本義が失われておりました。
私が宮司に就任して以来、
食物の偉大な女神であり、阿波の国霊である大宜都比売大神の三大祭の本義を復興すべく、再び発見された阿部家旧記(宮司家の古文書)や摂社の祭神の再検討を経て磨き上げている神学により、祭式を一新していっております。

三大祭の本義、ならびに祭りの復興は必ずいたします。


また、中祭についても
厳格に斎行いたしております。

阿波上一宮としての威儀をただすべく、
斎服にて祭を行います。

幣殿の祭具についても順次新調してまいりたいと思っております。



静寂な大粟山に、
大粟神社の代々つたわる太古と祝詞の調べが響きます。


小祭では、
本殿の御扉は決して開きません。しかし、中祭、大祭は御扉が開かれます。
故に、威儀をただすために、斎服、正装という衣冠を着装するのです。


ただし、
大粟神社では
毎月の月次祭も、
重要な祭と位置づけています。
分類上は恒例祭なので小祭ですが、
威儀をただすために、
服装は明衣、小直衣、もしくは斎服としています。

狩衣にしても、白の狩衣を着装します。
これは、他の祭との区分を明確にして、恒例祭祀とはいえ、毎月阿波国霊の大神に阿波の平安を祈る公的な性格を内外に示すためです。


御祈祷など
常の祭祀は
狩衣を着装します。

こちらは、様々な色を選択します。
美しさを追究するのも、女神さまのおやしろのつとめ。

これから、順次狩衣は色々な色を宮司が着るのをご覧になられると思います。
これは、神学上の意味もあります。




大粟神社本社での御祈祷は、
すこしお時間をいただくことになりますが、
当日でもお申し込みをいただきましたら、宮司は単も着装して、より正装に近い威儀をただしてご奉仕いたします。


阿閇宮についても、現在は拝殿整備が不十分で拝殿での正式参拝にご不便をおかけしていますが、
ご支援を募り今後阿閇宮を整備します。

整備が進みましたら、阿閇宮は大粟神社と不可分の大社ですので、大粟神社に準じた(しかし、夫神の本宮であるので服装が女神さまとは違う)服装で御祈祷を御奉仕する予定です。


大粟神社では
復興にむけて、全国の皆様、
また、とくに地元阿波の皆様方のあらゆる方面でのご支援や御寄進、ご声援(!)、お参りを受け付けておりますし、お願いをしております。

神人合一といいます。

神と人は不可分です。

みなさまのお心が神々を目覚めさせ、
本来の阿波上一宮のとてつもない霊威が阿波はもちろん、全国に広がります。

ご支援をどうぞ宜しくお願いいたします!


来週3月1日の月次祭は10時より斎行します!
予定では、
白い装束を着装することにしています。

平安装束を間近にみる教育的効果もありますから、お子様連れも大歓迎です。