大粟神社宮司です。

 

令和二年七月の社報を更新いたしました。

 

 

以下は、記事を文字に起こしたものです。

 

一.夏の大祓(六月二十七日)

六月二十七日午前十時より、大粟神社にて、令和二年度の上一宮の大祓式を斎行したしました。

大祓に先立ち、午前八時より摂社城山(しろやま)出雲(いずも)神社(じんじゃ)にて、夏の祭礼を執り行いました。「城山さん」と地元の氏子に親しまれる当社のご祭神はスサノオ命さま。スサノオ様は大神様のごきょうだいでもあられますし、なによりも疫病祓いの大神でもございます。夏の大祓では、神々の御稜(みい)()に、大自然が感応したのでしょう。祭礼で宮司が大祓を()り終えたあと、不思議なことに雨が降り始めました。雨は浄化の力。女神様のお恵みかと存じます。大変ありがたいことです。

二.七月月次祭(七月五日)

毎月第一日曜日は上一宮の月次祭です。多くのお社では一日、十五日を恒例祭と定めておりますが、現在当社は復興中で、目下尽力はしておりますが、宮司が常駐できないということもあり、恒例祭をこのように定めております。しかしながら、毎月第一土日には、瀬戸内や近畿から五十~七十名以上のお参りがありますCovid-19の影響で関東や九州からのお参りを自粛されているかたもおいでですが、着実に崇敬者の輪が広がっております。四日の月次祭に先立つ祭礼では、祭礼時は大雨でしたが、祝詞奏上のあと、ピタリと雨がやみました。この日、九州では甚大な被害がありました。上一宮の祭礼とともに阿波では雨が上がりました。「偶然」は「必然」の哲学であります(九鬼周三『偶然性の問題』)。神の御意思をいかに解釈するかが課題です。

 

●コラム―神を畏れ敬い、慎むこと―

 「神々が荒ぶっている」と、私たちは内心思っているが、「世間や、匿名の密告者」の顔色を窺って、本心を隠して過ごしている方々が多いように思う。環境や科学の衣をまとって、「神社の森を守ろう」と声を上げるのはまだましだが(しかし、これも敬神がないのだ)、今や堂々と森を壊し、神社をも廃絶する動きまである。

 また、神職の教学や氏子崇敬者の信仰実践を無視して、恣意的で独断的な拝礼行為を堂々と神社やお寺で行うものまで増えている。このような行為を淫祀(いんし)といい、残念ながら当社でもたびたび見られ、役員会で話題になっている。

どこかおかしい。そのような感覚を私たちは共有し、日々の信仰実践において襟を正し、敬神の誠を尽くしたい。

 神道実践は、神を畏れ敬い、自らを慎むことである。日々の信仰の中で偏ることなく、知性と情意を育むことが大切である。         

 

夏の祭礼予定

7

5日(日)月次祭

19日(日)末社片山神社祭礼

23日(木)10 豊玉姫神社例祭

25日(土)摂社八坂神社うらまつり

8

1日(土)雨乞滝水神の祭礼

2日(日)10時 月次祭

10日(月)10時 粟神社例祭

11日(火)10時 津々姫神社例祭