南武線全駅間歩き1(立川-武蔵溝ノ口) その4・感動の再会 | 駅から駅まで・旅のあしあと

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鉄道路線全ての駅間を歩く全駅間歩きを10年以上続けています。
今は東海~北海道エリアを歩いていますが、目指すは全国全路線全区間踏破!
そんな壮大な目標、たぶん一生レベルでかかるので、長い目で見守っていただけるとうれしいです。
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その3からの続き

-登戸(14:15発)-宿河原(14:47)-久地(15:09着・15:20発)-
-津田山(16:02着・16:10発)-武蔵溝ノ口(16:32着)

 

 


登戸駅を後にして、もう一度多摩川に向かいました。
以前は堤防と小田急線の線路が交差していたはずなんですけど、
複々線化で、小田急線の線路は堤防よりも高いところを通るようになったようです。




ここからはしばらく堤防の上を歩くことにしました。
少し進むと、宿河原堰堤が見えてきました。




宿河原堰堤を下流側から撮ってみました。

この堰堤は、多摩川の水を二ヶ領用水に取り込む役割を担っています。
しかし、1974年に起きた多摩川の洪水では、
この堰堤が原因で対岸の堤防が決壊し、多くの民家が多摩川の濁流に流されたそうです。
現在の堰堤は、1999年に40メートルほど下流に移設・再建されたものだそうです。




もうちょっと多摩川でのんびりしたかったところですが、そうも言ってられません。
堤防を後にして、宿河原駅へと向かいました。




宿河原駅に着きました。
駅の入り口は南側一カ所しかないため、
駅の北側から来た自分は、陸橋渡って南側に回り込むことになりました。
この陸橋には、ちゃんとエレベータもついていました。




宿河原駅からは、二ヶ領用水に沿って歩きました。

でも、やっぱり線路が気になってしょうがない。
だって、踏切には鉄の皆さんがカメラ持ってスタンバイしてるんですよ。




ここのモミジは、もうすぐ見頃です。
1つの葉の中で見事にグラデーションしている…。



 
こちらは良い感じですね。




大通りに出たら、次の駅まであと少しです。




久地駅に着きました。

うっ、西陽がまぶしいっ!

 

 

 

ホームには、国鉄形の駅名標が残っていました。

ちょっと足が疲れたので、ここで休憩しました。





10分ほど休憩して、次の駅へ向かうことにしました。

次の津田山駅は、南武鉄道として開業した当初、「日本ヒューム管前」駅と名乗っていました。
その名の通り、かつて津田山駅と久地駅の間に日本ヒューム管の工場があり、
津田山駅の先からは専用線も延びていたそうです。

今はいずれもなくなっていますが、
久地駅近くの府中街道沿いの一角には、
今もヒューム管で作られた道標が残されています。




踏切を渡って、線路南側の緑が丘霊園へ行ってみました。

ここは丘陵の北側斜面を利用した広大な墓地ですが、
霊園内には桜が数多く植えられており、
桜のシーズンには花見に訪れる人も多いそうです。




ここのモミジも紅葉してました。
今年の紅葉は、やっぱり遅いみたいです。




津田山側の出口には、花屋や石材店が軒を連ねていました。
この光景、八柱霊園でも見たなぁ。




津田山駅に着きました。
今日も残すところ、あと1駅間です。

 

 

 

ホームは1面2線の島式です。




いよいよ今日最後の駅、武蔵溝ノ口駅へ向かいます。




駅の手前で異次元スポットを発見しました。
ゴースト商店街かと思いきや、バリバリ元気な商店街でした。

立ち飲み居酒屋が軒を連ね、
焼き鳥の煙漂う軒先には、すでに人だまりができていました。

平成の現代にあって、昭和がどっぷり色濃く残っていました。




ゴール駅・武蔵溝ノ口駅に着きました。
ペデストリアンデッキで囲まれた駅と周囲のビル群を見ると、
素直に「やっぱ都会だわ」と思ってしまいました。

 

 

 

ホームは2面3線です。
川崎方面ホームと立川方面ホームの位置がずれていますが、
これは駅構内の混雑を避けるためなんだそうです。



そして、最後の写真を撮るために川崎方面ホームへ向かう階段を降りはじめたとき、
ちょうど列車が入ってくる音が聞こえました。


だけど、この音聞き覚えがあるぞ…。



E233系の音じゃない、となると…



205系だ!!





最後の最後でようやく再会することができました。

同業者が何人かいた上に、ホーム端に着くころには発車間際だったので、
こんな写真しか撮れなかったのですが、自分はこれで満足でした。
最後の最後で再会することができたのですから。


先頭車両には、海外譲渡を伝えるヘッドマークが掲げられていました。
旧型電車の行先案内板を模してるところがちょっとニクい演出です。
ヘッドマーク下部には「For INDONESIA」と英語表記まで入っていました。

後で調べてみると、写真の205系はこの翌日(12月6日)をもって南武線から引退したそうです。
205系そのものは、南武支線では当面現役で走り続ける予定ですし、
本線にもあと1編成残っているそうですが、その1編成はまもなく引退するそうです。
205系らしい「原型顔」編成は、南武線では写真の編成が最後ということから、
カメラ構えた鉄の方々がわらわら集まってきたようです。

武蔵野線に行けば原型顔にまだ会える…なんて言わないでやってください。



205系は川崎駅へと走り去っていきました。
40~50分ほどここで待ってたら乗ることができそうです。

でも、結局205系には乗りませんでした。
そんな別れ方もあるんじゃないか、と思って。



205系に始まり、205系に終わった全駅間歩きでした。

最後までおつきあいいただき、ありがとうございました。


(おわり)
南武線全駅間歩き2(武蔵溝ノ口-川崎)へ


12月5日(土)  歩行区間:立川-武蔵溝ノ口  天気:晴れ  日出時刻/6:35 日没時刻/16:29
鉄道距離:22.8km  歩行距離:32.0km  総歩数:56,411歩  所要時間:9時間47分

立川(6:45発)-1.2km-西国立(6:59)-1.6km-矢川(7:23着・7:30発)-3.1km-
-谷保(8:17着・8:25発)-2.2km-西府(8:52)-1.5km-分倍河原(9:15着・9:25発)-1.2km-
-府中本町(9:39)-0.5km-東京競馬場(9:47着・10:15発)-3.1km-南多摩(10:51着・11:00発)-
-1.5km-稲城長沼(11:57着・12:05発)-1.9km-矢野口(12:27)-2.1km-
-稲田堤(12:57着・13:05発)-1.8km-中野島(13:25)-2.5km-登戸(14:05着・14:15発)-
-2.0km-宿河原(14:47)-1.5km-久地(15:09着・15:20発)-2.7km-津田山(16:02着・16:10発)-
-1.3km-武蔵溝ノ口(16:32着・16:58発)=<1647F>=立川(17:34着)




登戸駅手前から武蔵溝ノ口駅までのGPSログです(1/54,000)。
久地駅から津田山駅への駅間歩きは、
府中街道に沿って歩き、ニヶ領用水の久地円筒分水を見るルートも面白いかもしれません。




 
全行程のGPSログです(1/200,000)。

10年以上昔、友達と日の出の写真を撮りに聖蹟桜ヶ丘へ行って、
そのまま多摩川沿いに登戸まで歩いた記憶があります。
改めて地図で見ると、聖蹟桜ヶ丘から登戸までといっても結構距離がありますね。
とにかく歩いてたから、疲れたって記憶は無いんですけど。




 
全区間の標高データです。
ブレが結構大きくてわかりにくいですが、
立川から溝の口にかけて、少しずつ下っている様子が分かります。
30km地点以降の「盛り上がり」は、緑が丘霊園の丘陵地と思われます。