◆花の話・起承転結 第一話・その2 | 花農家オーク・リーフの栽培日記「はなやなはなし」

花農家オーク・リーフの栽培日記「はなやなはなし」

ここは房総半島のほぼ中央部、千葉県長柄町(ながらまち)。鉢花栽培農家「オーク・リーフ」が日々、花の世話に追われる毎日を綴った栽培日記…


第一話その2 
今まで私が植物を育ててきて分かった事は、「親から子へのコピーは完璧に行われるわけではない」と云う事ですが、それがどのような意味を持つと云うのでしょう…?
Part1より)

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 ではもし仮に、ある年この道端の環境が大きく変わったとしたらどうなるでしょう。つまり「育ての親」がチェンジするとしたら・・・。たとえば、人間が道路工事をした結果、何らかの理由でペンペン草の生えていた地面が乾燥してしまったり、あるいは道路沿いに大きな看板が立てられて、すっかり日陰になってしまったりとか。そうすればこの空地の、水と日光が大好きなペンペン草はすべて枯れることになってしまいます。でも彼らの中にもし、乾燥に強いとか、日陰を苦にしない「不肖の子」がほんの僅かにでも紛れ込んでいたなら、本来淘汰される運命にあった彼らに、激変した環境の中で生き延びて子孫を残すチャンスが巡ってくる事になります。あるいはまた、親から生まれた種たちが運命の悪戯か、不運にもまったく違った環境に運ばれ芽を出すはめになった時、そんなとき生き残るチャンスもやはりあの「不肖の子」達にあるのかもしれませんね。

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結植物体が持つすべての遺伝的特徴を「形質」と云いますが、親の形質が常に100%子に現れる訳ではなく、環境の変化によってその姿も様々に変わってゆく可能性を秘めている事に「ガッテン」して頂けたでしょうか?その事が植物界の反映や多様性の源だと云う事がお分かりになるでしょう。そして私達、園芸業界に身を置く者にとって、まさにこの事が商売のチャンスをとなる事もあるのです。それについては、次回と云う事に致しましょう。

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