似たような業種の会社2社で、仕入返品の頻度に関して質問したところ、ある会社では工場が海外なので送り返す方が手間だしコストがかかるので滅多にしないで工場に電話して廃棄するか、軽微な不良なら出荷に回すとの回答がえられ、もう一方の会社では工場にやり直してもらう。たとえ輸送費がかかっても品質の維持と工場への牽制は必要な投資と考えているとの回答が得られました。

 後者の会社の方が同業種でも売上規模は一桁大きいです。

 仕入返品の金額など監査上も滅多に論点になりませんし、財務諸表上も観測できる数字ではないのですが、このようなニッチな指標だからこそわかる会社のポリシーというのもあり、そこに将来性が見えることもあるかもしれません。

 もっとも私の遭遇した2社では同じ業種でもビジネスの仕方が根本的に違うので一概に将来は語れないのですが品質にかけるコストというのも有用な指標の一つに思います。不良品など出てニュース沙汰になろうものなら、信頼という無限大の損失を被る可能性だってあるわけですから。

 それ以前に工場に本社の考えを染み込ませるという統制環境の構築が徹底できているのがベスト何でしょうけれど、実際突き返していかないとなかなか本気度がわかってもらえないそうで苦労するそうです。
 時折仕事の目的を考えることがあります。
 
 この間、後輩をひきつれて膨大な量のサンプルテストを実施しに会社へいきました。時間もあまりなく会社も決算前で悩みだらけ。私はその相談に乗ったり期末監査に向けて懸念事項がないか洗い出しを行ったりして膨大なサンプルは6、7割後輩に任せていたわけです。

 すると優秀な後輩はわりとあっさりできましたというのです。

 確かに調書を見るとできていて問題ないのですが、どうもしゃべっていて問題意識があわない。去年一昨年と自分は色々頭を抱えて牛歩のようにしか進まなくて担当者や関連部署にこっそり非公式なヒアリングしたりして何とか理解したややこしいケースもあったのに、そんなあっさりできてたまるかと思い聞いてみるとやはり懐疑心が足りていなかったのです。

 少ない予算で膨大な作業をする場合、まず終わらせにかかることも重要なのですが、やはり大王製紙やオリンパスの件は他人事にしてはいけません。
 確かにチーム全体がかつかつで作業しているときに、ふと気づいてしまった異常性、特に見積もりの要素がおかしいとか、税金計算がおかしい等期末前に調整しておくべき案件や影響が広く波及する案件の修復は監査人、会社とも大ダメージを受けますのでまず根拠も曖昧に話始めると、「はあ、何をいっとんねん?」と一蹴されるので、相当プレッシャーはかかります。

 しかし、様々なニュースや書籍を見るにつれて我々監査人は自社で築いたマニュアルに沿って監査しきることを求められているのではなく、そんなことは当然として虚偽表示を看過しないことが求められています。事務所に雇われ、上司に仕えて日々過ごすのですが、やはり及ばずながらも世間からはそう期待されているのだということは忘れてはいけないと思っています。上司ももちろん実は問題なかったなどという無難な結論を求めていないこともありますし。

 終わればそれでいいのではありません。現場が終わったとしてもその後に疑問点を見つめ直すということを繰り返してこそ本質へ近づけるのだと思います。
 目先の問題解決だけでなく将来どんな会計士になりたいかイメージして日々過ごすことが大切なのです。

Android携帯からの投稿



 この咲き具合は完全に繁忙期開幕ですな。
 プロ野球も開幕しましたし。さあ春です。
 始まりの前に過去を締めないといけません。
 
 マネージャー、シニアから嫌われているのか放置プレイで現場に飛ばされることが多く経理や内部監査室からの相談に足止めを食らうこともしばしばあるのですが、やはり多いのが他社事例です。
 会計税務はもちろんのことよそで同じパッケージ使っている会社はシステム安定しているかとか内部統制のマニアックな相談とか(例えばコーポレートガバナンスの一貫としてのCSA採用事例とか。)もあるわけです。

 到底ボーッと割り当てこなしているだけでは見えてこないような事情もお構いなしで質問されますのでちょっとスポットで行く程度ではわからないことですし、深く関与してしかもコアな感じの人に聞かないとわかりません。
 事務所のデータベース文献でなされる調査なども、ものによっては目まぐるしい変化を遂げる昨今では一瞬で陳腐化してしまいます。そしてマニアックな調査ほどアップデートなどそうそうあるものではありません。

 会計士と名乗って仕事するには、コアな人脈とオリジナルの経験に基づくデータベースは必須だなあと思います。そのためにはまずはオリジナルのデータベースを充実させることですね。有用な情報は自力で得るにしろ人から教えてもらうにしろ時間がかかるものです。

Android携帯からの投稿
 最終営業日の今日、棚卸をされる会社は多いのではないでしょうか。
 ちょっと慣れない会社の棚卸立会をすることになったという人も多いのではないでしょうか。そこで是非一読しておいた方がいいというのが、前期調書、ではなく。

 「すらすら在庫管理」という仰星監査法人の竹村先生の著書です。

 年一回の立会に際して棚卸のエッセンスを漏れなくダブりなく間違いなく思い出させてくれる名作です。

 本日もスポットで立会に行くのですが、この本は心強い。惜しむらくはなぜ昨日新人に立会に関する説明をするときにこれを読めと言えなかったのかということです。なので代わりにここに記載です。

 在庫は単価、数量そして評価と要素が多く、あらゆる営業活動やちょっと将来予測も反映された結果を示すもので、もっともロマンのある勘定科目の一つなのです。

Android携帯からの投稿