年金不安が囁かれる今、多くのサラリーマンにとって老後を見据えた収入対策が求められています。その手法の一つとして注目されているのが『東京中古マンション投資』です。

1 中古マンション投資のメリット

中古マンション投資には、「中古」ならではのメリットがあります。中古マンション投資の全体像を確認するまえに、まずはメリットとデメリットを押さえておきましょう。まずはメリットの確認からです。

1-1 価格が安い

中古マンション投資の最大のメリットは、新築の投資マンションに比べて価格が安いことです。中古マンションの価格は新築マンションのおよそ7割から8割です。

しかし中古の投資マンションが価格が安いからといって、質が低い訳ではありません。

中古マンションと新築マンションの価格が異なるのは、価格の決め方にあります。中古は買い手と売り手の双方が納得した値段で物件価格が決まります。一方で新築マンションは売り主であるマンション販売会社の意向で決まるので、買い主側の意向は考慮されません。

1-2 利回りが高い

中古の投資マンションは新築の投資マンションに比べて投資利回りも高くなります。1-1で説明したとおり、安く買えても賃料が大きく異なるわけではないからです。

もう少し具体的に見ていきましょう。

投資利回りとは、投資物件の収益性を判断するための目安で以下の計算式で求めます。

手取り利回り

 

この計算式からわかるように、価格が安く、家賃が高ければ高いほど、投資利回りも高くなります。

現状では、以下のような利回りが平均的です。

  • 都内の投資用中古マンションの価格は1,000万円~2,000万円で投資利回りは4.5%~6%
  • 新築マンションは2,500万円~3,500万円で利回り3%程度

1-3 管理状態を確かめられる

中古マンション投資の場合すでに住人がいるため、どのように管理されているかを確かめることができます。

確認が必要な理由としては、管理が行き届いていなければ、せっかくの利回りも中長期的に維持することができないからです。

以下の点は最低限確認しましょう。

  • 必要不可欠な、修繕工事が定期的に実施されているか
  • 一部のマンションオーナーが管理費や修繕積立金を滞納していないか
  • 日常清掃がされており、エントランスの郵便受けにチラシが散乱していない
 

2 中古マンション投資のデメリットとリスク

中古マンション投資にはもちろんメリットだけではなく、デメリットもあります。次にデメリットも確認していきましょう。

2-1 利用可能な年数が短い

マンションの寿命はおよそ60年程度と言われています。年数が経過している中古の投資マンションの場合、それだけ利用可能年数も短くあります。

利用可能年数が短い分、家賃収入が得られる期間も少なくなるので、価格が安いからと言っても、あまりに利用可能年数が少なければ、投資した金額を回収できなくなることも考えられます。

そのため、若いうちから投資をはじめて家賃収入を老後の年金が代わりにする場合や、相続財産として家族にのこす場合には、中古でも築年数が浅いものがよいでしょう。

2-2 室内設備の老朽化

投資用の中古マンションを購入する際には、部屋についているエアコンや給湯器も新品に交換されるわけではありません。そのため、購入のタイミングンよっては、購入してすぐに設備の故障、交換を求められることもあります。

2-3 室内の間取りや建物設備が古い

マンションも分譲年代によって室内設備や間取り、マンションの共有部分の設備にもトレンドがあります。中古マンションも購入する物件の築年数によっては、いまの流行設備や間取りから外れているものもあるため、入居者がつきづらくなることも考えられます。

室内設備

2-4 地震リスクは築年数に注意する

中古マンションの築年数によっては地震リスクが高まる物件があるので注意が必要です。具体的には、昭和56年に施行された新耐震基準法に準拠して建てられたマンションを選ぶことです。

これ以前のマンションは旧耐震基準と呼ばれて、新基準とは耐震性能が異なります。施行時期から考えると、おおむね昭和58年以降の物件を選んでおけば問題はないでしょう。

耐震基準

慎重に行動しましょう