悲しい事も思い出します。


彼の母親ピンちゃんは遂に救出叶わず、


飢えに飢えて小高に命を散らしました。


本当に本当に可哀想でした。


性格が優しく可愛らしい小型な雌猫で、


無人となった近隣から餌を求めて獰猛な猫が


我が家に押し掛けて居座り、彼女を追い払う為


パニックになって戻れず、遂に圏内から連れて


出る事ができませんでした。


(2011年4月22日頃からのブログに書いています)。


私はあんなに猫が凶暴化するのを見た事がありません。


人が居る場所(餌の有る場所)を何が何でも


自分の物とする姿。


餓えるという事の恐ろしさ。


追い払っても直ぐ戻り居座ってしまいます。


私が馬が倒れたとの連絡に後ろ髪を引かれながら


圏内退去したその後も、何人ものボランティアさんが


つないでくれた餌を他の猫に横取りされ追い払われ、


馬屋に近付けず‥今この文章を書きながらも


涙が溢れて字が滲みます。


アニマルコミュニケーターさんが伝えてくれたピンちゃんの姿‥


砂利道のような場所にうずくまっている‥


何時も走ってくる林の道を抜けた馬屋の入り口近くでしょう。


無人になった馬屋の扉が開き「ピンちゃん御飯だよドキドキ」と


呼んでくれるのを一生懸命恐怖に怯えながら


待っていたのでしょう。


やっと潜り込んだ圏内の我が家、アニマルコミュニケーターの方と


電話をしながら探し回り、ほぼ絶命した時刻にその場所に


辿り着く事ができました。


自分で探していた時に頭が痛くなる方向が有りました。


やはりその辺りに導かれ、アニマルコミュニケーターさんが


「夜が怖いの。大きな犬達がたくさんいて。夜が怖いの」と


彼女の意識を伝えてくれていた通り、その場所の周囲には


無数の犬の足跡が入り乱れていました。


餓えた犬達にも追い回され逃げ込んだ大量の藁の中から


出られなくなってしまったようです。


私が圏内に初めて潜ったその日まで、彼女は命の灯を


細々とつないでいました。丁度1ヶ月経っていました。


「今頃わかったの?肩と背中が痛いの‥」コミュニケーターさんが


伝えてくれた彼女からの最後の言葉は胸に突き刺さり、


今でも忘れる事ができません。


肩と背中の痛みは脱水で心臓が弱っているから‥


もう駄目でしょうと伝えられました。


そして数分も経たないうちに彼女は私の背中側の


心臓辺りに乗り、それからムササビが飛ぶ時のように


私の背中いっぱいにふわ~っと温かく広がりました。


既に意識は小高の空気となり、自分を飢えに追いやった


猫さえ許し、生き残っている動物達全てを守ろうとしている‥と


電話の向こうから伝えられる言葉に、優しい性格の


彼女らしいなと誰も居ない春爛漫の里で泣きました。


人様の場所を荒らすわけにもいかず、亡骸を手にする事は


諦めました。


そんな優しい母親から生まれた猫が「AKIの日記」さんのブログに


登場する猫4号です。


母親の分まで長生きして欲しいと思います。


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