スラムダンク(続き)について本気出して考えてみるブログ -3ページ目

第23話 采配

ハーフタイムの時、高頭は福田にある事を指示していた。




高頭「おい、仙道」



仙道「ん!? なんっすか」



高頭「向こうのセンターは、確か中学の時のチームメイトだったよな?」



仙道「泉ですか? そうですけど」



高頭「奴は、フリースローは得意だったか?」



仙道「ん、どうだったか。 まぁ、得意ではなかったと思いますよ」



高頭「・・・・、よし。 福田、チョット来い」



福田「・・・・、はい」



高頭「後半、おまえを使うが、ディフェンスは泉がボールを持ったらスグに止めろ。ファールをしてでもだ」



福田「・・・・むっ、・・・・・わかりました」



高頭「いいか、今は東京ペースだが、あのセンターをどうにかすれば必ず勝てる。インサイドはガチガチに固めろ」




・・・・・・・・・・・・



そして、さっきの福田のプレー。



泉のフリースロー。



1本目はかろうじて入れたが、2本目は外した。



確率は二分の一だが、そんなことよりも高頭が見ていたのはシュートフォームだった。


1本目と2本目ですらどこか違う、リズムも無い。





フリースローは苦手と見えた。



珍しいことに、前半、泉はフリースローを打っていなかった。



その為、その弱点に気がつかなかった、気がつくのが遅れた。





神奈川はこの弱点に気がつき、徹底的にそこを突いた。




センター泉、この試合彼が東京を引っ張っていたのは確かだった。



が、後半になってからシュートすらまともには打てなった。



なぜなら、ボールを持ったら凄いプレスを受け、


シュートを打とうとすれば2・3人に囲まれファールを受けていたからだ。



初めのうちはそれでも、フリースローを決め、得点に繋げていた。



しかし、流れは悪い。



神奈川の攻撃は、仙道・流川・福田といった神奈川最強のF陣が誰でも得点に結びつけることができた。



対して、東京は序盤あれだけの凄味をみせた安藤が藤真に封じ込まれ、仙道の中学時代のライバル守屋も流川とのマッチアップの為、まずまずの活躍といったところ。



つまり、神奈川は着々とフィールドゴールで点を稼ぐ、東京はフリースローで点を取るといった感じ。


同じ2点でも雰囲気は全く違ってくる。



東京が前半見せた、流れ・リズムの良さは見る影もなかった。



さらに、泉がフリースローを外し始めると、東京はガタガタになった。



東京にもファールが込んでくる。



しかし、神奈川と東京のファールの意味合いは全然違った。



神奈川は作戦上のファール。


東京は流れ上、耐えられなくなって犯してしまうファール。



そして、なにより選手層の厚さの違いが決定的に違う。



神奈川は控えと変わってもなんら遜色がない。


しかし、東京はそう言うわけにはいかない。



誰か一人でもファールアウトしてしまえば、試合は一気に神奈川に持っていかれてしまうからだ。



まぁそれでも、ここまでのゲーム運びは東京にとっては100点中の100点満点であり、前半終わって10点差で勝っているということは出来過ぎであった。



ようやく、本来の力の差が出てきただけ、と言ってもよいだろう。



このまま、試合は進み、3Q終了時には神奈川は逆転していた。




神奈川60-56東京



つづく