季節は夏休み。駅前には旅行にでかけるという雰囲気のご家族一行を多く見かけます。
今日は改札口の近くで小学校低学年くらいの男の子がものすごい大泣きをしていました。
お父さんとお母さんに何かしらの気に入らない主張を聞き入れてほしいけれど叶わない様子。

辺りの人みんなが何事かと立ち止まって見てしまうほどの大暴れ具合で、
その場に仰向け大の字、手脚バタバタ、叫び泣き、抱き起こされても逃げ出すなど、
あまりの直球な暴れっぷりは見事で、自分のできるすべてを全身全霊かけて出し尽くしていました。

お父さんは男の子自身と周囲の人々にけがが起こらないように
地面から抱き起こして壁に押さえつけなければならない状況もあって、
近くにいた数人の人が間に入ったほうがいいのか心配そうに迷っている感じでした。

力で押さえつけられたときの反抗は猛烈なしけのようなエネルギーでしたが、
お父さんとお母さんが彼に目線を合わせて何かを話すと、互いにまっすぐ見合い、
大しけがすっと凪ぐのが印象的でした。

それでも大荒れの嵐と静かな波は行ったり来たり。
ご両親の様子からおそらく、今日の彼の希望は通らないのだろうと。
「言うことを聞いてもらえない日だってあるんだぞ」
のお父さんの声が、彼に届いたかどうかはわかりません。