「食の安全」はとても危うい | 鬼川の日誌

「食の安全」はとても危うい

   米穀物メジャーのなすがまま

 

 

 * 日本人が食わされているもの

 

  危ない遺伝子組み換え作物や農薬まみれの穀物、ホルモン漬けの肉、

 など米国内でも危なくて買われなくなったものを米国は日本に売りつ

 けている。そして驚くことに日本ではこれを買う仕組みが作られてい

 るのだが、ほとんど知られていない。

 

 ① 人体への有害性が懸念されE Uや日本でも使用が禁止されている

 「ラクトパミン」という牛、豚のエサに混ぜる成長促進剤について、

 日本では米国からの輸入にあたって「サンプル検査」(しかし残留

 基準がそもそも安全かすら疑わしい)によって調べている。

 

  ところが輸入される量に対してごく僅かな数しか検査せず、しかも

 サンプルを取った後安全が確認されるまで待機するのではなく、その

 まま通関させて、市場に出回ってしまっているらしく実質「ザル」で

 なんの規制もないに等しい。

  

 ② アメリカの赤身牛肉から通常の600倍!もの「エストロゲン」

 (女性ホルモンでこれも牛の成長ホルモンとして使われる、乳がんの

 増殖因子となりうる)が検出されたりしている。

 

 ③  グリホサート(商品名ラウンドアップ)という除草剤はもともと

 遺伝子組み換え(GM)作物とセットに開発されたものだ。(グリホ

 サートに耐性を持つGM作物だけ残してそれ以外の雑草を枯らす。)

 

  グリホサートには発ガン性が疑われており、また体内の腸内細菌を

 殺して様々な疾患を誘発することが指摘されている。

 

 ④ 穀物メジャーはまた収穫前に除草剤をかけて乾燥させて収穫作業

 を楽にするとか、収穫後に「防カビ剤」(日本では禁止されている)を

 散布したりする(残留しやすくなる)。

 

  17年の検査で輸入小麦のアメリカ産の97%、カナダ産の100%から

 グリホサートが検出されている。(その他GM大豆、GMコーン)

 

  このグリホサートへの懸念は世界中で高まり規制が強化されてきて

 いる(当のアメリカでも)のに、日本では17年摂取限界値を、小麦で

 従来の6倍、にも緩和したりしているのだそうだ。

 

 ⑤ さらにジャガイモのポストハーベスト農薬の残留基準値を20倍も

 緩和したり、(なんということだ!)

 

 ⑥  レモンの防カビ剤も「農薬として使用が禁止されている薬物」を

 「収穫後に使用すれば食品添加物」として認めるというとんでもない

 ウルトラCをやってのけたりしている。 

 

 ⑦ さらに更に22年3月から「遺伝子組み換え」について「無添加」

 「不使用」と表示するためのルールが厳格化された。

 (これまで「意図せざる混入を5%以下に抑えて」いれば「遺伝子組み

  換えでない」と表示出来た。)

 

  一見厳格化はいい方向と思われるのだが、現実問題として、輸入さ

 れる穀物に、遺伝子組み換え作物がいっさい混じってないと断言する

 ことは困難である。このため国内の食品のほとんどは「遺伝子組み換

 えでない」と表示出来なくなる。実際表示は消えた。

 

  すると「遺伝子組み換え作物をたくさん使った食品」か

 「遺伝子組み換え作物を基本的に使っていない食品」かを食品表示に

 よって見分けることが不可能になる。

  つまり実質的に遺伝子組み換え作物を作っている穀物メジャーの利益

 になるための「厳格化」だったのである。これもウルトラCだ。

 

  (米国に脅されればなんでもいうことを聞くとはいえとても信じられ

 ないほど酷いが基準値のいつの間にかの変更でやられているのだ。)

 

  その他⑦新たな遺伝子組み換えジャガイモとか、⑧乳牛から無理

 矢理牛乳を絞る薬剤とか、⑨その他発がん性の疑われる作物、食品が

 穀物メジャーによって(収益アップのため)作られており、EUだけで

 なく当のアメリカの消費者もこれらに対する反対運動を起こしている。

 

  それゆえ一層穀物メジャーのいうなりの日本へこうした危険な作物

 が輸出されることになっているのである。一番危機意識も持ってない

 のが日本の消費者だということである。

 

 *(日本人にガンが多いのは多分アメリカ産食料を食わされている事

 が一つの要因なのはまちがいないのだ。そして日本の権力者特に官僚

 どもはこの事を分かっていて放置=むしろ促進しているのだからその

 人非人ぶりは許し難い。)

 

  そもそも世界的に見れば日本は禁止されている農薬が最も少ない

 最も緩い農薬基準を取る国になってしまっている。アメリカ産だけ

 でなく、中国産も酷いもんだし(中国産は町に溢れている)、日本の

 「食の安全神話」はとうに崩壊している。

  ( Cf『世界で最初に飢えるのは日本』 )

 

  どうしてここまで日本政府は日本人の食と健康を平気で犠牲にして

 アメリカの言うなりなのかが根本の問題なのである。

  これは戦後アメリカによる日本占領時代から続く負の遺産であるが、

 「対米従属」を完成させた安倍政治によって一層悪化しているのだ。

 

  「対米従属国」日本バンザイ!(米権力者ども)というわけだ。

 ほとんどの日本人は知らないわけでマスコミの責任も相当大きいな。