ウイルス再考 2 | 鬼川の日誌

ウイルス再考 2

  *東北、北海道の地震​​​​​​ 

   

   

  8日深夜青森県、北海道中心に大きな地震(八戸市で震度6強)

 が起きた。プレート境界型と言われる大地震。幸い死者は確認されて

 いないが甚大な被害がどんどん明らかになってきている。

  気象庁は「北海道、三陸沖後発地震注意情報」を初めて発表し、

 今後1週間は巨大地震に注意し、対策を取るように呼びかけた。 

 

  この地震は「東日本大震災」を思い出させ、改めて日本はいつ何処

 で巨大地震が起きても不思議ではない「地震列島」だということを

 私たちに強く思い起こさせた。

 

  今新潟では「柏崎、刈羽原発」の再稼働が原発マフィアどものお膳

 立てで強行されようとしている。そればかりではなく各地の老朽原発

 が次々と稼働を続行している。

 

  3、11福島の悲劇を無駄にする自民党政権、原発マフィアどもの

 原発依存への先祖返り策動は、まさに日本を壊滅に追い込む暴挙と

 なるということを、今回の地震は強く警告していると言える。

  それとともに南海トラフ地震に焦点を絞る愚挙をも具体的に暴き

 だしたと言える。

  (CF 9月のブログ『発生確率80%の破綻』)

 

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  ウイルスとは何なのか 2      (続き)

  * ウイルスの発見

 

  「うつる病気、すなわち感染症には必ずその原因となる病原体が

 存在している。」しかもその「病原体は非常に小さい。もちろん肉眼

 では見えない。」

 

  「病原微生物、いわゆるバイキンは普通、球状をしていてその直径

 は1マイクロメートル(1000分の1mm)程度である。・・

  これを”見る”ためには、顕微鏡を使う以外に方法はない。」1900年

 代初頭、野口の時代にはかなり高性能の光学顕微鏡が存在していた。

 

  「1890年代のあるとき、ロシアの研究者ディミトリ・イワノフスキー

 は(タバコモザイク病の)病原体の大きさを調べてみようと」思い立ち

 「素焼きの陶板」でモザイク病に罹った病葉の抽出液を”濾過”してみた。

 

  「大腸菌や赤痢菌のような単細胞微生物は、どんなに小さくてもその

 サイズは直径1~数マイクロメートルである。素焼きの陶板にあいて

 いる穴はこの5分の1から10分の1以下で」「しかも穴は陶板の内部

 を入り組んで走行している。

  単細胞生物がそこを通過することは不可能である。」

 

  ところが「普通、病原体は存在し得ないはず」の「陶板の反対側

 から滲み出てきた液には」「タバコモザイク病を引き起こす力が十分

 残っていた。」

  「陶板を通り抜けることができる微生物!サイズにすれば単細胞

 生物の十分の1以下。当然光学顕微鏡の解像度では到底、追いつか

 ない小ささである。」

 

  「もちろんそのような極小の病原体が存在しているなどとは当時、

 誰も考えてもみなかった。イワノフスキーもすぐには実験結果を信

 じることができなかった。」

  「イワノフスキーはそれがまったく新しい病原体であるとは考えず、

 小さな細菌の存在を想定した。」

 

  その後、オランダの研究者がこの研究を再検討して「細菌とは異

 なる微小な感染粒子の存在を初めて提言した」

  これが「ウイルスの発見」であるが、イワノフスキーが猛然と

 「プライオリティを主張した」ので「今日では、タバコモザイクウイ

 ルスの最初の発見者はイワノフスキーということになっている。」

 

  * ウイルスは生物か?

 

  人がなんとか識別できる芥子粒をラグビーボールとすれば、大腸菌

 は仁丹ほどでしかない。

  この「大腸菌をラグビーボールとすれば、ウイルスは・・ピンポン

 玉かパチンコ玉程度のサイズとなる。」

  こんな小さなものを今は”見る”ことができる。

 

  電子顕微鏡が開発されて”見る”ことが出来たウイルスは、「病原体に

 限らず、細胞一般」の「ウエットで柔らかな・・脆弱な球体」とは

 違って「優れて幾何学的」で「正二十面体の如き多角立方体」「繭状の

 ユニットがらせん状に積み重なった構造体」「「無人火星探査機のよう

 なメカニカルな構成」などをしており「同じ種類のウイルスはまったく

 同じ形をして」「大小や個性といった偏差がない」なぜなら

 「ウイルスが、生物ではなく限りなく物質に近い存在だ」からである。

 

  「ウイルスは、栄養を摂取することがない。呼吸もしない。もちろん

 二酸化炭素を出すことも老廃物を排泄することもない。つまり一切の

 代謝を行なっていない。」しかも一定の条件のもと濃縮すると「結晶化」

 させることができる。「これはウエットで不定形の細胞ではまったく

 考えられない・・この点でもウイルスは、鉱物に似た紛れもない物質

 なのである。」

 

  「しかし、ウイルスをして単なる物質から一線を画している唯一の、

 そして最大の特性が」「ウイルスは自己複製能力を持つ」ということだ。

 「ウイルスは核酸=DNAもしくはRNA」を持っている

 

  「ウイルスは単独では何もできない。ウイルスは細胞に寄生すること

 によって飲み複製する。」

 

  「ウイルスは細胞表面に付着」すると細胞の内部に自身のDNAを注入

 する。宿主細胞はその「DNA情報をもとにせっせと」ウイルスを生産

 する。

  増殖したウイルスは「細胞膜を破壊して一斉に外に飛び出す。」

 まさに「エイリアンさながらである。」

 

  「もし生命を『自己複製するもの』と定義するなら、ウイルスは

 まぎれもなく生命体である。」

  しかしウイルス粒子単体を眺めれば、「そこには生命の律動はない。」

 「ウイルスは生物と無生物のあいだをたゆたう何者かである。

 

  「ウイルスを生物とするか無生物とするか」は「とりもなおさず

 生命とは何かを定義する」ことである。

 

  「結論を端的にいえば、私(福岡ハカセ)は、ウイルスを生物で

 あるとは定義しない。つまり、生命とは自己複製するシステムである、

 との定義は不十分だと考えるのである。」

 

  「生命とは何か」、これを探るのがこの本の主題で福岡ハカセが

 明らかにしたいことである。

  福岡ハカセは「生命とは動的平衡にあるシステムである」という

 「動的平衡」論を打ち出すわけであるがそれについてはこの本を

 読んでもらうしかない。

 

 

 #コロナウイルスというのは、ウイルスの表面にあるトゲトゲが

 王冠=クラウン=コロナのように見えるから。

   イメージ(太陽コロナで考えると分かりやすい)

  SARSやMERSもコロナウイルスである。

 

  (了)