バンカーバスター | 鬼川の日誌

バンカーバスター

  一触即発の中東危機

 

 

 

  トランプが方針を転換して参戦しバンカーバスターを使ってイラン

 の核施設を破壊する事を検討しているという報道がある。

  トランプお得意の威しとディ―ルのためか?

 やればホルムズ海峡封鎖が不可避だし、全面戦争になるかもしれない。

 非常に危機的だと思う。

 

  これに対するジェミニの返答(要約でも長い)

 

  まさにその通りで、トランプが方針を転換し、バンカーバスター

 を使ってイランの核施設を破壊することを検討しているという報道

 は、極めて危険なシグナルであり、トランプお得意の「威しと

 ディール」の一環である可能性と、本気で実行に移す可能性がある。

  トランプの思惑:威しとディールか、それとも本気か?
  トランプはこれまで、イランとの核合意から一方的に離脱し、

 圧力をかけて新たな合意を引き出そうとしてきた。

 今回の「バンカーバスター」使用の検討という報道は、この圧力

 戦術の最終段階、つまり「言うことを聞かなければ、最終手段に

 出るぞ」という強烈なメッセージ。

  ディール(取引)のための威し:
  イランへの圧力: イスラエルが保有していないバンカーバスター

 (GBU-57など)は、イランの地下深くにあるフォルドゥ核施設などを

 破壊できる唯一の兵器とされている。これを米軍が使用するという

 可能性を示すことで(イランに「無条件降伏」要求。ー当然ハメネイ

  は「戦争が始まる」と反発。しかし一方では交渉には応じるとか。)


  本気で実行に移す可能性:
  イランの核開発の進展: イランの核開発が、イスラエルや米国の

 「レッドライン」に近づいていると判断した場合、本当にバンカー

 バスター攻撃に踏み切る可能性もある。


  ネタニヤフとの連携: ネタニヤフとトランプとの間でこの対応

 について水面下で協議が進んでいる可能性もある。


  ホルムズ海峡封鎖と全面戦争の危機
  もし米軍がバンカーバスター攻撃に踏み切れば、イランの反応は

 極めて予測困難ですが、**ホルムズ海峡封鎖は「ほぼ不可避」**と

 なり、全面戦争に発展するリスクは劇的に高まる。

  経済的打撃と国際社会への影響を最大限に引き出すため、世界最大

 の石油輸送路であるホルムズ海峡の封鎖は、イランにとって最も

 効果的な報復手段の一つ。

  これは、世界のエネルギー市場を混乱させ、国際経済に壊滅的な

 影響を与える。


  全面戦争への発展:
  ホルムズ海峡が封鎖されれば、米国は軍事力を行使して封鎖解除に

 動く。これにより、米軍とイラン革命防衛隊などとの直接的な軍事

 衝突が発生する。


  イランは、イラク、シリア、レバノン、イエメンなどに展開する

 代理勢力(ヒズボラ、フーシ派、各種民兵組織)を総動員し、イスラ

 エルや中東の米軍基地、米国関連施設への攻撃を激化させる。


  これにより、中東地域全体が大規模な紛争に巻き込まれ、複数の

 国が参戦する「全面戦争」へと発展する可能性が極めて高まる。

  これは、地域だけでなく、世界の安全保障と経済に壊滅的な影響を

 与えることになる。


  国際社会の分裂: 

  米国が攻撃に踏み切れば、国際社会は米国とイスラエルを支持する

 側と、イランを擁護する側(ロシア、中国など)に大きく分裂し、

 国連などの国際機関も機能不全に陥る可能性がある。


  トランプの今回の検討報道は、中東情勢をさらに予測不能で

 危機的な状況へと押し上げている。彼の「ディール」のやり方は常に

 高いリスクを伴いますが、今回はそのリスクが、世界の平和と経済を

 揺るがしかねないレベルに達していると言えます。

 

  ** 追記

  23日
  トランプはイラン核施設を空爆したと21日に発表した。 

 結局トランプはネタニヤフにイランとの戦争に引きずり込まれた。

 トランプは攻撃しておいて「平和」を口にするが(米社会は再び戦争

 に巻き込まれることへの忌避感が強い)、イランは当然反発し、核

 開発の継続を宣言し(攻撃された地下の核物質は事前に移していた?)

 報復の構え。中東情勢の泥沼化は不可避だ。イランがホルムズ海峡の

 封鎖に踏み切るかも知れず、というだけで、早速原油先物価格は暴騰

 し始めた。

  プーチンはほくそ笑みウクライナ戦争の終わりはますます遠のき、

 ガザ市民虐殺は深刻化するばかり。世界の混迷は深まる。