ガザと日本 | 鬼川の日誌

ガザと日本

  ジェノサイドが続いている

 

 

 

  イスラエルはガザ中部で人質4人を解放したらしい。そのためのハマス

 に対する攻撃でパレスチナ人210人以上(9日には270人以上と発表)と

 驚くほど多数を虐殺した。これでも「「ハマスは人殺し集団」と非難する

 のだからネタニヤフの鉄面皮ぶりには怒りしかない。

  和平の新提案がバイデンにより発表されて以降、イスラエルの極右派の

 反発で、むしろガザに対する攻撃は激化しており、イスラエルは先日も

 学校に対する空爆で40人以上を殺した。どちらも多くの子供達が殺され

 ている。

  和平交渉仲介役のエジプトも非難しており、これでは和平交渉!なんか

 が進展するはずもない。

  どこまでも泥沼化(イスラエルによるジェノサイドが続く)しそうだ。

 

  *

  イスラエルがこれだけ長期に(もう8ヶ月になる)ガザ攻撃を繰り返し

 得るのも全てアメリカバイデン政権の支援があればこそだ。

  アメリカでは「ジェノサイド、ジョー」に対する若者の抗議行動は強

 まり、若者、アラブ人のバイデン離れが進む。

  トランプに裁判で有罪判決が出たし、そもそもトランプはどうしよう

 もないとはいえ、今アメリカでは「ダブルヘイター」(バイデンもトランプ

 も嫌い)がじわりと拡大しているらしい。

  選択肢がないのでこの声は大統領選挙投票に行かないとなるだろう。

 しかしこれも結果トランプに有利に働きかねない。

 

  *

  アメリカ民主主義の危機?とか言われているが、機能不全に陥っている

 のはどこよりも日本だ。

  ガザでは現に多くの人が殺され続けている。100万人単位の人が飢え

 苦しんでいる。その深刻さには比すべくもないのだが、我が日本の現状は

 経済的低迷、政治的混迷という意味での深刻さは大変なものだ。しかも

 どこにもそれを打開する力が見当たらない。情けない話だ。 

 

  そのいい例が自民党安倍派の裏金問題の真相解明は結局は闇のままで、

 目先を変えるだけの「政治資金規正法の改正案」が国会を通過すること

 になる酷い茶番劇だ。

  (「企業団体献金の禁止」はなく、制作活動費の10年後!ージジイども

 はもうあの世だーの明細公開とかあまりにも馬鹿馬鹿しい改正?案。)

 

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  4月になっても実質賃金の目減りが25ヶ月続いている。賃上げの効果

 は中小企業には行き渡りそうもない。基本的には低迷する日本経済に

 根を持つ日本売りといえる進む一方の円安、そしてそれによる物価高で

 生活が追い詰められていることへの肝心の対策なんかはそっちのけ。

  というか岸田政権はそもそもそれどころではなくずっと裏金問題の誤魔

 化しだけで手一杯。何も出来ない無能無策。

 

  *

  その一方で岸田の原発政策の大転換(原子力マフィアの指図)により、

 5月29日原子力規制委員会は来年で40年となる高浜3、4号機の60年まで

 の運転延長を認めた。

  延長認可は7、8基目。高浜原発1号機は49年、2号機が48年。

 老朽原発の稼働が続く高浜原発ではこのままでは使用済み核燃料の置き

 場である原発内のプールがあと3年で一杯になる。

  その上県外移設の展望はどこにもない。

 

  *

  無実の人が死刑を執行されたかもしれない飯塚事件は再審が認められ

 なかった。袴田さんも実質殺されたようなものだし、公安警察による

 でっち上げ冤罪が明白にされた大川原化工機事件(この時も「人質司法」

 で顧問だった人が実質殺されている)は、国と都に対する損害賠償訴訟

 裁判中。

 

  これまでに4件もの冤罪死刑判決が覆されて再審無罪が勝ち取られて

 いる。島田事件の赤堀政夫さん、免田事件の免田栄さん、松山事件の

 斎藤幸夫さん、そして財田川事件の谷口繁義さん。

  もう4人とも帰らぬ人となっている。

  

  これだけの冤罪事件がある。再審無罪を勝ち取る事は稀有で至難。

 それが4件もある。これだけでも私たちが生きている社会が矛盾だらけ

 であること、生きにくい社会であることを示している。

 

  (9日に一旦投稿しましたが投稿やり直しました。)