虐殺システム | 鬼川の日誌

虐殺システム

  イスラエル軍の非道(A Iシステム)

 

 

  イスラエルとハマスとの間接交渉は結局破綻した。イスラエル軍は交渉

 最中の6日から始めた「限定的」とするラファでの戦闘を拡大するばかり

 でなく、13日には北部でも空爆、地上作戦を再び始めた。

  ラファの検問所のイスラエル軍の制圧で、支援物資が入らずガザ住民の

 飢餓が深刻化している。

  ガザ側の死者は3万5千人を越え、瓦礫に埋まっている人は1万人以上

 といわれている。

 

  バイデンはラファ「本格侵攻」の場合は武器を供与しないなどと表明

 するだけでこれを止めることは出来ないでいる。米国内でのパレスチナ人

 虐殺に対する抗議行動を気にしたアリバイ作り以上ではない。

 

 

  * 民間人(女性、子供たち)の犠牲が増える仕組み

 

  ガザ住民の犠牲者のうち約7割を女性と子供たちが占める。このイスラ

 エル軍のガザ攻撃がとりわけ非道なのには理由がある。

 

  イスラエル軍は高解像度のカメラを搭載した巨大な監視気球でガザ住民

 の動きを一日中監視、記録している。

 

  イスラエル軍は「ラベンダー」と「パパはどこ?」という二つのA Iシス

 テムを使っている(これにはガザ全住民のデータを入れている)。

 

  「ラベンダー」は標的を選ぶシステムで、3万7千人のハマス戦闘員(と

 思われる)を抽出、このデータを基に、「行動の相似性や交流関係、通話

 歴などを点数化し、上位を戦闘員(標的)」にする。

  これはもちろんA Iによる推定だ。誤差は考慮に入らない。

 

  「パパはどこ?」(ふざけた名をつけている)は行動監視システムで、

 この行動監視システムに「標的」が登録され、標的が「帰宅した時点で

 爆撃のゴーサインが出る仕組み」になっている。「自宅を爆撃対象にした

 のは捕捉が確実なためだ。当然、家族は巻き添えになる。」

 

  イスラエル軍はこの巻き添えを戦闘員一人につき15人から20人と許可

 しているのである。ハマスの大物の場合は100人以上巻き添えになっても

 構わないとする。

  (ネタニヤフや極右派はパレスチナ人を人間とは思ってない。)

 

  さらにこの爆撃には「戦費削減のため、誘導装置のない精度の低い大型

 爆弾を使」い建物全体を破壊する。当然周辺住民の犠牲も増える。これは

 当たり前のこととして織り込んでいるというとんでもないものだ。

  こんな非道なパレスチナ民間人の虐殺を許していいわけがない。

 

 

  *引用は(『東京新聞』5、14  『視点』田原牧)