ウクライナ
ロシアのウクライナ侵略2年
24日で2年になる。これと3月の大統領選があるので、プーチンは成果
をあげようとウクライナに対する攻撃を激化させている。ウクライナ全土
へのミサイル、無人機による攻撃、18日には東部ではドンバスの要衝アブ
デーフカからウクライナ軍が撤退を余儀なくされたと伝えられた。プーチ
ンは今後ドンバス地方全域の制圧を目標にしている。
欧米からの支援が細り、ウクライナ軍の武器、弾薬、防空能力が不足し
ている事態につけ込まれている。またウクライナ政権内部でもゼレンスキ
ーが軋轢が伝えられていたザルジニー軍総司令官を解任するなどの混乱が
士気に影響していることも否めない。
更に戦争の長期化でウクライナ兵20万人近くが死傷(うち7万人近くが
死亡)しており、兵力不足が深刻化してきている。50万人の兵士の動員が
要請されているようだが、国外脱出や徴兵逃れが横行し、長期動員されて
戦っている兵士やその家族には不公平感が募り、不平不満を訴えるデモが
多発している。ウクライナは兵力確保の難題に直面している。
もちろんロシア軍はプーチンが兵士の損耗など気にもしてないわけで、
ウクライナ軍の倍以上の兵士が死傷している。当然のことこちらも兵力不
足は深刻化しているのだが、プーチンがこれを強権的に押さえ込んで表面
化させてないだけである。また「ワグネル」のような民間軍事会社などの
闇の軍隊を使わざるを得ないということでもある。
(アジア、アフリカ等の貧しい国の若者たちを高給で釣って兵士に仕立て
上げ、またワグネルがそうであったように、受刑者を駆り出して前線に投
入して使い捨てにする。)
ウクライナへの攻勢だけでなく大統領選での圧勝を演出するため、プー
チンは目障りなナワリヌイを刑務所に隔離するだけでは足りずとうとう殺
してしまった。家族への遺体の返還にも「2週間」応じないのは「ノビチ
ョク」などの暗殺毒薬の痕跡が遺体から消えるまでということなのは見え
見えである。
そしてほぼ同時にウクライナへ亡命した元ロシア軍パイロットを逃亡先
のスペインで暗殺部隊が銃殺した。これらはプーチン支配に叛逆したり、
逃亡したりする者に対する明白な恐喝以外の何ものでもない。こうした暗
殺は元KGBプーチンの常套手段で多くの人たちが殺されてきた。
こうしたウクライナのピンチの現状にもかかわらずバイデン政権はトラ
ンプに引きずられた共和党の抵抗で、ウクライナ支援の予算を通すことも
出来ずにいる。大統領選に向け「もしトラ」が現実味を帯びてきている。
しかし二人とも高齢で一体米国はどうなるやら、「もしトラ」は大惨事だ
がバイデンであれお先真っ暗以外にない。