能登地震 | 鬼川の日誌

能登地震

  新年早々

 

 

  あけましておめでとう、と思ったが、新年早々に能登大地震。

 まだ被害は集計しきれてないようだが、石川県で48人の死亡が確認され

 (2日午後4時現在)、潰れ・破損した家屋多数(まだ取り残されている

 人がいるかもしれない)、木造家屋だけでなくビルまでも倒壊した。

  輪島市では火災で200棟以上が焼けた上、各地の港では津波で多数の船

 が転覆するなどし、北陸地方のあちこちで崖崩れや道路の破損などこれま

 ででも多大な被害が確認されている。

 

  一刻も早い救助の手が必須だが、新年早々被災した人たちー命があった

 だけでも良かったといってはいるもののーの悔しい思いは如何ばかりか。

 

  それにしても我が列島は地震の巣であることをゆめゆめ忘れてはならな

 いということをさらに思い知らされることとなった。志賀原発では外部電

 源が一時喪失したらしく今の所問題ないとはいうものの福島原発事故を思

 い起こさせる。岸田政権による原発回帰の動きが急だが、これがいかにと

 んでもない事か警鐘が鳴らされたと言える。

 

  まさにこれを書いている時羽田空港で日航機と海保機の衝突炎上事故が

 生々しく放映された。幸いなことに日航機の乗客、乗員379人は全員脱出

 し無事だったが、海保機の6人のうち5人は死亡した。日航機は衝突直後

 一気に燃え上がる様が放映されたが本当にあわやの大惨事。

 

  新年1日目、2日目でこれでは「いい年」になるとはとても思えない。

 

  *

 

  昨年ついにイスラエルによるパレスチナ人の虐殺は止まず、ガザの死者

 はほぼ3万人という恐ろしいほどの犠牲(3ヶ月弱で!その内瓦礫に埋

 まっている人は6~7000人規模だという)。ほとんどが市民子供達。

  ガザの200万人にも及ぶ人たちは飢餓に追い詰められたまま越年するこ

 とになった。イスラエルの妨害で国際的支援は思うように届かない。

 

  ウクライナのロシアに対する反転攻勢は思うようには進まず、膠着状態

 に陥っている。さらにロシアによる最大規模のミサイル攻撃で年を越す等

 むしろウクライナ側のピンチ情報が聞こえてくる。欧米によるウクライナ

 支援疲れが顕著である。

 

  しかしなんといっても政治的にも経済的にも低迷し混迷しているのが顕著

 なのがわが日本であるのは間違いない。

 

  自民党安部派、二階派などの政治資金規正法違反事件での検察の捜査で

 安部派が追い詰められているというより岸田政権が瓦解寸前。岸田が仕掛

 けたわけもなく、きっかけは『赤旗』の調査報道だというから、検察も

 やむを得ず腰を上げざるを得なかっただけで、「大山鳴動ネズミ一匹」に

 終わる可能性が高いが、岸田自民党政権の支持率がさらに低迷することは

 避けられない。

 

  それでも安部以来の日本の軍事力強化、日米軍事同盟の強化(日米軍の

 指揮系統の一体化、つまり米軍への自衛隊の組み込み)、防衛費の一挙

 拡大「戦争の出来る国」への明確な転換の策動を押し留める力はどこにも

 見えない。

 

  軟弱地盤でいくらかかるか分からない、文字通りドブに金を捨てる以外

 のなにものでもない「辺野古基地建設」の強行などは岸田政権(日本)に

 主体性がどこにもないことを絵に描いたように晒している。

  同じようにドブに金を捨てる(群がる権力者と業者だけが儲かる)のが

 明白なのにやめようとしないのが大阪万博だ。

  

  今最もこの30年の日本経済の技術力の衰退を象徴的に(情けない形で)

 露呈しているのが、ダイハツの不正認証取得問題である。数十年に及ぶ不

 正が暴露され、ダイハツ全車種の出荷停止、全工場の操業停止と進みダイ

 ハツ自体だけでなく、数千社に及ぶ関連全下請け企業が危機に直面するこ

 ととなった。

  

  安部派による法の抜け穴をかいくぐっての裏金作りとそれによる権力の

 私物化とよく似た経済面での腐敗。しかもこれが日本経済の中核自動車産

 業でのことであるから深刻だ。これによる経済的打撃はコロナによる経済

 的打撃からの回復が思うようには進まず低迷している現状に追い討ちをか

 けることになるだろう。コロナ後低迷する中国と日本は同類である。

 

  23年はそんなわけで実にひどい年だった。願わくば今年は少しでもいい

 年になるように!

  しかしそんな思いは新年早々の能登地震と日航機と海保機との衝突事故

 で吹っ飛んでしまった感がある。

 

  *日航機と海保機の衝突炎上というあってはならない事故、その原因は

  何だったのかまだ不明ではあるが、管制官と海保機との間の指示又はそ

  の受け取りに問題があったようだ。しかし明らかに恐ろしいほどの過密

  運行、過密に拍車をかける官(自衛隊、海保)民共用の問題などがある

  ようだ。