妙高山BCスキー 2 | 鬼川の日誌

妙高山BCスキー 2

  前山BCスキー  19,3,24    

 

 

  昨日から雪が降っていて朝方はかなりの降り方。これではBCスキーは不可だ

 ろうと一旦は諦めゲレンデスキーのつもりで宿を出る頃に天気が回復してきた。

 これでまたやはり予定のBCスキーに行くことに戻した。こんな経過でBCスキー

 用の荷をしまったり出したりしたので私はクトー(スキーアイゼン)を入れた袋を

 うっかり詰め忘れてしまった。

 

  今日は前山である。赤倉観光リゾートスキー場のゴンドラとリフトでトップに登る。

 シールの装着等歩きの準備をしているうちにまた天気は悪くなりガスってきた。

 

 

  ビーコンのチェックをして歩き始めた9:30頃には深いガスに包まれてしまった。

 

 

  雪もまた降り出すガスの中を黙々と進む。

 

 

  少し樹林がまばらになり始める10時頃から斜面がだんだん急になってくる。

 そしていよいよ急坂になってくると、昨日より新雪は厚いもののやはり踏み込む

 と表面の雪が崩れ下の硬い雪面が出てくるようになり、休憩を兼ねてクトーを

 装着することになった。しかし皆さん休めるようなところではない相当な急斜面

 に既に踏み込んでいて、クトーの装着や板の履き直しに苦労することになった。

  ここで私はクトーを宿に置いてきたことに気がついた。

 

 

  皆さんの準備が出来てまた歩き始めたのが10:20過ぎた頃かな。まだまだ

 これから急斜面は続く。

  クトーのない私はこれからも相当苦闘することになる(なんちゃって!)。

  特に斜面をトラバース気味に回り込むところでは前の人が踏んだ新雪はほぼ

 崩れ下の硬い雪面がむき出しになっている(そうでなくても自分が踏めば崩れ

 る)。アイゼンの爪がないのでこういうところはスキー板のエッジを効かせて渡る

 しかない。滑りそうでこれは結構厳しい。

  また回り込んで方向転換となるので爪がないとキックターンが難しい。これも

 ひやひやものだ。滑らないようにシールを慎重に効かせるしかないがきつい。

  もう少し行けば尾根に出そうだと期待しながら登るがなんども裏切られる。

  昨日の私の相棒は他の一人が不調で今日のBCスキーを休んだので代わり

 にリーダーと組んで登ることになった。相変わらず苦労はしてたようだがリーダー

 に支えられ頑張ったようだ。私はフリーでよかった。

 

 

  私の履いているチロリアというビンディングでは急斜面でサポートを上げると

 クトーの歯も上がってしまい雪面に刺さる部分が小さくなってしまう。それで

 普段から急斜面を登り易くするサポートを上げることを取るか、アイゼンの爪が

 効くことを取るかのどちらかになっていたので、今日はアイゼンの爪の効果は

 ないのは覚悟でサポートを上げて登ることにしていると思うことにした。ともかく

 シールを効かせることに専念する。新雪の上ならなんとかなるのでなるべく人の

 踏んでない新雪面を歩けるように独自のルートを作って登る。 

  山腹からようやく尾根上に出たかと思う頃で10:50頃か。しかしまだ急斜面で

 あることは変わらない。

 

 

  はっきりと山頂に続く細い尾根に乗り傾斜が緩くなったのは11時頃になってい

 たようだ。遅れている人をここで少し待ち山頂に向かう。緩いとはいえ吹きさらし

 の尾根の雪面は硬い。クトーがないとカリカリ面は辛い。やはり転んだ。

 

 

  11:30になる前にほとんどの人は山頂に着いた。遅れた人も5分後くらいには

 着いたかな?

  まだ雪も降りガスもあり風もある悪条件が続いている。

  そんな中で昼飯休憩を兼ねシールを取り滑走の準備をする。

 

 

  11:50頃から降り始める。降りの滝沢尾根は最初はかなり細い尾根だし、吹き

 曝しで薄い新雪の下はかなり硬い斜面でそれなりに緊張するところだ。

 

  

  カリカリの細尾根を抜けるとこの尾根最大の急斜面がある。これくらいになると

 ターンするとき下の新雪面が崩れる。生徒さんの中にはここでコケる人、腰が引

 けてなかなか降れない人もいた。リーダーが補佐している。

 

 

  この下辺りから新雪が厚くなってきて、樹林帯に入る頃からはっきりパウダー

 スノーとなってきた。いやいやフカフカの雪を蹴散らして滑れるのは実に快適で

 ある。たまにであれこれに遭遇するからBCスキーは止められない。おまけに

 だんだん天気も良くなってくれるではないか。

 

 

  途中何回か休憩しながら樹林の中のパウダーを堪能する。

 

 

  前山の降りでは最後にスキー場に出る前に大きな谷を渡らなければならない。

 横滑りで降りるしかない急斜面を降り谷底を渡り登り返すのだが大体ここで誰

 かがコケることになる。

  13時頃には皆が渡り終えたようだ。

 

 

  ここからスキー場までのトラバース道は少々登りもあるがシールを付けるほど

 でもないのでそのまま行くがなかなかきつい。といっても10分弱くらいかな。

  

 

  スキー場を降れば今日のBCスキーは終わりである。

  今日は悪天の中の厳しい急峻な斜面の登りではかなり苦労したし、降りもカリ

 カリの細尾根、急斜面もあったし、今度は逆に好天になった樹林帯のパウダー

 スノーを満喫するなどと山スキー教室としては最高のお膳立てとなった。

  滅多に味わえない素晴らしい教室だったといえるでしょう。それにしても出かけ

 る寸前に一時だが好天になってくれて、ゲレンデを止めてBCスキーにすることを

 決断できたのは何よりありがたい。こんなこともあるものだ。

 

 (仲間の写真を何枚かお借りしました。)

 

  今日のルート図。

 

 

  昨日の三田原山のルート図

  (昨年のと合わせてます。降りルート、図の左側が今回、右が昨年)

 

 

  (了)