雪山訓練                                 | 鬼川の日誌

雪山訓練                                

  雪山の基礎技術  19,3,9・10    

 

 

  会の例会で「大人の山岳部」という本を基礎にしてクライミングの初歩の訓練が

 何回かやられ、今回はその雪山編ということである。私も雪山に登るチャンスも

 だんだん少なくなり(最近は同じ雪山登山ではあるがバックカントリースキーが

 ほとんどになっている)基礎技術の復習も必要だろうと参加することにした。

 

  今回の最大の目標は雪洞を掘って泊まるということで、同時に参加者8名の

 共同食も用意することにしたので、まずは現地に着く前にスーパーで買い出し。

 共同食のための大きめのナベもあるし、コンロ、ガス、そしてテントも3張り用意し

 たので、泊り装備、食料を入れると分担してもかなりの荷物になる。

  私の荷物は最も軽い方ではあったがそれでもこれだけの荷を担いではもはや

 山には登れそうもないと改めて実感した。冬山縦走テント泊ではこれに近い重量

 になることは間違いない。年を取ると荷も重いのは無理となるがやはり最大の敵

 は寒さだろう。今回は幸い暖かい方であった。

 

  そんなわけで車を土合山の家に駐車させてもらい、白毛門の登山口から登り始

 める。関越道がかなり渋滞して山の家を出発できたのが13時頃となった。

 

 

  これだけの荷を担いでいるので高く登るつもりはなく登山口近辺でと登り始める

 が木の根元の土が見えているくらいで雪が全く少ない。それにテントも3張りも

 張れそうなところというとそうはなさそうだし時間も押している。結局ほぼ取り付き

 にあった広場で雪洞は無理なのでスノーマウントを造ることに変更した。

  なんだかんだマウントを造り始めたのが13:40頃になったようだ。

 

 

  ①、まず土台を造りその上にザックを丸く並べる。今回は8個。

 

 

  ②、これにツエルトを被せて雪を積んでいく。

 

 

  ③、積んで固めたところで14:10頃。今度は横穴を掘り中のザックを取り出す。

 

 

  ④、ザック、ツエルトを全部取り出したところで14:45頃か。ここまでで1時間は

   かかった。この後は中を広げて整備するのだが、取り出しも整備も交代して

   やるにしても1人しか入れないから時間が掛かる。

   (ある程度広くなった最後の方は2人は入れるが。)

 

 

  なんだかんだほぼ2時間弱掛って完成した。広さは8人が入ることは出来る程度。

 中で寝られそうなのは2人、詰めて3人というところかな。

 手の空いた人はトイレを造り、テントも張る。

 

  共同食用のテーブルが出来たところで共同食(今回はミルフィーユ鍋とか)を造

 りながら宴会が始まる。16:40頃からか。

 

 

  やはり寒いのでお酒もカンをしてワインもホットワインにする。日が長くなった。

 1時間後17:40頃でもまだ明るい。

 

 

  ようやくヘッデンを付ける頃で18時頃。一応皆でスノーマウントの中に入って

 みる。何とか入ることは出来る。吹雪とかなら中で膝を抱えて過ごすことになる

 のかな?横にはなれないけど不可ではないか。

 

 

  食事の最後はうどんでした。結局19:30頃まで外に居られたからかなり暖かい

 日だったわけだ。20時頃には分かれて寝る。

 

 

  私ともう1人がスノーマウントに寝てみた。私は雪洞には何回か寝たことはある

 がこれは初めてで、夜中にトイレで目が覚めてからスノーマウントの強度があまり

 分かってないことに思い当ったらなんだかよく眠れなくなった。

  数年前に会の仲間内で雪洞が崩壊してケガ人が出るなど大騒ぎになったことも

 思い出したりして余計寝つきが悪くなった。

  翌日これを解体してみると積んだ雪の外側10cmほどは硬く凍り付いていて

 上に2人が乗ってもまったく大丈夫で、崩すにはスノーソーで切れ目を入れなけ

 れば壊れないほどだった。丈夫なことがよく分かった。前夜暖かかったことも心配

 の種だったがいつもよりは暖かいとはいえ山の中は冷え込んだのだ。

  強度は冷え込み如何かな?

  自分で造り解体してみて強度がよく分かったいい経験だった。