小同心クラック 2 | 鬼川の日誌

小同心クラック 2

  小同心クラック   18、11、4   

 

 

 

  かなり時間が掛かって二人組のフォローが登ってきて、リード

 が3ピッチ目に取り付く。しかし3ピッチ目の取り付きには出

 張った岩がありこれを越えるのに苦労していた。出張った岩と

 壁の間に入り込んでいたので抜けられなかったようだ。入り込ま

 ないようアドバイスすると何とか上がっていった。

 

  O2班のフォローも上がってきたが二人組が上がるまでまた

 しばらく待つ。出張った岩を乗り越えて、小さなチムニーに入り

 これを越えると3ピッチ目終了点の棚に出る。ここは見晴らしも

 いい。

  フォローが登ってきたのが9:55頃だから、取り付きで

 先行組が登り始めて2時間近く掛ったわけだ。

 

 

  この棚の目の前の小さな岩峰を相棒のリードで登り少し休む。

 目の前には横岳の山頂への最後の壁が横たわっている。もう先行組

 が取り付いているのが見えた。その取り付きまでは歩きで移動する。

 

 

  取り付きに着き少し登るとルンゼ状の壁。もうとっくに先に行った

 と思った二人組のこれまでフォローで登っていた人がリードで登って

 いた。私たちと同じくマルチのリードの経験のようだ。やはりかなり

 登りも支点セットとその後のコールも遅いがまあこれは仕方がない。

 

  O2班もここは相棒にリードしてもらう。一つ目の支点はハーケン

 があったが、二つ目支点にするいい岩がなく少しランナウトする

 ことになったが、慎重に壁を越え支点も作り登って行った。

  先ほどの人に比べれば全く問題なし。これからマルチルートの

 リードもどんどんやれるでしょう。

 

 

  先行組の登りでここでも大分待たされたので私たちの第2、第

 3班も追いついてきた。O2が相棒のリード後フォローでここを

 登り横岳山頂に飛び出したのが11:20頃になっていた。

 

                         (2829m、横岳山頂)

 

  続いて第2(リーダー)班到着。第2、第3班は完全ツルベで

 登った。

 

 

  第3班リード到着。この頃富士山が少し見えていた。そして締め

 のサブリーダーが登ってきたのが11:40頃だった。

 

 

  全員無事到着。

 

 

  下山に掛かったのが12時頃かな。大同心稜を降ることにする。

 

 

  崖を降るところでは一応ロープを出し、支点のしっかりしている

 ところではクライムダウンも出来るが安全を期して懸垂で降る。

 降り終わる頃、大同心の頭に登っているクライマーが見えた。

 

 

   大同心の基部のトラバースを終え下に赤岳鉱泉が見える頃で

 13:25頃。

 

 

  赤岳鉱泉には14:20頃だった。

 

 

  ここで終バスをあまり気にしてなかったので(皆は車でバスは

 私だけ)少し休みあまり慌てず歩き出した。降りは結構早く歩いた

 のだが堰堤15:30頃、美濃戸15:10頃になりやはりかなり

 掛かった。

 

  美濃戸口まで車で急いだがタッチの差で終バスに間に合わなかった。

 ちょっと失敗。

  やむを得ず車で茅野駅まで送ってもらうことになり車を出してくれ

 たサブリーダーにお世話になった。(いったん私を茅野まで送り引き

 返して皆を拾い帰京する手間を取らせてしまった。)

 

  お陰でバスで到着した大同心稜組と駅で合流することが出来、

 またちょうど来た臨時の特急に乗れたので思いがけず座ることが

 出来た。有難い。

 

  大同心稜組は相当順調に登り余裕で美濃戸口に着いたようだ。

 終バスに私たちが来ないので心配していたらしい。席はバラバラで

 はあったが車内でご苦労さんの乾杯をすることが出来た。

 

  まあ無事小同心クラック企画を実現することが出来て案内役

 としても肩の荷を下ろした。皆さん順調に登れたようで良かった。

 

  赤岳鉱泉から小同心クラック、横岳、大同心稜、そして鉱泉

 までのトラックを取りましたが、稜線に登りついた位置が横岳

 山頂(2829m)のはず(看板には標高もあった)なのにかなり

 ズレて記録されているのだがこれはどういうことなのでしょう?

 

 

  (了)