米子沢 2 | 鬼川の日誌

米子沢 2

 登川米子沢  18,10,13     続き)   

 

 

  左岸のバンドを伝って滝を登ると沢は少し広くなるが釜は割と深いので

 崖を伝い小滝を越えていく。その先に大きな深い釜を持った2段8m滝が

 現れる。

  ゴルジュを先行した3人組が取り付いていた。9:30過ぎ頃。

 

 

  この釜は右手をヘツって行ける。この2段滝を越えるときに前回O2は

 右手の崖を登りすぎて踏み跡を追って沢に戻れなくなりそのままゴルジュ

 後半を高巻いてしまった因縁の場所だ。

 

  ゴルジュからO2が先行していたのでそのまま3人組の後を追い2段の

 壁を登り滝の落ち口に降りる。ここは全く問題ない。

 

  登るとまたゴルジュで先に6m直瀑が見える。水量の少ない夏なら直登

 することも可能だそうだが、滝までも泳ぐ深さのようだし大水量で不可。

 寒くて水を頭から被って登るなどとんでもない。

 

  ゴルジュの右手壁が階段状になっており高度感はあるが簡単に巻ける。

 前回はこの巻きに入るつもりで登ったのかもしれない。

 

 

  巻き終わりまたゴルジュに戻る。何段にもなった小滝群を越えるようだ。

 3人組が取り付いておりなかなか絵になる景観である。

  私たちもこれを追って進む。

 

  先にはゴルジュ出口になる大きな滝が見える。通常Y字滝とか2条滝とか

 言われている15m滝らしいが水多く滝の全面に水が流れている。このこと

 からも今日はかなりの水量であることが分かる。

  大滝だが右手が階段状で登るのは簡単である。

 

 

  15m滝を越えると沢は開け明るくなってきて、また日も昇り暖かく

 なってきた。

  直ぐに次の2段10数m滝が現れる。滝上の紅葉がきれいだ。

 

 

  夏なら中段をシャワーで左手にトラバースすれば登れそうであるが、今日

 は右手壁の藪の中の踏み跡を追ってまたサブリーダー先行で登る。

 滝の落ち口に出るところが笹藪で滑り易い。

  落ち口に出てみて見覚えがあり前回2段8m滝から高巻いてしまったのは

 ここまでであることが分かった。10:10過ぎ頃。

 

  (ちなみに今回は2段8m滝からおよそ40分くらいだが、前回の高巻き

 では1時間40分ほどかかった様だ。時間ばかりではなく酷い藪漕ぎで疲れ

 た。)

 

 

  もう大ナメの始まりとしてもいいが、またすぐ上に多段の10数m滝が

 ある。前回もこの滝は左手を登った写真がある。3人組は右手をロープを

 出して登っていたが、左手は残置のお助けもありフリーで登れる。

 

 

  そしていよいよ天空に続く大ナメが始まる。10:35頃から。

 何といってもここは素晴らしい。爽快な気分である。しかしあくまで大ナメ

 滝であり滑るところもあるし下手をすれば止まらないから油断はできない。

 しばらく3人組と一緒である。

 

 

  何処までも続くかと思われる大ナメをペタペタと遡る。うっかり滑らない

 ようにこういうところはソールの全面を押し当てるように文字通りペタペタ

 と登るといい。

 

  青空と草紅葉、清冽な流れと最高の気分。夏でもここはもちろん気持ちの

 いい所だがやはり草紅葉にもっとも映える。こんなに水が冷たくなく、寒く

 もなければ、もっとずっと開放的な気分になっただろう。

 

 

  中間部にまた大きめの滝が現れるが流れの左手横を簡単に登れる。

 10:55頃。

 

 

  この先で少し休み早めの昼飯。3人組も少し先まで登り休んでいたようだ。

 11:00頃から。

 

 

   (続く)