米子沢
登川米子沢 18,10,12・13
私は2年前の夏以来。その時はゴルジュ内の2段8m滝の登りで上がりす
ぎて、沢に戻れなくなり以後のゴルジュ内の、6m直瀑、15m大滝と多分
その次の2段10数m滝の上辺りまで巻いてしまった。
チャンスがあればこのゴルジュの核心部後半を通過したいということ、
またその時は夏だったので紅葉の頃に行ってみたいと思っていたところで
企画が出たので参加することにした。
企画したリーダーも下見の時に物凄く時間が掛かったとか、どこでどう
間違えたか再挑戦ということもあったらしい。(結局ゴルジュ入口8m滝を
越えて直ぐに沢に戻るところを巻いてしまい私達よりさらに大高巻きになり
時間を食ったということだと判明したが。)
ところが今年は秋になってもさっぱり天気が安定しない。直前のつづら岩
では予想外の雨となりつづら岩までのハイキングで終わってしまった。
今回も一時危ぶまれたがどうやら13日は好天となりそうだ。
前泊の湯沢に向かう途中榛名山辺りが夕焼けとなった。しかし寒気が入って
来そうだとか。
企画したリーダーの下見の経験もあり時間に余裕をみて宿を早朝出発。
5:30頃には巻機山登山口駐車場。予想通りではあるが紅葉の頃の100
名山、駐車場には既に溢れんばかりに車が一杯で、まだ続々到着する。
準備を終えて私たちが出発するが沢の方に行くグループは見当たらず私た
ちが先頭かな?6:00頃米子沢入口。直ぐに堰堤を通過する。
今日は5名。先頭を沢のベテランで沢教室講師のサブリーダーが行き、
女性2人、私と続き企画したリーダーはしんがりを務める。
(全員米子沢経験あり。)
寒気が入ってかなり寒いし、しばらく天気が悪かったので水がとても多い
し冷たい。今回は水の多さ・冷たさと寒さが一番のネックとなった。
いつもなら最初の滝が現れるまでほとんど水のないゴーロ歩きのはずが
結構な水量で出来るだけ入りたくはないしなかなか厄介な歩きとなる。
ようやく最初の滝らしい滝。6:50頃。
乾いていれば滝左手の岩を微妙だがトラバースすることが出来るが今日は
すっかり濡れている。滝右手から取り付き登る。
これを越えると左手から50mの滝を持って枝沢が合流する。本流は取り
付きは平坦だが奥に4段40m大滝を持っており、枝沢との間の尾根を巻き
登る。巻き道途中で大滝が木間越しに見える。
巻き道から沢に戻る(分かりにくい)と二つの滝が合流する。右が6m滝
左がCS4m滝。私たちは登れそうな左手の滝を巻いて登った。この二つ滝
は上で中州(インゼル)で分けられたものだった。残念ながら写真なし。
これを越えて沢が右に曲がると5段35m滝の最初の滝が現れる。
7:35頃。これは右手の林の中の踏み跡を追う。足元の落ち葉がきれいだ。
上部でモミジに彩られたひょんぐりの滝が水量多いので結構な迫力だった。
これを越えて進む頃ようやく谷間の上部に日が射してくるがまだまだ底は
薄暗く寒い。
お助けロープを出すところもある。8:00頃。
前方に天辺に一本の立ち木を乗せた巨岩(ツバメ岩)が見えてくる。
巨岩はまだ先で入らざるを得ない深い釜を持った2段の滝(15mほど)
が現れる。
釜は腰くらいまであり酷く冷たかった。さらに滝登りでは水が袖に入って
くるので震えあがる。
1段目は最初に登ったサブリーダーにお助け紐を出してもらい、O2が
登りサブが後を続いて補助している間に2段目をO2が先行する。ここは
濡れて滝側に傾斜したヌルヌルの岩のトラバースで相当微妙だった。
落ちれば大水量の滝にすっ飛ばされてえらいことになりそう。何とか
登って10m補助ロープを出す。
この滝の上の小滝群を登るとツバメ岩の下の大滝が現れるが、ここは右手
の細い流れの滝との間の広い岩場を登れる。登っていくとだんだん急になる
し、階段状ではあるが今日は少し水が流れてもいて濡れていて滑る。
これを越えたのが8:30頃でこれからナメやゴーロをしばらく歩く。
そしてトイ状の滝を登っていくと核心のゴルジュ帯となる。
ゴルジュ入口で8:50を過ぎていた。
手前のトイ状滝を今回は撮り忘れたので、16年7月の時のを載せる。
ゴルジュ入口の8m滝。右手から枝沢が合わさる。
この滝を巻いて登ると踏み跡が上に伸びている。しかし上に行かない
ように岩にペケ印があるのだが先頭が先に登ってしまった。だが先に行くと
沢に降りられない。
私たちにツラれて追いついてきた3人組も登ってきた。私も沢を覗くが
降りられそうもなく、確かこの下のゴルジュは中を通過したはずと思いだし
戻る。先ほどのペケ印まで戻り少し先に行くと沢に降りる懸垂支点があった
(これを前回も使った)のでO2を先頭に沢に降りる。
着いてきた3人組はペケ印の下に沢方向を指す印に従い棚に出てきた。
私たちは懸垂だったので結局3人組がこの先を先行した。
(懸垂しなくても棚に出られる、3人組)
懸垂後私たちも滝の左岸のバンドを登ってここを通過する。
前回このバンドを登ったのは印象的な滝だから明瞭に覚えている。
リーダーが下見の時大幅に時間が掛かったのはここで沢に戻らず、そのまま
巻き道を進みゴルジュすべてを巻く大高巻きになったかららしいと分かった。
(続く)