檜洞沢 2 | 鬼川の日誌

檜洞沢 2

 檜洞沢から檜洞丸  18,5,20      (続き)    

 

 

  檜洞沢の最初の滝を登る今回は7:20頃(ロッジを出て1時間くらい)

 ちょうど天気が良ければ滝上の新緑に日が射し込む頃である。前回もそう

 だったがこれが何とも素晴らしい。新緑の輝きを感じられる瞬間である。

 

 

  またこの辺りの岩に付いた苔も日に映えてとてもきれいである。

 ここで少し休む。

 

 

  更に深い釜を持った滝などを登り進んでいくとこの沢の名物横一文字に割

 れたまるで舞台のような大岩が現れる。花崗岩はきれいに断ち割れる性質を

 持っているらしいので縦横すっぱりと切れているものをあちこちに見ること

 ができる。しかしこれだけ真平にしかも4人用のテントが張れるくらいの大

 きさの岩が割れる瞬間というのはどういう力が働いたときかを考えると不思

 議である。想像を絶する大洪水で大岩がゴロゴロと転がりぶつかり合い断ち

 割れた岩が偶然に割れた面を水平にして倒れたのか?とか考える。それにし

 ても凄まじい力が働いただろう。7:40頃。

 

 

  この先で久しぶりに沢に参加した人の沢靴のフェルトソールが剥がれそう

 になり応急修理ついでに少し休憩する。靴は使わないで長年仕舞い込んでおく

 のが一番悪い。特にフェルトなどプラスチック製品は経年だけで劣化する。

 見た目に分かりにくいから始末が悪い。細引きで巻き付けて何とか沢を抜け

 ることはできたけれど数年仕舞い込んだものはそのまま使うものではない。

 

  また巨岩の間を縫って進むと今度は鏡のように光っている大岩が現れる。

 これもこの沢の名物でこれは衝立のように縦に断ち割れている。それにして

 もまあ見事に磨かれたものだと思う。

 

 

  8:10頃右岸にザンザ洞の合流を見る。水量はザンザザンザというほど

 でもない。

 

 

  更に巨岩の間の滝を登るところはちょっと水を浴びる。

 

 

  ともかくこの辺りは巨岩の間を縫って進むわけだがとてつもなくでかい岩

 の横を抜けていくと涸れた岩の沢が左岸に合流する二俣となる。8:30頃

 で少し休憩。

 

 

  本流に掛かる滝の一段目を登ると上に三段の滝が現れる。ここもビューポ

 イントである。上部三段の二段目までは問題なさそうであるが一番上が登る

 のは難しそうで滝右手に固定ロープが下がっているのでこれを使って巻くこ

 とにする。この滝を直登したことはないが探ってみる必要はあるかもしれな

 い。

 

 

  巻き道はだいぶ高く登っておりまた沢に降る。進むと右岸に涸れた沢が合

 流する。これを見送り進むと先ほどよりは大きな涸れ沢がまた右岸に合流す

 る。これがゲタ小屋沢である。9:15頃。

 

 

  ここまでくると沢が開けてきて進行方向正面に金山谷の頭からの尾根が見

 えて来る。この尾根にぶつかり今までの沢は左へ90度曲がっていく。尾根

 を挟んで向かって右手からと左手から下ってくる沢がある。この左手の沢が

 今回詰めていく枝沢となる。この入り口近くで少し休憩するが、この辺りの

 土砂の押し出しが前回よりはかなり大きくなっているように感じる。

  9:20頃。

 

 

        (続く)