スキーの祭典(山スキー) 2 | 鬼川の日誌

スキーの祭典(山スキー) 2

  山スキー(鍋倉山)  18,2,19     

 

 3日目になってようやくいい天気になった。予定通り鍋倉山に行く。

 ここは戸狩温泉の宿からそう遠くはない温井という集落の除雪してある道

の終点から歩き出す。

 

 

  まずはビーコンのチェック。

 

 

  いい天気だと歩くのも気持ちがいい。8:30頃。

 

 

  今日は基本一隊で進む。13名の大所帯。

 

 

  この先尾根の末端には取り付かず尾根の北側斜面を回り込むように登っ

 ていった。9:40頃少し休む。

 

 

  10時くらいから雪が少しちらつき始めた。結構広くて雪崩れる可能性

 もあるような樹木の少ない場所もあり、念のため少し間隔を空けて登る。

 

 

  やがてまた樹林帯に入り先頭を交代しながら進むがだんだん斜度が急に

 なってくる。

  しかしこの辺りは滑るにはとても快適そうだった。10:40頃。

 

 

  霧氷も素晴らしい。

 

 

   しかしさすがにこの辺りは斜度がきつくキックターンが難しくなり遅れ

 る人がでて来たので待ちながら休憩する。

 

 

  いつも言っている事だがキックターンの場合開く足の幅をどれだけ狭めら

 れるかで素早く楽に出来るかが決まるのだが、そうはいってもそのために

 開きだす前に板を出来るだけ立てることが出来なければならない。硬い斜

 面やアイスバーンではもちろん無理なのでこの場合には思いっきり足を開

 いて引き付けるしかない。だから抜き足ターンの練習も不可欠だ。このと

 きも私がレクチャーしようと板を立てたら滑ってしまい様はなかったくら

 いで、見極めはなかなか難しいのだが少なくとも今登ってきた斜度+ちょ

 いは板を立てられるはずである。

 (板を立てるとき叩きつけるよう降ろすのはもちろんのことストックを後

 ろについて補助する。)

  このことを意識して応用すればちょっとした斜面でガバチョと足を開

 き、引き付けに悪戦苦闘することは少なくなるはずなのである。まあ場数

 の少ない人には斜度のきつい所でのキックターンは難しい。

 

  しばらく待ってから合流し尾根に上がったのが11:05頃だったよう

 だ。この辺りも何とも気持ちのいいきれいなところだ。

 

 

   取り付きから尾根通しに登ってくるとずっとこんな感じのブナの大木の

 中を登ることになるのだがここまでの斜面の方がきれいだったかな?尾根

 通しに一踏ん張りで山頂に到着する。山頂はガスに覆われていた。

 11:25頃。

 

 

  山頂で遅れた人を待ちながら休憩、昼飯を兼ねてシールを取り滑走の準備

 をする。

  その他のグループ(ボーダーが多い)も何人か到着してくるがさすがに

 平日で少ない。そのうちリーダーが初心者を尾根の途中で待たせて到着す

 る。初心者は尾根前の斜面の登りでキックターンなどでも梃子摺り疲れた

 のだろう。さすがに最後の登りはもう余力がなくなったかな。

 

 

   休憩は12時までという予定だったが、展望はないし皆の準備が出来た

 ところで11:45過ぎ頃には山頂から滑降を始め、尾根の途中で待って

 いる人のところまで滑り降りる。

  滑降は佐渡山の場合と同じく2人一組のペアを組み2人がはぐれないよ

 うに降ることにする。滑り出すと早いから間違えた場合や逸れたりすると

 とんでもない所に行ってしまうこともありうるからペアを組むのは原則で

 すね。1人でこけたりして置き去りにされないためにも不可欠です。

 直ぐに待っている人のところに到達する。

 

 

   昨年のこの尾根は雪が滑らずとても滑りにくかったが今回は快適であ

 る。この後直ぐに登ってきた斜面の尾根への上がり口に到達したが、今回

 は尾根も快適なのでこのまま尾根を降ることにした。あの気持ちのいい斜

 面も滑りたかったが。

  快適に尾根を降り尾根の突端近くに来ると樹木が立て込んできて細かい

 ターンで抜けなければならない。難しいがなかなかこれも面白い。突端ま

 で出てその先の急斜面を滑り降りて登りのときの踏み跡に到達した。

 ここで後続を待つ。

 

 

  10分ほど待って初心者と遅れた人をサポートしてリーダーが降りてきた

 ところで12:25頃。ご苦労様です。

  この後はスタート地点まで降るだけで実質ここで終わり。そうはいって

 もこの先に平地がありスキーを漕ぐ場面もあったからか遅れる人はしっか

 り遅れて到着した。

  山スキーは登るだけの体力(シール登行、キックターンの技術)、不整

 地を滑るスキー技術(これも深雪、パウダー、カリカリ斜面、立ち木のた

 て混んだ斜面での細かなターンの技術等)を要求され並に着いて行くだけ

 でもなかなか大変なのだ。

  しかし何といっても雪山を滑る魅力に魅了されて皆さん始めたのだろう

 から、その醍醐味を十分味わうにはその人なりの努力が欠かせないのだろ

 う。

 

  (了)

 

  (Mさんの写真を何枚かお借りしました。)