つづら岩
つづら岩マルチピッチ 17,10,31
先日師匠と2人で下見をしたつづら岩。今回はマルチピッチクライミングの練習を呼びかけて8人が参加することになった。この岩場は初めてという人、そもそもマルチが初めての2人も参加する。
前回と同じ武蔵五日市駅発8:40のバスで千束下車。林道を歩いていくといたる所で水が溢れて流れている。林道終点付近では少し土砂が押し出していた。山道に入ると沢の水が多くて渡渉しなければならない。台風がいったばかりだしその前もずっと雨が降り続いたから山はたっぷり水を含んでいるというわけだ。
渡渉しなければならないところが何ヶ所もあった。これならと思うと案の定綾滝も迫力の水量で流れ落ちていて綾の風情とは程遠い。滝の落ち口は噴出といった感じで凄い勢いだ。
紅葉は始まっているがいまいちか。
この綾滝の上からの山腹の登りが急である。ヒーコラあえぎながら登ることになるが、ここで今日の体調が良くわかる。準備運動には十分だね。分岐の看板が出てくればその上が岩場である。やはり歩き出してから1時間半は掛かった。
今日はマルチ初めての2人には私ともう1人のベテラン女史が付き初めての2人にはセカンドで登ってもらう。他にここが初めての2人組と師匠組の4パーティー編成とする。幸い私たちの他には誰もいなかった。
O2組は一般ルート(Ⅳ+)に取り付き、ここが初めての2人組(S組)が後を追う。師匠組は左ルート(Ⅳ)、マルチ初めての人と組んだもう一組(A組)は右クラックルート(Ⅳ)。この登りでは私も直ぐに取り付いたので写真は撮れなかった。
前回は一般ルートを2ピッチで登ったが、今回はロープワークやギアの受け渡しの練習の意味もあるので3ピッチで登る。また後続のS組のためにカムを噛ませた所ではカムを残しておいた。
マルチ初めての相棒は一般ルート2ピッチ目のトラバース部分や最後のクラックの抜け口で少し梃子摺っていたが頑張って登ってきた。登りはセカンドだから何とかなるもののビレイのロープの送り出しがいまいち呼吸が合わない。支点に到達した時のセルフビレイの取り方、畳んだロープの整理、ギアの受け渡しなどを復習する。
今回は懸垂ではなく岩の右手にある降り道を使った。懸垂よりはずっと楽だ。
私たちが岩場の下に戻ると左ルートを登り終えた師匠組が右クラックルートに取り付いていた。さすがにベテラン2人なので早い。
O2組はこの後を追う。今度はカメラを持って登った。1ピッチ目は終了点間際のクラックにフィンガージャムを決めて登る。終了点から少し紅葉し始めた周辺。相棒の登り。
2ピッチ目はホールド豊富とはいえ少しハングしておりハーケンが見当たらずかなりランナウトした。相棒もハング部分は結構苦労したようだ。終了点から。向かいの山が結構紅葉し始めている。
ピッチを切らなくても良かったのだが、練習のために最後の緩い登りを3ピッチ目として相棒にリードしてもらった。登りは問題ないが立ち木への支点の取り方、セカンドのビレイのやり方にまだ課題があることが分かった。
最後にロープをまとめるのにも若干梃子摺って時間を食い下に降りると既に2時を過ぎていた。一般ルート終了後慌しくパンをかじっただけだったので少し腹に入れる。A組みも一般ルートを終えて降りたところだ。師匠たちは3ルート目の一般ルートに取り付いていた。そのうち右ルートを終えたS組も降りてきた。
これから登りの遅い組(1ルート1時間半ほど掛かっている)が3ルート目に取り付くと5時のバスにも間に合わなくなるかも知れずこれで終わりとして、師匠組が登り終わり、下に降りてきて準備が出来次第下山して4時前のバスを目指すことにした。師匠組にはえらく忙しい思いをさせることとなってしまった。
降るのに1時間ほどしかなくなったが急ぎ降り4時前のバスに何とか間に合った。かなり一生懸命降って忙しかったので天狗滝には寄らなかった。
もう一つ後のバスにして3ルートは登りたかったが時間が半端で登れなかったのは残念。マルチ初めての人、この岩場が始めての人たちも今回の練習で次にはもう少しスムーズに登っていけると思うので3ルートも可能でしょう。初めての2人はまだまだの様子ですがロープワークをしっかり覚えて、クライミングの力を上げてこれからリードにも挑戦してもらいたいものです。
立川に出て皆で反省会。これが一番楽しかったかな。