剱岳源次郎尾根 3 | 鬼川の日誌

剱岳源次郎尾根 3

 源次郎尾根から剱岳  17,8,5

 

 取り付きから結構渋滞で待たされたとはいえ、その辺りから2時間半が経過した頃にようやく残雪期のルンゼルートととの合流点付近である。Ⅰ峰はまだかなり先だ。

 いい天気である。アカモノがきれいに咲いている。8:40頃。

 

 

 8:55頃、手前のピーク付近、ハイマツの藪漕ぎがあった。その後Ⅰ峰本体の登りとなる。隣のとんがりはⅡ峰なのだろう。

 

 

 Ⅰ峰の登りも結構険しい。B班は隊長が体調不良でA班から遅れ気味である。A班は様子を見ながら待ってくれている。9:20頃には剣山荘などがかなり下に見えて大分上がって来たと実感。途切れた雪渓の様子が見える。こうしてみると私たちはかなり急峻な斜面を登っていることが分かる。

 

 

 尻押しを要するような難所もありこれを過ぎて草付きの岩場。これがかなり長く続く。

 

 

 10時過ぎ。足元は落ち込んでいる。

 

 

 10:10頃、Ⅱ峰と剱本峰が見渡せた。出発から6時間を過ぎてまだはるか先。これは帰り着くまでに12時間は掛かりそうだと思った。ガスがしょっちゅう湧いてくるようにいまいち天気は不安定だが大崩れはしないだろう。ミヤマダイコンソウにチングルマ。途切れなくお花畑がある。

 

 

 少しでどうやらⅠ峰山頂らしい。これを上がると既にギャップを越えてⅡ峰に取り付いているA班5名が見えた。A班は快調の様子だ。どうやら先行2グループの後ろ3名を追い越したようだ。Ⅱ峰は岩と立ち木との境を登るらしい。見ているうちにガスに包まれる。10:20頃。

 

 

 さて遅れながらもB班もⅡ峰に取り付く。急峻な岩場であるがハイマツがいいホールドになり登るのに問題はない。ミヤマリンドウ。今山行中タテヤマリンドウは見かけなかった。見逃しただけだろうが。

 

 

 ハイマツ帯が一段落して露岩の登りとなるがロープを出すほどではない。これを登るとⅡ峰山頂の一角である。A班と追い越された3名の若者グループが休んでいた。若者たちに大分へばった人がいたと見える。剱岳本峰もかなり近くに見える。10:55頃。

 

 

 私たちが着いて少しでA班は懸垂下降の準備をすると出発したので、B班もあまり休まず続く。若者たちはまだ動けないようだ。懸垂下降点はテッペンに登りそこから少し巻き降った所にある。私たちが着いた時には7、8人の先行グループの懸垂下降がまだ終わってなかった。11:25頃に先行グループの最後が降りてロープを抜く。

 

 

 (続く)