竜喰谷 2
竜喰谷沢登り 17,7,31 (続き)
核心の曲がり滝12mほど。今日は水量も多く登れそうには見えない。巻きは大分戻ってからだそうだが、直ぐ右手にルンゼがある。これを巻いた記録もあったので探ってみるが上に行くほどルンゼは急でしかも泥壁は踏めば崩れるほどグズグズである。泥の下は岩盤で足場にならない。右手を見ると同じ泥壁だが枯れた笹が生えて少しばかりしっかりしているし、途中支点になりそうな木も生えている。これを目指してロープを引きずりトラバースする。これも慎重に行くしかない。この立ち木を越えて先にもう少ししっかりした立ち木がありこれにロープを固定して後続に登って来てもらう。この上は尾根になっていて登っていけそうである。
尾根を少し登るとルンゼ上で見下ろすととてもあのまま登れそうには見えなかった。横に逃げて正解かな。この上で山腹をトラバースして滝上の方にロープを補助にしながら降り、最後は懸垂下降で沢に戻った。この巻きが今回のもう一つの核心だったかな。9:20頃。(下写真、笹薮の中を懸垂下降)
まだ沢はこれからで気持ちのいい小滝を越えていく。
9:45頃、右岸に中ノ平沢が出会う。
この先5mほどの小滝を快適に越えて進む。
直ぐに大量の水を落とすスダレ状の8mほどの滝が現れる。これは階段状で直登出来そうであるしそうするしかなさそうである。シャワーは避けられないのでカッパを着る。
リーダーから突っ込み私も後に続く。もろシャワーで結構厳しかったが気持ちがいい。
後ろの2人も頭からシャワーを浴びながら登ってくる。ちょうど10:00頃。
その上の小滝。
進むと滝に大きな倒木が突き刺さった格好の6mほどの滝。
リーダーは水際はまたシャワーになるのでその左手の崖を登る。皆も続いて登るが結構細かい。10:10頃。
しばらくナメや小滝を登っていく。
次に滝の左に倒木がある6mほどの滝。リーダーは滝左から巻いていった。
滝を越えて1手ボルダームーブの岩を越える。10:30頃。
しばらく沢を遡ると右手に堰堤のある枝沢が合流する二俣。
左に入りチョックストーン滝を巻いて進む。10:45頃。
ゴルジュになるときれいな砂が堆積していて、砂金だか黄銅鋼がきらきらひかっている。「精錬場の滝」というのも武田金山に由来するものだろうから、この辺りで金採掘、砂金の収集が行われていたことは間違いないのだろうが。
ゴルジュ内の3mほどのチョックストーン小滝。
4mほどの2条の滝の前で10分ほど休憩する。10:55頃から。
この上はきれいなナメ、3mほどのチョックストーンを越える。ツルツルでした。
この先が二俣。これを左に入る。11:15頃。
途中右岸に小さな枝沢を見送って進むと二俣から10分弱で大常木林道の木橋に出る。ここで遡行は終了である。11:25頃。沢に入ってから4時間半くらい。日帰りの沢としてはなかなか骨のある沢だった。
沢装備を解き登山靴に履き替えて大常木林道を降る。11:45頃から。
途中二俣となり上に行けば登山道に合流して三ノ瀬に降る。今回は下に行き二ノ瀬に降りる。この道は大部分は快適で広い林道だがところどころ崩壊した部分や危ない渡りの部分もある。しかもかなり距離がある。目に付いたのは林道沿いに設置された鳥の巣箱がかなりの数落ちていたことである。シュロの紐で縛っていたようだが解けたか切れたかしたらしい。設置の仕方が悪くて落ちたのではこんな山奥に設置するのに投入したであろう大変なお金と労力を無駄にしていることになる。
二ノ瀬に下りたのは13:40頃で林道歩きだけで1時間55分。車まで15分で2時間を越えた。全行程7時間強ほど。
帰りはまた道の駅に寄り、「のめこい湯」で汗を流して帰京した。
竜喰谷は滝の多い沢でしかもほとんどの滝が直登可でなかなか楽しめる沢でした。今回は雨上がりで増水していたので挑戦しなかった滝も面白そうでした。
丹沢と違って取り付きまでが少し遠いので朝発日帰りは少し厳しいが、前夜発にすれば余裕を持って楽しめるでしょう。また秋の紅葉の頃が素晴らしいという話だ。