金峰山古道 | 鬼川の日誌

金峰山古道

 金峰山表参道(古道)  17,6,4  

 

 

 金峰山lも昔は修験道の信仰の山で金桜神社から黒平町、水晶峠を経由して

 金峰山lに登る表参道があった。このルートはロングルートで辿れないので、

 川上牧丘林道の「アコウ平」から往復するショートカットの日帰りコースを歩

 く。ここを歩いてみたかったという人の希望もあり今回は3名。古道といっ

 てもテープべた張りだし岩場にも梯子、鎖がしっかり付いており問題なく快

 適な一日コースでした。それにしても金峰山lに登るのは以前はいつか記憶に

 ないくらい久しぶりです。

 

  大弛峠の手前5.6kmにあるアコウの土場、ここに広い駐車スペースが

 ある。車で行くしかないがこの林道も高速を降りてから結構距離がある。

 カーブミラーに「アコウの土場」の表示があり、また登山道入口の木に「ア

 コウ平」の標識がある。9:30頃降り始める。

 

 

   帰りは最後にこの坂を登り返すとなるときつそうだなという感じの樹林帯

 の中の道を降っていく。だが直ぐに平坦な昔のトロッコ軌道のレールの上に

 降り立つ。残されたレールも少しだけで軌道跡を10分ほど辿ると終点白樺

 平。ここから荒川に向かって更に降っていく。白樺平手前で樹間に五丈岩が

 見えた。9:45頃。

 

 

  降り始めるとシャクナゲがきれいに咲いている。ちょうど季節ですね。

 

 

  直ぐに荒川に出合う。9:50頃。結構水が多いようで渡れそうな場所を

 探すと少し下流にロープを渡した渡渉点があった。

 

 

  この少し下流が荒川と御室川の出合で、この御室川の左岸登山道を遡って

 いく。御室川は直ぐに伏流となる。荒れ気味の道を進むと御室川に降りると

 ころにでる。ここが水晶峠からの道との分岐点になっていて、案内板があり

 川中の岩にはケルンが積んである。

 

 

  この御室川を少し遡ると三薙沢とケイオウ谷とに分かれるはずだが、私は

 出合を見落として遡った左岸にこの二つの沢の間の尾根取り付きがあったの

 で一瞬とまどった。既にケイオウ谷側にほんの少し入っていたわけだ。分岐

 からこの間は100mくらいか極近い。地図もよく見るとそうなっている。

  右に三薙沢を見ながら尾根を登ると御室小屋跡に出る。小屋の残骸が一応

 片付けられ積み上げられている。10:25頃。ここまで1時間弱だ。

 

 

  小屋の奥に行くと右手の山腹に取り付き急な登りとなる。シャクナゲの林

 を抜けて行くと大きな岩峰に突き当たる。鶏冠岩らしい。10:35頃。

 

 

  梯子、大きな一枚岩には鎖。傾斜は緩い。上に登ると五丈岩まですっきり

 見渡せる。手前は隻手(片手)廻し岩とかどういう意味だかよく分からない

 名前の岩峰。

 

 

  上がった所から反対側には富士山が頭を出していた。

 

 

  上がった所からまだ鶏冠岩の一部らしい岩場を抜けていく。結構大きな岩

 峰のようだ。先に進みまだ二つ梯子を登ると隻手廻し岩の下に出る。傍らに

 木に片手と読める看板があるから隻手とは片手のことだと分かるがそれにし

 ても片手回しとは?岩峰は括れているがここに片手を廻しても届くような代

 物ではないしな?天狗が片手を廻してこの岩を絞り上げたとか?岩の下に奉

 るような石塔があるから修験道にちなむ名前なのだろう?11時頃。

 

 

  シャクナゲは開くと薄ピンクですが蕾の色は鮮やかな赤色です。シャクナゲ

 もツツジ科でレンゲツツジと同じく毒を持っているそうです。

 

 

   この先も急なザレの斜面などを登っていく。ところどころに古い標識があ

 る。下山方向しか分からないね?

  11:20頃少し休憩。樹林の中の休憩地点から少しだけ頭を出した富士

 山が見えた。このちょい前は雲に覆われていた。

 

 

 

  樹林の中を登っていくと11:30過ぎ頃から木の背丈が少し低くなり、

 ハイマツやシャクナゲの中のごろごろ大岩の道となり前方が開ける。五丈岩

 が見えてくるがまだ遠い。この道にもテープの目印は続いている。南アルプ

 ス白根三山らしきが左手に見える。後ろには富士山も。

 

 

  11:55頃五丈岩のテッペンに人が登っているのが見えた。写真は望遠。

 

 

   山頂に近づくほど大きな岩を乗り越えていくことになる。後方展望も素晴

 らしい。後ろ中央の窪みの中に登ってきた尾根がある。頭の上後ろに見える

 白ザレは鶏冠岩を登る時対岸に見えていたものらしい。左手の山腹中央に横

 に走る線は川上牧丘林道のようだ。南アルプス、甲斐駒から白根三山までが

 きれいに見える。

 

 

  五丈岩が被さるように大きくなってくると少しで真下に飛び出す。

 12:25頃。

 

 

  到着です。大勢の登山者が休んでました。

 

 

   ここに荷を降ろしまず五丈岩に登って見ることにする。私は登ったことは

 なかった。取り付きに行くと降りてきた人やこれから登る人など賑やかだ。

 

  1段目から2段目まではそう問題ないが3段目に登る所で躓いている人が

 多い。私の前に若いお嬢さんが1人苦労してここを越えていた。ここはホー

 ルドが少し小さいがマントリングが出来れば簡単なのだが。

 

  3段目の棚を右に移動して4段目へは凹角を登る。ここで先のお嬢さんが

 奮闘してたがなかなか登れないので先に行かせてもらう。上の棚がパーミン

 グホールドだとかなり難しそうだと思ったが、ちゃんとホールドに出来る刻

 みがあった。多分誰かが掘ったものらしい。なくても登れるが。

 

  私が登った後お嬢さんは助けなしで上がってきたから立派なものだ。これ

 でテッペンである。私の仲間2人も3-4段目で梃子摺っていたようなので、

 10mロープを出して補助して登ってきてもらった。テッペンに4人。

 

  お嬢さんの写真を撮ってやりこちらも撮ってもらった。下に登山者が見え

 る。なかなかいい写真だ。お嬢さんのは上手く撮れていたかしらん?

 

 

  登りに少し梃子摺ったわけで降りは気を付ける。落ちると怖いので補助し

 て2人に3段目に降りてもらい、お嬢さんにどうするか聞いたら1人で降り

 てみると挑戦し立派に降りた。度胸あり結構たいしたものだ。

 

  3段目から2段目に降りるのも、マントリングした部分では私は降りたが

 3人は降りられず、反対側隅を使って苦労して降りたがこちらの方がホール

 ドなく余程難しそうだった。それでも3人は無事降りた。

 

 (師匠にはどうということのない登り降りのはずだが、足首を怪我して以来

 歩くほうでは順調に回復してきたがまだ捻るのが気になるようだ。)この時

 新しく3段目に挑戦した人が転げ落ちたりしていたから結構危ない。

 

  そんなこんなでここで遊んだのでその後テラスでお昼を食べて結局1時間

 くらい山頂にいたようだ。

  降り始めて五丈岩を振り返ったところで13:30頃だった。

 

 

  13:45頃。しばらく大岩ごろごろの道を降っていく。

 

 

  降りは早く14:15頃には隻手廻し岩に着く。登りはほぼ90分くらい

 掛かったはずだからちょうど半分くらいだ。

 

 

  梯子、鎖を降りて御室小屋跡に14:40過ぎくらい。

 

 

  この小屋辺りはネズコの林だという看板がある。ネズコとは材木に詳しく

 ないものにはあまり聞きなれないが別名クロベ(黒檜)(日本特産のヒノキ

 科の常緑高木)だそうだ。ヒノキの仲間(ヒノキ、アスナロ、サワラ、ネズ

 コ)の分類などはまず分からない。葉が違うから杉ではなくヒノキだね、で

 終わり。シラビソと大シラビソとは葉の付き方や密度が違うから区別できるよ

 うになったが、何かで興味を持たないと区別は出来ない。

 

 

  尾根を降り沢を少し降ると水晶峠方面との分岐点。14:50頃。

 

 

  荒川渡渉点が15:05頃。渡って少し休む。

 

 

   白樺平に登り返すと若者たちの集団が休んでいた。リーダーらしき中年は

 ちゃんとした登山装備だが若者たちは散歩スタイルで靴も登山靴でもない。

 金峰山まで登ったのやら?じっさいトロッコ軌道から最後の坂を登る途中で

 先に出たのにへばった若者2人を追い越したから、このペースでは怪しい

 ものだが、まあしかし山に入るだけましで中からそのうち登山者が出てくる

 でしょう。

 

 

   アコウ平に15:40頃帰着した。9:30頃に出たから往復で6時間

 10分くらい。山頂に1時間はいたし途中休みもあるから、正味で5時間

 くらいかな。途中岩場はあるが難しい所もなく適度な楽しい一日コースで

 しょう。五丈岩にも登れたし。

 

  今回も途中ファミレスに寄り軽く食べて打ち上げとした。しかし日曜日で

 帰りの中央道が酷い渋滞で疲れさせられた。小仏トンネルのはるか前から大

 渋滞。これが週末毎に続くのだからどうにもならない。なろうことなら私た

 ちは平日に出かけたいものだ。