オートルート 5 | 鬼川の日誌

オートルート 5

 オートルート  17,3,29

 

 * 29日、ヴィニエット小屋(3160m)からエヴェックのコル(3382m)を越えて最低鞍部(2540m)まで滑り、ベルトール台地を越えてベルトール小屋(3311m)へ、水平距離が13.5kmもある。

 昨日見えたモンコロンと隣のプチモンコロンの間のモンコロン氷河をエヴェックのコルまで登り、アローラの高所氷河(HautGlacier)を最低鞍部まで滑る。モンコロンを西から南そして北へと反時計回りにほぼ1周するようだ。

 今日は距離が長いしエヴェックのコルを越えた後の最低鞍部(富士宮新6合目上)からベルトール小屋(8合5勺)までの標高差が昨日の950mには及ばないものの770mもある。またタフな一日である。朝は7時過ぎには出発したようだ。

 

 記憶が定かではないがこの朝の滑りで急峻でカリカリに凍り付いた崖をトラバースするところがあったのではないかと思う。朝一番の氷河は何処も硬く凍り付いている。足がしっかりしていればそうビビる所でもなかったと思うのだが、このときは菊池ガイドに下でサポートしてもらってやっとの思いでこれを抜けることが出来たようだ。ここに限らず氷河は滑り降りるのが難しいところが何ヶ所もあった。

 

                        (4枚KIさんの写真)

 

 7:30頃。

 

 

 8:00頃。エヴェックのコルへの登り(モンコロン氷河かな)。バックの真っ白な山(の右手)がピンダローラだろう。

 

   (KI)

 

 多分エヴェックのコル。9:20頃。

 

                         (KI、別の3人パーティー)

 

 ここから長い滑走です。9:30前頃。(「アローラの高所氷河」)

 

   (KI)

 

 9:35頃。よれよれの私もこの辺りの滑走では少し滑りを楽しむことが出来たようだ。

 

(KI)

 

 9:40頃。更に降る。

 

 

 最低鞍部2540mまでコルから5km近い長い滑走が続いたようだし、このさらに下辺りから雪質も変化してモナカ状になったり、まともに滑れないところが多々出てきたように思う。だからかなり時間が掛かったはずだし、平らな横移動も相当あったようだがこの後は写真がない。

 最低鞍部からの登り返しは雪の状態が悪いところで、アイゼンを着け、板を担いで登った。高差120mくらいの登りでかなりきつい。

 

                          (3枚,KIさんの写真)

 これを登ったところがベルトール台地(?PlansdeBertol)2664mらしく、小屋があった(今は使ってないようだ?)。ここで大休止する。11:20頃から。まだこれから高差650mも登らなければならない。今回のツアーでは珍しくゆっくり休憩である。天気も良く気持ちがいい。

 

   (KI)

                      (ベルトール小屋は真ん中の小岩峰の上だ)

                          (モンコロンの山頂かも?)

 さてこれからまた長い登りである。私は休憩のときしか写真を撮れなかった。

 

                               (KI)

 13時頃にも休みを取った。

 

               (KI)

 まだまだ延々と急な登りが続く。(4枚ともKIさん)ベルトール小屋が少しずつ近づいてきた。

 

 

 

 ベルトール小屋を直ぐ下から見上げるようになったのが14時頃。初日のツールのコルへの登りほどは疲れなかったもののこの登りもきつかった。まだこれから最後の登りが30分近く、小屋に取り付く梯子の下の窪地(ベルトールのコルの一角)にスキー板をデポして、梯子を上ったわけで小屋に着いたのは15時を過ぎたかな?7時過ぎに出たとして8時間強掛かったことになる。今日は途中休んでくれたとはいえきつい日が続き私はよれよれである。

 

 

 ベルトール小屋に上がる最後の垂直梯子。靴がスキー用であるから、一応ガイドがロープを出した。凄い高度感である。昔はここは鎖で登ったらしく、錆びたかなり細めの鎖が残っていた。(KIさんの写真)