東沢釜ノ沢 2
釜ノ沢東俣 16,10,9・10 (続き)
この淵はいつもならナメ滝の末端が白く乾いているし、もっと浅くて傾斜の緩い部分が出ているので、すたすたと歩いて渡れるはずなのだが、今日はほとんど濡れていてどうみても滑りそうだ。
真夏ならともかく私は諦めて左手から回りこんだ。1人があえて挑戦。しかしやはりあえなく撃沈。13:55頃。
振り返ってみてもこれを滑らず通過するのは難しいな。まあしかし挑戦は楽しい。
急流は続き渡渉は相変わらずなかなか大変。
次に見えてくるのが西のナメ沢。14:20頃。
滝の流れの左手に古いワイヤーがぶら下がっている。昔林業で使っていたものかもしれないという話だ。
またきれいな淵が現れる。これは左右どちらも立っていて似たような感じ。ここは右手を行く。
滑ると思うと滑るのですよね。きれいな淵です。14:40頃。
足を掬われないように渡ります。いつもとは違いますね。滝も水が多い方がいい感じです。
14:55頃、ようやく釜ノ沢の出合です。
前回はこの金山沢側の堆積丘の上にテントを張ったので探してみたが、1人2人が寝るくらいの砂地はあるが、4人用をセットするほどの広場が見当たらない。出合の丘の上に見える平地にぎりぎりの広場を見つけてテントを設営。後から5人目として参加したテント泊達人はソロテント。沢では大きい広場を見つけるのは難しい場合が多いので本当はソロか2人くらいのテントのほうがいい。
下は魚止ノ滝の河原になる。テントを設営すれば火を起こし楽しい宴会に突入である。今朝まで雨だったわけで、薪は皆湿っており種火が安定するまでが大変だがここは超ベテランの師匠がいる。上手く火をつけ安定させる。
いつも沢でお世話になるテント泊の達人は今回も次々とおいしい料理を作ってくれる。生ハムのサラダを手始めに、なんと油を持ってきててんぷらを揚げてくれた。これには一同感謝感激雨あられ。5人分のこれらの食料を担いで来てくれたのだから凄い、強い。もちろんお酒も担いでいるわけだから。私も今回は1日目4時間ということで500mlビールを担いだが、あとはウイスキーなど少量で強いお酒で精一杯となる。
薄暗くなり始める頃単独のおっさんがやっと着いたといいながら現れた。この人も雨上がりを待って沢に入ったのだろうがペースが遅すぎるよね。もう少ししたら釜ノ沢の出合も見分けられなくなる。
次の日もおっさんが先行したのに両門ノ滝まえで私たちが追いつき、その上に進んでからは、私たちに追いついてくる事はなかった。どうみても普通は単独の方が5人パーティーより早いだろうに。
お酒が進み日が暮れてくるとこれまた一段と素敵な雰囲気となる。暗闇の中で赤々と燃える焚き火、これが何より素晴らしい。写真もフラッシュを使わず炎の明るさで撮ると赤みがかって写りとてもいい感じです。この色が好きですね。
気心の知れた仲間との焚き火を囲んでの一杯は何にも増して楽しい。私はいつまでも焚き火にアタッテいたかったが、明日が長い行程となるのでそうもいかずお開きとして就寝。この夜から今年一番の冷え込みとなるとかいう話だったがなんとか寒くなく寝られる程度で良かった。
(続く)