東沢釜ノ沢
釜ノ沢東俣 16,10,9・10
今回も天気は非常に微妙だった。8・9の予定を一日延ばしたけれどどうも怪しい。本当は前夜発で何処かで泊まり朝早くから歩き始めて両門ノ滝の上でテント泊の予定だったが、8日もしっかり雨で、9日当日も雨が残る予報だった。通常なら諦めていたところだったが、この間山行が次々と中止になっていたし、釜ノ沢計画も何度か流れていて、何とか実現したかった。
私は釜ノ沢は4度目になる。もう6年も前に釜ノ沢の西俣を遡って以来で、東俣は10年以上前になるかも知れない。以前の東俣遡行は釜ノ沢の出合でテント泊と、甲武信小屋でのテント泊だった。私も久しぶりだし、ここは初めての仲間にいつか行こうと昨年から約束していたものだ。心配なのはこの間全く負荷をかけた山行をやってないので、テント泊装備で歩けるだろうかということであった。実際何とか歩きとおすことは出来たけれど酷く疲れてしまい身体中のあちこちが筋肉痛で悲鳴を上げることになった。やはり山は歩くことが基本である。それも少しは負荷をかけて歩かなければならない。
幸い9日午後から天気は回復傾向となってくれた。それで朝発の釜ノ沢出合でテント泊として出発した。集合場所から車の移動中は結構しっかりした雨で心配だったが、上手い具合に西沢渓谷駐車場に着いた頃には雨が上がってくれた。沢装備を付けて歩き始めたのがちょうど11時頃だった。今日は4時間強の行動予定だがこんなに遅くからは初めてだ。
雨上がりだが西沢渓谷を目指すハイカーは結構いる。30分ほど歩いて吊橋を渡り西沢渓谷と分かれて東沢に入る。
少し河原を進むと鶏冠谷の出合でここで渡渉しなければならない。水量が少なければ飛び石伝いに渡れることもあるが、しっかり雨が降った後だけにそんなどころではない。その先で直ぐに登山道を進むことになる。何度か河原に下りるが結局山の神までは登山道だから、この渡渉で一旦靴を脱いで渡るかすれば登山靴で可能だし、その方が歩き易いかもしれない。
登山道から見下ろす東沢の滝。この滝は越えられそうにない。
これも魚留ノ滝というのかな?(釜ノ沢出合の上は魚止ノ滝。)
登山道を進む。ロープのあるつるつるの岩やちょっとした垂壁など雨上がりで滑りなかなかである。
登山道は濡れていてぐずぐずで端のほうは今にも崩れそうで結構悪いし、半分崩壊したようなところもあり気を抜けない。ホラノカイと呼ばれるゴルジュかな?12:20頃。
崩壊気味の道には所々ロープが張ってあるが、一見道を見失ったかと思うようなターザンルートもある。これもすべてびしょびしょで悪く感じるからだが。
山の神の祠のある小岩峰の少し手前だったが、一旦道が河原に降りる。結果的にはそのまま河原を進んでも可能だったが、確か以前は山道で山の神に辿り着いたと思い、上を探すと登山道らしく見えるので、降りたところのガレ沢を登ってみると登山道に出た。
写真は登り返した登山道から下を見たところ。
直ぐに山ノ神に着いた。12:50頃。先の所から河原を進むとこの祠は見落とすだろう。この下の河原で小休止。
ここからは河原を進み沢を渡渉しながら行くことになる。今朝までの雨で水量は多いので結構難儀するが、大した増水ではなくて助かった。
左岸に小さな沢が滝で合流し、さらに13:35頃乙女ノ沢らしいナメ滝沢が右岸に落ちる。
渡渉を繰り返して進むと逆層の岩壁が現れる。周りの紅葉はいまいちである。
それにしてもなかなか凄い垂壁である。緑青のようなコケが付いている。13:40頃。
この先で巨大なスラブの岩壁が見えてくる。これが東のナメ沢だ。これはともかく凄いつるつるの大滝。滝下で13:50頃。
この先もスラブ滝の下できれいな淵になっている。結構深いようだ。それにしてもこのつるつるスラブは凄い。
(続く)