葛葉川本谷 | 鬼川の日誌

葛葉川本谷

  丹沢・葛葉川本谷  16,7,16

  3連休であるが梅雨時で天気が定まらず、いくつか企画した
 山域の予報が悪く取り止め。やむを得ず近場でその日に中止し
 ても、少しくらい降られても可能なところとして葛葉川に行く
 ことにした。定番の沢ではあるがここ数年行ってない。
  最近はウエットスーツを着てシャワークライミング目的での
 ガイド山行が見られる沢になっている。いくつかシャワーを
 楽しむのに適した滝がある。
  しかしヒルが多いので敬遠されている向きもある。

  当初6名で行くはずだったが1人直前体調不良でキャンセル。
 また1人は電車が他所に着いてしまったとか。いろいろある。
 そんなわけで今日は4名。秦野駅からバス。
 菩提バス停からと一つ手前の菩提原からどちらでも歩けるが
 今回は菩提から歩く。少し近いのだが山越えで蒸し暑かった。
 葛葉ノ泉に着く頃は霧雨状で天気はやはり悪い。

  泉の前で沢装備を着用しているうちに早速ヒルが出た。こいつ
 はしっかり石で潰して被害はなかったが要注意。ヒル除け剤を靴に
 ふりかけて沢に入る。沢までの数10mでとりつかれることがある。

  この泉は丹沢の名水で今日も沢山の人たちが順番待ちで水を
 汲みに来ていた。だいたい商売人で料理やコーヒーを入れるのに
 使うので大量のポリバケツに汲んでいく。この人たちはずっと
 座り込んでいるがヒル被害はないのかな?



  堰堤上から入渓する。10:10頃。もともと入り口は暗いのだが
 小雨にガスで一層薄暗い。カメラのピントがなかなか合わない。



  直ぐに小滝が次々と出てくる。



  あまりに暗くて人は動いているので写真はブレまくりだ。


  晴れていれば快適だろう小滝を越えると、暗い上に真っ黒なコケで
 黒い小滝が現れる。




  この上が3段になったF1滝で一番上が5mほどのトイ状に
 なっていてここはシャワーを浴びながら登る。10:30頃から。



  今日はこのシャワークライミングを目的に来たわけだからカッパを
 着て早速取り付く。頭からシャワーを浴びるが直ぐに抜けられる。
 5mほどだしハーケンなど探してる間もないからフリーで登る。
 上にはハーケンが沢山ある。これをビレイ支点にロープを出す。
 皆も頭からシャワーを浴びながら登ってくる。





  上り終えたのが10:45頃か。今日はあまり天気が良くないから
 たっぷり水を浴びると薄ら寒い。次の小滝を越えるとF2横向ノ滝。
 これは流れの中を快適に越えていく。



  直ぐ上が4mほどの小滝だが意外とホールドが悪く出口がちょっと
 難しい。2番手の人が落ちてしまった。幸い上手く釜にはまったので
 怪我はなかった。直ぐに登り返して来たがびっくりさせられた。



  この上がF3幅広ノ滝、10m。11:00頃。これは流れの左端を
 シャワーを浴びながら登る。一応ロープを垂らしたが皆さん使わずに
 登ってきた。登りの写真を撮り忘れた。



  少し歩くと上も下も倒木で覆われた5mほどの滝。
 これも2年ほど前の大雪のときに倒れたものなのだろうが相当な大木だ。



  続いて二条に流れる滝、F4らしい。8mほどあるとか。
 左手の流れの近くを登った。この辺は易しい。



  更に続いて二俣にあるF5階段状の滝7mほど。問題ない。


  立ち込めるガスの中を進むと直ぐにF6板立ノ滝、7mほど。
 11:20頃。
 左の壁にロープが下がり、上に集団がいた。どうやら沢登りの
 ガイド講習会のようだ。彼らは懸垂下降や登りの訓練をやっていた。
 しかし制動器にエイト環を使っていたのには驚いた。



  ここは滝の水圧にもろに頭を押さえつけられながら登ることになり、
 この沢ではシャワークライミングのメインである。リードするには
 ハーケンがあるかどうか分からず、またあっても探すのは大変。
 今日は少し寒いこともあり滝の直登は止めて右手の壁を登った。
 こちらには途中ハーケンもある。上にもしっかりしたボルトがある。
 ここはロープを出した。終了が11:40頃か。
 上からロープを垂らして懸垂しシャワーを楽しむことも出来るし
 やったことはあるが、今日は皆もその気はなさそうで止めた。



  (『関東周辺沢登り』ではF5階段状とF6板立ノ滝の順番が
          逆になっている。)
 板立ノ滝を過ぎて小滝を登っていくとかなりの大木が沢を塞いでいる。
 根こそぎ落ちたようだ。



  これを乗り越え角を曲がり、ガスの中を進むと、上に林道の橋が
 見えるF7、2段10m曲がり滝が現れる。



  滝は若干シャワーを浴びるが難しくはない。これを登り橋の下を潜って
 小滝を登ったところで昼飯休憩とする。ちょうど12時頃。
 この位置から橋の方に踏み跡があり、シャワークライミングの
 人たちはほぼここで終了して降る様だ。





  (続く)