越沢バットレス
越沢バットレス登攀 16,4,30
5月連休に鹿島槍東尾根を目指す人たちがツルベ登攀の訓練を
やりたいということで、越沢バットレスに行くことになった。
ここは練習というには少々手強いが。
直前の申し込みも入れて5人と奇数になったが、ツルベ訓練の2人と
もう1組は3人で交代にリードする変則スタイルで登ることにする。
9時過ぎ鳩ノ巣駅着の電車を降りて鳩ノ巣渓谷を渡る。
近道は帰りに確認することにしていつものようにバットレスキャンプ場
までいき少し戻るコースで行く。途中展望台からバットレスが見える。
滑り台側は見えたが、第2スラブの全容は見えなかった。
連休は始まっているのだが皆は大きな山に行っているのか誰もいない。
準備をして右ルート(滑り台)(Ⅴ-級)から始めることにする。
ここの1ピッチ目は天狗の肩に出るのに右壁を回り込むルート(Ⅲ)
とハング越えの直登ルート(Ⅴ-)がある。ツルベ練習組みが
Ⅲルートを行くので私たち3人組はハング越えルートにする。
私が最初に取り付く。いつもながら岩の最初の取り付きは緊張する
ものだ。その上ここは最初にしてはⅤ-とかなり手強い。
慎重に登っていくとハングに突き当たる。いつもこのハングを左に回り
こんで登っていたが、今回は直登して越えることが出来た。ビレイピンは
越えてからでかなり怖い。
肩に登りビレイ支点をセットして、2人のフォローを待つ。
ツルベ組みリードも右から登ってきた。
続いて私たちのフォロー2人、ツルベ組みのフォローが登ってくる。
天狗の肩は広いので問題ない。このとき11:10頃。
この上はツルベ練習組み先行で登る。ツルベ組みはCさんが全部リード
することになったので本来のツルベにはならないのだが、フォロワー
はロープワークや登攀の手順を覚え、外岩の登攀の訓練となる。
2人がもし東尾根で組むとすれば呼吸を合わせるのにいい。
Cさんのコールがありツルベ組みフォローが登り始める。
私たち3人組はリードを交代して登るためロープの結び替えが必要となる。
この肩の様に広いところでは問題ない。2ピッチ目リード担当(Tさん)が
続いて登る。ここもホールド細かく結構悪い。
この右ルートも次の第2スラブルートも核心は3ピッチ目である。
私の組はこの二つの核心をベテラン2人に順にやってもらうことにした。
右ルートの3ピッチ目はMさん。ツルベ組みは私たちが結び替えを
やっているうちに先行していた。ここは2ピッチ目終了点からは
核心の滑り台部分は見えない。
Mさんが3ピッチ目を登り支点をセットしてコールがあり、フォロー
2人が登り始める。この頃早くもツルベ組みは懸垂で降り始めていた。
私が最後に滑り台部分を登る。いつもながらここはつるつるに磨かれた
滑り台の名のとおりで厳しい。リードの場合は慎重になるものの何とか
工夫して登ったはずだが、フォローでは雑になるのかとても難しく感
じる。ツルベ組みのリードCさんとMさん頑張りました。
滑り台の終了点が懸垂下降の始発点だ。ここは50mでは届かない。
藪はないもののロープの絡みなどがあるので私が先に降る。
届かない10mほどは皆が降りてロープを回収後クライムダウン
だが岩が濡れているので慎重に降ってもらう。
昼飯時下から見た滑り台部分。13時過ぎ頃。
昼飯後今度は第2スラブルート。ルートはⅣ+級で100mと長い。
(右ルートは70m)
13:40頃2人の方が早いのでここもツルベ組みから取り付く。
1ピッチ目をリードするCさん。
私たちはここも1ピッチ目は私が行き、桧テラスでビレイする。
フォロー2人が続いて登ってきて、結び替えをして2ピッチ目は
Mさんが登る。
さて核心の3ピッチ目今度はTさんだ。ところが2ピッチ目終了点は
かなり狭くて3人が一緒にいられない。2段に分かれてロープの結び
替えをやらざるを得なくなった。セルフビレイを確認しメインロープ
を受け渡しするので非常にリスキーである。しかも上下に分かれたので
ロープが絡み、ロープを置く場所もなく私はTさんが登っている間中
登攀に支障ないようロープの絡みを解いていた。
こんなところは出来ればツルベで行きたいものだ。
ともあれTさんが核心をスタートして登っていく。
ここは長く(50mロープ一杯ではないが)露出感満点で緊張する
ところだ。ホールドも結構細かいし、岩がテラテラ光っている。
Tさんはあるだけのヌンチャクを掛けて慎重に登っていった。
ここも私は最後にフォローで登ったがやはり厳しく感じた。
フォロー2人が3ピッチ目終了点に着いたところで、Mさんと私はロープを
引きながら稜線に上がる。最後にTさんが登ってきたところで 懸垂下降
支点まで移動して降る。
全部終わったところで16:40くらいになった。ツルベ2人を大分
待たせることになった。3人はやはり時間が掛かる。
全員終了したところでガチャ類を受け渡しして帰る。
ここしばらくバットレスキャンプ場周りの道で遠回りしていたが、
どうやら近道が通れるようだというので、道を確認するため反対方向に
帰る道を行く。怖い丸木橋も上に板が張ってあり登山道として整備されて
いて問題ない。こちらの方が大分近い。
今回ツルベ練習組みはCさんが全部をリードしてツルベ登攀とは
いかなかったが、いい練習になったと思います。それにしても全ピッチを
リードしたCさんは凄い。力がありますね。
今回私はベテラン2人と組んだので、右ルート1ピッチ目のⅤ-の
登りは痺れながらやらせてもらったが、その他核心は2人にやって
もらい楽をさせてもらった。私にはそのフォローでも厳しかったが、
なにせ女性陣が頑張りました。強い。
ともあれ誰も他にいない貸しきりバットレスを一日楽しめた。
立川に出て打ち上げですが少し遅くなりました。
(了)
5月連休に鹿島槍東尾根を目指す人たちがツルベ登攀の訓練を
やりたいということで、越沢バットレスに行くことになった。
ここは練習というには少々手強いが。
直前の申し込みも入れて5人と奇数になったが、ツルベ訓練の2人と
もう1組は3人で交代にリードする変則スタイルで登ることにする。
9時過ぎ鳩ノ巣駅着の電車を降りて鳩ノ巣渓谷を渡る。
近道は帰りに確認することにしていつものようにバットレスキャンプ場
までいき少し戻るコースで行く。途中展望台からバットレスが見える。
滑り台側は見えたが、第2スラブの全容は見えなかった。
連休は始まっているのだが皆は大きな山に行っているのか誰もいない。
準備をして右ルート(滑り台)(Ⅴ-級)から始めることにする。
ここの1ピッチ目は天狗の肩に出るのに右壁を回り込むルート(Ⅲ)
とハング越えの直登ルート(Ⅴ-)がある。ツルベ練習組みが
Ⅲルートを行くので私たち3人組はハング越えルートにする。
私が最初に取り付く。いつもながら岩の最初の取り付きは緊張する
ものだ。その上ここは最初にしてはⅤ-とかなり手強い。
慎重に登っていくとハングに突き当たる。いつもこのハングを左に回り
こんで登っていたが、今回は直登して越えることが出来た。ビレイピンは
越えてからでかなり怖い。
肩に登りビレイ支点をセットして、2人のフォローを待つ。
ツルベ組みリードも右から登ってきた。
続いて私たちのフォロー2人、ツルベ組みのフォローが登ってくる。
天狗の肩は広いので問題ない。このとき11:10頃。
この上はツルベ練習組み先行で登る。ツルベ組みはCさんが全部リード
することになったので本来のツルベにはならないのだが、フォロワー
はロープワークや登攀の手順を覚え、外岩の登攀の訓練となる。
2人がもし東尾根で組むとすれば呼吸を合わせるのにいい。
Cさんのコールがありツルベ組みフォローが登り始める。
私たち3人組はリードを交代して登るためロープの結び替えが必要となる。
この肩の様に広いところでは問題ない。2ピッチ目リード担当(Tさん)が
続いて登る。ここもホールド細かく結構悪い。
この右ルートも次の第2スラブルートも核心は3ピッチ目である。
私の組はこの二つの核心をベテラン2人に順にやってもらうことにした。
右ルートの3ピッチ目はMさん。ツルベ組みは私たちが結び替えを
やっているうちに先行していた。ここは2ピッチ目終了点からは
核心の滑り台部分は見えない。
Mさんが3ピッチ目を登り支点をセットしてコールがあり、フォロー
2人が登り始める。この頃早くもツルベ組みは懸垂で降り始めていた。
私が最後に滑り台部分を登る。いつもながらここはつるつるに磨かれた
滑り台の名のとおりで厳しい。リードの場合は慎重になるものの何とか
工夫して登ったはずだが、フォローでは雑になるのかとても難しく感
じる。ツルベ組みのリードCさんとMさん頑張りました。
滑り台の終了点が懸垂下降の始発点だ。ここは50mでは届かない。
藪はないもののロープの絡みなどがあるので私が先に降る。
届かない10mほどは皆が降りてロープを回収後クライムダウン
だが岩が濡れているので慎重に降ってもらう。
昼飯時下から見た滑り台部分。13時過ぎ頃。
昼飯後今度は第2スラブルート。ルートはⅣ+級で100mと長い。
(右ルートは70m)
13:40頃2人の方が早いのでここもツルベ組みから取り付く。
1ピッチ目をリードするCさん。
私たちはここも1ピッチ目は私が行き、桧テラスでビレイする。
フォロー2人が続いて登ってきて、結び替えをして2ピッチ目は
Mさんが登る。
さて核心の3ピッチ目今度はTさんだ。ところが2ピッチ目終了点は
かなり狭くて3人が一緒にいられない。2段に分かれてロープの結び
替えをやらざるを得なくなった。セルフビレイを確認しメインロープ
を受け渡しするので非常にリスキーである。しかも上下に分かれたので
ロープが絡み、ロープを置く場所もなく私はTさんが登っている間中
登攀に支障ないようロープの絡みを解いていた。
こんなところは出来ればツルベで行きたいものだ。
ともあれTさんが核心をスタートして登っていく。
ここは長く(50mロープ一杯ではないが)露出感満点で緊張する
ところだ。ホールドも結構細かいし、岩がテラテラ光っている。
Tさんはあるだけのヌンチャクを掛けて慎重に登っていった。
ここも私は最後にフォローで登ったがやはり厳しく感じた。
フォロー2人が3ピッチ目終了点に着いたところで、Mさんと私はロープを
引きながら稜線に上がる。最後にTさんが登ってきたところで 懸垂下降
支点まで移動して降る。
全部終わったところで16:40くらいになった。ツルベ2人を大分
待たせることになった。3人はやはり時間が掛かる。
全員終了したところでガチャ類を受け渡しして帰る。
ここしばらくバットレスキャンプ場周りの道で遠回りしていたが、
どうやら近道が通れるようだというので、道を確認するため反対方向に
帰る道を行く。怖い丸木橋も上に板が張ってあり登山道として整備されて
いて問題ない。こちらの方が大分近い。
今回ツルベ練習組みはCさんが全部をリードしてツルベ登攀とは
いかなかったが、いい練習になったと思います。それにしても全ピッチを
リードしたCさんは凄い。力がありますね。
今回私はベテラン2人と組んだので、右ルート1ピッチ目のⅤ-の
登りは痺れながらやらせてもらったが、その他核心は2人にやって
もらい楽をさせてもらった。私にはそのフォローでも厳しかったが、
なにせ女性陣が頑張りました。強い。
ともあれ誰も他にいない貸しきりバットレスを一日楽しめた。
立川に出て打ち上げですが少し遅くなりました。
(了)