弾左衛門ノ峰
千手山から弾左衛門ノ峰 16,1,11
ちょっと風邪を引いたようだったが、熱もないし一旦具合が良く
なったと思ったので決行した。里山の地図読み山行である。
私は5年ほど前に一度歩いたことはある。2月で雪の吹き溜まりも
あり雪山らしき雰囲気を味わったが、今年は暖冬で雪にはお目に
かかれないだろう。一応軽アイゼンは用意した。
高尾駅から陣馬高原行きのバスで大久保下車。
少し戻ったところにある浄福寺の墓地に入ると上に山道がある。
33体あるらしい観音像が立ち並んでいる。
8:40頃から。今日は5名。
少しで観音堂がある。
滑り易い落ち葉の急坂を登ると千手山。浄福寺から一帯は14世
紀から15世紀に築城された城郭跡ということだ。山頂に祠がある
だけで今は何もない。9:05頃。
山頂から直で西に行くには急なので少し戻り、急坂を降って尾根
に乗り踏み跡を追って行き、340m圏を降ると小津峠。9:35頃。
峠を横切っていくつかピークを越えて行くと前方が刈り払われて
下に小津集落の見えるピークに着く。370mピーク。10:00頃。
この一帯には椿の木が多い。
急坂を降り小津集落に沿って西へ向かう。少し開けたところから
集落左手奥の遠い尾根に赤い鉄塔が見えた。これが今日の目標
地点、弾左衛門ノ峰に立つ82号鉄塔らしい。まだ遥か。
幾つものピークを越えて行くがピークを巻き気味に進むと目の
前にある尾根に引き込まれる。コンパスが北を指しているので
おかしいと分かるのだが、枝尾根が沢山派生しているピークでは
必ず一旦頂点に立ち各尾根の方向をコンパスで確認しながら
進むことが肝心である。
10:35頃、興慶寺山の表札の掛かった360mピーク。
以前来たときはこんな標識はなかった。
そのまま西に300m圏を越え、350mピークでやや北西方向
にある踏み跡に入る。今回はその入り口辺りが倒木や蔦類が
繁茂して分かりにくかった。そのまま幾つか上り下りを繰り返す
と下に道路の見える擁壁の上に出る。この擁壁はかなり高い。
擁壁沿いに降っていくと階段があり、力石峠に出る。10:50頃。
出たところで道なりに降ると上恩方配水施設があり、このフェンス
が終わる所で笹薮に踏み跡があり、施設の一角の斜面に入れる。
斜面の陽だまりで少し休み腹ごしらえ。11:10頃まで。
ここから353mピークの左手のピークを目指して登り、そこから
北西方向に、盆前山(498m)への分岐点目指して登る。ここが
標高差で200mほどあり、最も長い登り尾根である。落ち葉が堆
積し踏み跡不明瞭よく滑るし急坂でなかなかきつい。しかし基本
登りの尾根だから分岐にコンパスを合わせてともかく上に登れば
いいので、地図読み的にはあまり問題ない。沢は下流に向かって
次々に合流していくが、尾根は高みに向かって合流していく。
手前の490mピークから降り登り返していくと盆前山との分岐点に
出る。テープ類はあるが標識はないので、降り道にするには分かり
にくいだろう。12:00頃。
分岐から恩方山(536m)まで結構な急登なのでまた休憩。
この付近でギフチョウの食草であるカンアオイの葉が見られた。
ギフチョウは石砂山付近が有名である。
きれいな蝶なので何度か探しに行ったことがある。なかなか休ん
でくれないので写真に納めるのは大変だ。
恩方山(536m)まで少し岩が露出した急坂を登る。12:20。
急坂を降り550m圏のピークを幾つも通過する。小さいが結構
急な上り下りが続く。樹間に82号鉄塔が近くなる。
その先で稜線の向きが南西方向になる。稜線を進み589mピーク
に着く。左に行けば夕焼け小焼けバス停の小さな標識があり、立ち
木に高留沢ノ頭の標識があった。12:50頃。
向きを変えたピークを北西方向に進むと前方が広く伐採された
見晴らしに出る。
正面に82号鉄塔が聳える。それにしても一気に伐採するものだ。
伐採された580から570m程度のコブを幾つも越えて降ると
入山トンネルの上に出る。13:10頃。
鞍部から登り返し、刈寄山方面を見送り、陣馬山方向に進む。
この辺りが鳥切場(トッキリバ)という何だろう?というネーミングの
場所らしい。その先のピークは巻いてもいいのだが登ってみた。
えらい急坂だった。
これを降り進むと同じような小ピークとの分岐となるがこのピーク
が弾左衛門ノ峰らしく樹間に鉄塔が見える。
最後の急坂を登り詰めるとようやく弾左衛門ノ峰に着く。
この登りも急である。13:35頃。アップダウンを繰り返して約5時間
だから結構足応えがある。
山頂記念写真です。 ピークの直ぐ下になる鉄塔下が日当たりがいいのでここで休み
弁当の残りを食べる。休んでいるとさすがに寒い。
14時前に下山開始。尾根を少し辿ると82号鉄塔と81号鉄塔の
分岐を示す黄色ポール(鉄塔巡視路用)があり、81号鉄塔に向か
う尾根に入る。これは歩きやすい尾根だ。
81号鉄塔横、14:15頃通過。
そのまま尾根を降ると80号鉄塔下。14:25頃。
鉄塔には下山方向左側から着くがその延長では踏み跡不明瞭と
なる。尾根も少し広くなっているので下に向かって右手方向に尾根
を降っていくと踏み跡が出てくる。
(多分鉄塔下を左から右に抜けて降れば見つかるようだ。)
鉄塔の巡視用のプラ階段が続く道を降って行く。
10分強くらいで尾根に80号鉄塔と79号鉄塔分岐を示すポールが
あり79号鉄塔方向に右折する。
降り始めて直ぐに下にみかん畑が見えこの中を踏み跡を探して
進むと、民家横を通り小さな鉄橋を渡る。出た道の直ぐ下が醍醐
川を渡る西げいと沢橋で今日の山歩きの終点である。
14:45頃。
この道にバスはないのでここから関場バス停まで歩く。
ちょうど15分ほどでバス停到着。総行動時間6時間20分だから
結構早かった。前回より一つ前のバスに乗れそうだ。
30分ほどの待ちで高尾駅行きのバスが来た。臨時の急行バスで
早めに高尾駅に着く。今回は私は風邪気味だし他の人も都合がよく
ないようでそのまま解散した。
正月明けの足慣らしとしてはなかなかの山でした。
皆さんご苦労様でした。
私はバスで駅に向かうあたりから喉がおかしくなり電車に乗ってから
酷く咳き込むようになった。一旦具合が良くなったかと思ったのだが、
冷たい空気は喉に悪かったようだった。基本山歩きの体調には戻って
なかったようだ。この晩は扁桃腺が腫れたらしく唾を飲むのも痛く、
咳き込むので結構辛い思いをした。その後も微熱と喉の痛みで咳が
続きなかなか治らなかった。
ところで弾左衛門ノ峰というこの弾左衛門とは何者なのだろうか?
謂れは不詳ということらしい。トッキリバとかいう不思議なネーミング
も鳥切場と書くらしくこれはなんのことやらと思わせる。
弾左衛門という名から「浅草弾左衛門」を思い出すとすればその人は
かなりの日本史通であろう。もちろん弾左衛門ノ峰が浅草弾左衛門から
来ているのかどうかは全く分からない。普通こうした特異なネーミングに
ついては地域史などを掘り起こしている人が詮索するのが常なのだが、
どうやら敬遠されているのかもしれない。
ちょっと風邪を引いたようだったが、熱もないし一旦具合が良く
なったと思ったので決行した。里山の地図読み山行である。
私は5年ほど前に一度歩いたことはある。2月で雪の吹き溜まりも
あり雪山らしき雰囲気を味わったが、今年は暖冬で雪にはお目に
かかれないだろう。一応軽アイゼンは用意した。
高尾駅から陣馬高原行きのバスで大久保下車。
少し戻ったところにある浄福寺の墓地に入ると上に山道がある。
33体あるらしい観音像が立ち並んでいる。
8:40頃から。今日は5名。
少しで観音堂がある。
滑り易い落ち葉の急坂を登ると千手山。浄福寺から一帯は14世
紀から15世紀に築城された城郭跡ということだ。山頂に祠がある
だけで今は何もない。9:05頃。
山頂から直で西に行くには急なので少し戻り、急坂を降って尾根
に乗り踏み跡を追って行き、340m圏を降ると小津峠。9:35頃。
峠を横切っていくつかピークを越えて行くと前方が刈り払われて
下に小津集落の見えるピークに着く。370mピーク。10:00頃。
この一帯には椿の木が多い。
急坂を降り小津集落に沿って西へ向かう。少し開けたところから
集落左手奥の遠い尾根に赤い鉄塔が見えた。これが今日の目標
地点、弾左衛門ノ峰に立つ82号鉄塔らしい。まだ遥か。
幾つものピークを越えて行くがピークを巻き気味に進むと目の
前にある尾根に引き込まれる。コンパスが北を指しているので
おかしいと分かるのだが、枝尾根が沢山派生しているピークでは
必ず一旦頂点に立ち各尾根の方向をコンパスで確認しながら
進むことが肝心である。
10:35頃、興慶寺山の表札の掛かった360mピーク。
以前来たときはこんな標識はなかった。
そのまま西に300m圏を越え、350mピークでやや北西方向
にある踏み跡に入る。今回はその入り口辺りが倒木や蔦類が
繁茂して分かりにくかった。そのまま幾つか上り下りを繰り返す
と下に道路の見える擁壁の上に出る。この擁壁はかなり高い。
擁壁沿いに降っていくと階段があり、力石峠に出る。10:50頃。
出たところで道なりに降ると上恩方配水施設があり、このフェンス
が終わる所で笹薮に踏み跡があり、施設の一角の斜面に入れる。
斜面の陽だまりで少し休み腹ごしらえ。11:10頃まで。
ここから353mピークの左手のピークを目指して登り、そこから
北西方向に、盆前山(498m)への分岐点目指して登る。ここが
標高差で200mほどあり、最も長い登り尾根である。落ち葉が堆
積し踏み跡不明瞭よく滑るし急坂でなかなかきつい。しかし基本
登りの尾根だから分岐にコンパスを合わせてともかく上に登れば
いいので、地図読み的にはあまり問題ない。沢は下流に向かって
次々に合流していくが、尾根は高みに向かって合流していく。
手前の490mピークから降り登り返していくと盆前山との分岐点に
出る。テープ類はあるが標識はないので、降り道にするには分かり
にくいだろう。12:00頃。
分岐から恩方山(536m)まで結構な急登なのでまた休憩。
この付近でギフチョウの食草であるカンアオイの葉が見られた。
ギフチョウは石砂山付近が有名である。
きれいな蝶なので何度か探しに行ったことがある。なかなか休ん
でくれないので写真に納めるのは大変だ。
恩方山(536m)まで少し岩が露出した急坂を登る。12:20。
急坂を降り550m圏のピークを幾つも通過する。小さいが結構
急な上り下りが続く。樹間に82号鉄塔が近くなる。
その先で稜線の向きが南西方向になる。稜線を進み589mピーク
に着く。左に行けば夕焼け小焼けバス停の小さな標識があり、立ち
木に高留沢ノ頭の標識があった。12:50頃。
向きを変えたピークを北西方向に進むと前方が広く伐採された
見晴らしに出る。
正面に82号鉄塔が聳える。それにしても一気に伐採するものだ。
伐採された580から570m程度のコブを幾つも越えて降ると
入山トンネルの上に出る。13:10頃。
鞍部から登り返し、刈寄山方面を見送り、陣馬山方向に進む。
この辺りが鳥切場(トッキリバ)という何だろう?というネーミングの
場所らしい。その先のピークは巻いてもいいのだが登ってみた。
えらい急坂だった。
これを降り進むと同じような小ピークとの分岐となるがこのピーク
が弾左衛門ノ峰らしく樹間に鉄塔が見える。
最後の急坂を登り詰めるとようやく弾左衛門ノ峰に着く。
この登りも急である。13:35頃。アップダウンを繰り返して約5時間
だから結構足応えがある。
山頂記念写真です。 ピークの直ぐ下になる鉄塔下が日当たりがいいのでここで休み
弁当の残りを食べる。休んでいるとさすがに寒い。
14時前に下山開始。尾根を少し辿ると82号鉄塔と81号鉄塔の
分岐を示す黄色ポール(鉄塔巡視路用)があり、81号鉄塔に向か
う尾根に入る。これは歩きやすい尾根だ。
81号鉄塔横、14:15頃通過。
そのまま尾根を降ると80号鉄塔下。14:25頃。
鉄塔には下山方向左側から着くがその延長では踏み跡不明瞭と
なる。尾根も少し広くなっているので下に向かって右手方向に尾根
を降っていくと踏み跡が出てくる。
(多分鉄塔下を左から右に抜けて降れば見つかるようだ。)
鉄塔の巡視用のプラ階段が続く道を降って行く。
10分強くらいで尾根に80号鉄塔と79号鉄塔分岐を示すポールが
あり79号鉄塔方向に右折する。
降り始めて直ぐに下にみかん畑が見えこの中を踏み跡を探して
進むと、民家横を通り小さな鉄橋を渡る。出た道の直ぐ下が醍醐
川を渡る西げいと沢橋で今日の山歩きの終点である。
14:45頃。
この道にバスはないのでここから関場バス停まで歩く。
ちょうど15分ほどでバス停到着。総行動時間6時間20分だから
結構早かった。前回より一つ前のバスに乗れそうだ。
30分ほどの待ちで高尾駅行きのバスが来た。臨時の急行バスで
早めに高尾駅に着く。今回は私は風邪気味だし他の人も都合がよく
ないようでそのまま解散した。
正月明けの足慣らしとしてはなかなかの山でした。
皆さんご苦労様でした。
私はバスで駅に向かうあたりから喉がおかしくなり電車に乗ってから
酷く咳き込むようになった。一旦具合が良くなったかと思ったのだが、
冷たい空気は喉に悪かったようだった。基本山歩きの体調には戻って
なかったようだ。この晩は扁桃腺が腫れたらしく唾を飲むのも痛く、
咳き込むので結構辛い思いをした。その後も微熱と喉の痛みで咳が
続きなかなか治らなかった。
ところで弾左衛門ノ峰というこの弾左衛門とは何者なのだろうか?
謂れは不詳ということらしい。トッキリバとかいう不思議なネーミング
も鳥切場と書くらしくこれはなんのことやらと思わせる。
弾左衛門という名から「浅草弾左衛門」を思い出すとすればその人は
かなりの日本史通であろう。もちろん弾左衛門ノ峰が浅草弾左衛門から
来ているのかどうかは全く分からない。普通こうした特異なネーミングに
ついては地域史などを掘り起こしている人が詮索するのが常なのだが、
どうやら敬遠されているのかもしれない。