阿弥陀岳・南稜 | 鬼川の日誌

阿弥陀岳・南稜

  阿弥陀岳、南稜を登り中央稜を降る  15,4,11・12


  11日今日は阿弥陀南稜取り付きでテント泊。参加者は8名。
 茅野駅に昼頃集合し舟山十字路までタクシー。

  重い荷を担いで歩くのは40分ほどだ。阿弥陀中央稜に取り付く
 広河原沢二俣への道を、御小屋尾根への道を分けて進むと阿弥
 陀を指す看板がある。これを入ると堰堤上の河原で、対岸が取り
 付き点。今は廃屋と化している旭小屋からの道とは尾根の反対
 側になる。明日は南稜を登り中央稜を降るから、こちらが都合が
 いい。それにしても昨年は雪道だったが今年は全く雪がない。

  取り付き点には早くも13:40頃に着いた。テントを設営し取り付
 きの様子を確認した後は宴会ですね。あるだけの酒を飲み、各自
 適当に夕食を食べたら早いけど寝る。明日朝は3時起きの4時行
 動開始だ。
 この日は昼頃まで不安定な天気だったが、夜中満天の星。しかし
 樹林の中で星空鑑賞とは行かない。
 

  3時少し前には起きてカップラーメンを昨夜の残りと一緒に平ら
 げて予定通り4時には動き出す。しかし私はカメラを忘れ直ぐに
 取りに戻ったりしたから少しロスした。私は写真班みたいなものだ
 からカメラを置いていくわけには行かない。時間が記録されるの
 で行動メモ代わりにも欠かせないのだ。

  取り付きからは暗闇の中踏み跡を追って急な山腹を登っていく。 
 30分ほどで旭小屋からの道との合流点らしき道標の辺りで尾根
 に乗る。


  暗闇の尾根を黙々と登る。1時間ほど歩き5時前に休憩。 


  この少し後くらいからランプは要らなくなるが、明るくなったのは
 5時20分を回ってからだ。樹林の向こうに富士パラスキー場が
 見えていた。ここは八ヶ岳からは目立つね。

  取り付きから1時間半ほどは雪がなくようやく雪道となるがしば
 らくはアイゼン無しで登る。本当に今年は雪解けが早いようだ。


  休憩を兼ねて6時頃アイゼンを装着する。


  6:10過ぎに日が射してくる。今日は間違いなくいい天気。


  6:35頃、立場岳(2370m)だが看板があるからそうらしいという
 くらいで顕著なピークではない。ここまでで既に2時間半強。


  少し先からは権現岳方面や阿弥陀岳、赤岳が望める。


  阿弥陀岳を正面にしながら進む。


  後ろには編笠山の向こうに南アルプスが見える。


  樹林の切れ間から蓼科山方面、北アルプスが見えるし大キレット
 らしきが分かるが霞んでいる。


  次の緩やかなピークで6:55頃。阿弥陀岳はまだ遥かだ。


  これを緩やかに降ると青ナギだがなんと雪が溶けている。


  ここから阿弥陀岳・南稜のP2からの稜線が明瞭だ。
 問題はP3の左手のガリーの登攀である。


  振り返って旭岳、権現岳、ギボシ、編笠山。7:10頃。


  青ナギを過ぎて樹林帯に入ると雪深い急登が続く。ここは雪山
 気分を味わえましたね。



  7:55頃、無名峰。


  阿弥陀岳が近くなる。


   もうここで4時間近くになる。

                      (Y)

  これを緩やかに降っていくと目の前にピラミッド型のP1。
 奥は中岳だ。


  赤岳が聳える。奥は天狗尾根。赤岳のキレットを降りツルネ、
 旭岳、権現岳そして三ツ頭、天女山と1月に縦走したことがある。
 八ヶ岳の冬は西風が吹き続く。このとき頬の露出部分に凍傷を
 負った。厳冬期の八ヶ岳は十分な装備が必要だ。


                  (南アルプス、Y)

  8:10過ぎにはP1を通過する。 


  そして目の前の雪稜を越えていよいよ岩稜帯が迫る。


  P2は雪も少なく難なく通過。8:20過ぎ。


  またしばらく雪稜をいく。


  核心のP3基部への岩稜から隊ごとにコンテで登ることにして
 ロープを出す。8:45頃から。


  ここも展望が開けている。しかし暖かいのか霞んでいる。





   (続く)