天神平
谷川岳・天神平 14,12,6・7
恒例の谷川岳兼忘年会。しかしちょうどこの時期としては最強の
寒波が襲来し、北陸では大雪の予報。谷川岳は境目にあるから
大体こういうときは天気が悪い。谷川岳はまあ無理だろうがせめて
天神平から熊穴沢避難小屋までは行けるでしょうと思い出かける。
電車から見る谷川岳方面が黒い雲に覆われている。水上を過ぎ
ると雪が舞い始めてやはりなあである。土合駅前は真っ白だ。
13時過ぎに皆さん土合山の家に集まり予定を確認の後、今日は
マチガ沢の出合まで散歩である。2班に分かれて出かける。
緩く登っていく舗装道路に雪が載っており滑る。登山指導センター
の奥からショートカット道に入ってみると踏み跡もない。ちょっとだけ
難儀な道を進んで林道に出る。
林道はまださほど降り積もってはいない。
マチガ沢の出合まで。
今日はここまでで帰る。このときは白毛門山頂が見えていた。
明日は寒気が少し遠のくとかでこれなら熊穴沢避難小屋まではと
期待させたのだが。
土合山の家に帰り夕食前に風呂に入ったのだが、ポンプが故障
しているとかで湯が温い。入ったはいいが出られそうにないほど。
そういえば春に来た時もそんなだったような覚えがある。良く故障
するらしい。土合山の家では夕食にカニが出る。普段そんなに食べ
るものでもないから楽しみにしている。宿泊料も割安だし風呂の文
句は言えないか。その後忘年会で楽しく盛り上がった。
7日朝起きてみると雪が結構降っている。また滑りやすい舗装道
を歩きロープウェイ駅からともかく天神平に上がる。
駅を出ると昨夜相当降ったらしくかなりの積雪。下とは比べ物にな
らないくらい雪が激しく降っている。えらく違うものだ。
装備を着け歩き出す時点でこれはとても山に登るどころではない
という感じだ。ふかふかの新雪が1mほども積もっている。
まあともあれ少しラッセル訓練と先行者の後を追う。途中でこれは
リフト沿いのスキーゲレンデのようだと分かったが、どうせ熊穴沢
までもとても無理だし、そのまま進む。途中から先行者を追い越し
私たちのグループのラッセルとなり、順番に交代しながら進む。
少し急斜面となり先頭に立つと目の高さに雪がある。ピッケルを横
に持ち目の前の雪を掻き落とし、足を膝から突っ込み後ろに雪を
蹴るようにして身体を上げていく。これは疲れる。
雪原の中央は雪崩れると怖いので、潅木の傍を登るが相当な急
斜面になったり、岩が出てきたりするが這い上がっていく。
上部はリフト終点の小屋を目指して雪原の中央を横切ることになる
が少し傾斜も緩んでいる。深いところはほとんど胸まで潜る。
リフト終点の小屋に着く頃には吹雪となる。相当に寒いので一旦
ロープウェイ駅まで降ることにする。
深い雪であるが雪崩さえしなければ、山の中で降り込められ何km
もラッセルを余儀なくされているならともかく、今は訓練できついと
かいってもたかが知れている。大人数で交代だし。
降ってみるとスキー斜面で結構な斜度だった。
ロープウェイ駅に降り少し休んで、まだ時間も早いので今度は熊穴
沢避難小屋への登山道方面に少し上がって雪上訓練。
ラッセルのやり方、滑落停止、アックスビレイの方法など。
滑落停止の訓練はいざとなればともかく必死でピックを打ち込み
全体重を掛けて止めるわけでその形を頭に叩き込む。
しかし実際の急斜面では滑り出したら止めるのは容易なことでは
なく、重要なのはまず転ばないこと、不用意にアイゼンをズボンの
裾に引っ掛けたり、つんのめったりしないこと、転ばない歩き方を
身に付けることである。
そして格好はどうでも転倒した瞬間にピッケルのピックでもシャフト
でも何処でもいいから刺す、場合によってはアイゼンの爪でも刺し
て、ともかく滑り出す前に止めることが重要だということだ。
滑落停止の形を覚えるよりもこちらを意識すべきというほうが理に
かなっている。
最近は教え方もそうなってきている。
滑り出してからアイゼンの爪を立てるのは、確かに飛ばされたり
スピードが出ている場合には足を折ったりする恐れがあるから、足
を揚げる形を教えられるが、まず滑り出す前に止めることをポイント
とするなら、雪の状態にもよるだろうが、アイゼンの爪でもどこでも
雪に付き立て動き出さないことを考えるべきだろう。とりわけ転んだ
拍子にピッケルを手放した場合などはそうすべきだと思う。
もう一つ尻餅をつくだけでも結構滑り出すことがあるから要注意だ。
スタンディングアックスビレイのやり方も覚えておかなくてはならな
いし、実際にビレイして人の体重を支えることを感覚しておかなくて
はならない。今回は順に体験してみた。
このアックスビレイの細かい点、アックスを踏み込む足を下側の足
にするか(上にするか)とか、アックスに掛けるスリングとカラビナを
上向きに掛け、それを踏んだ靴に巻きつけるようにするか、(アック
スより下向きに掛けるか)とか、私は前者だと思うが実際に試してみ
る必要があるようだ。要はどちらがより効くか力が入るか安全かだ。
雪は降り続き早めに切り上げて終了した。八ヶ岳・県界尾根には
ほとんど雪はなかったから、実質初めての雪山だったのだが熊穴
沢避難小屋までも行けなくて残念でした。
(仲間の写真をかなりお借りしてます。)
恒例の谷川岳兼忘年会。しかしちょうどこの時期としては最強の
寒波が襲来し、北陸では大雪の予報。谷川岳は境目にあるから
大体こういうときは天気が悪い。谷川岳はまあ無理だろうがせめて
天神平から熊穴沢避難小屋までは行けるでしょうと思い出かける。
電車から見る谷川岳方面が黒い雲に覆われている。水上を過ぎ
ると雪が舞い始めてやはりなあである。土合駅前は真っ白だ。
13時過ぎに皆さん土合山の家に集まり予定を確認の後、今日は
マチガ沢の出合まで散歩である。2班に分かれて出かける。
緩く登っていく舗装道路に雪が載っており滑る。登山指導センター
の奥からショートカット道に入ってみると踏み跡もない。ちょっとだけ
難儀な道を進んで林道に出る。
林道はまださほど降り積もってはいない。
マチガ沢の出合まで。
今日はここまでで帰る。このときは白毛門山頂が見えていた。
明日は寒気が少し遠のくとかでこれなら熊穴沢避難小屋まではと
期待させたのだが。
土合山の家に帰り夕食前に風呂に入ったのだが、ポンプが故障
しているとかで湯が温い。入ったはいいが出られそうにないほど。
そういえば春に来た時もそんなだったような覚えがある。良く故障
するらしい。土合山の家では夕食にカニが出る。普段そんなに食べ
るものでもないから楽しみにしている。宿泊料も割安だし風呂の文
句は言えないか。その後忘年会で楽しく盛り上がった。
7日朝起きてみると雪が結構降っている。また滑りやすい舗装道
を歩きロープウェイ駅からともかく天神平に上がる。
駅を出ると昨夜相当降ったらしくかなりの積雪。下とは比べ物にな
らないくらい雪が激しく降っている。えらく違うものだ。
装備を着け歩き出す時点でこれはとても山に登るどころではない
という感じだ。ふかふかの新雪が1mほども積もっている。
まあともあれ少しラッセル訓練と先行者の後を追う。途中でこれは
リフト沿いのスキーゲレンデのようだと分かったが、どうせ熊穴沢
までもとても無理だし、そのまま進む。途中から先行者を追い越し
私たちのグループのラッセルとなり、順番に交代しながら進む。
少し急斜面となり先頭に立つと目の高さに雪がある。ピッケルを横
に持ち目の前の雪を掻き落とし、足を膝から突っ込み後ろに雪を
蹴るようにして身体を上げていく。これは疲れる。
雪原の中央は雪崩れると怖いので、潅木の傍を登るが相当な急
斜面になったり、岩が出てきたりするが這い上がっていく。
上部はリフト終点の小屋を目指して雪原の中央を横切ることになる
が少し傾斜も緩んでいる。深いところはほとんど胸まで潜る。
リフト終点の小屋に着く頃には吹雪となる。相当に寒いので一旦
ロープウェイ駅まで降ることにする。
深い雪であるが雪崩さえしなければ、山の中で降り込められ何km
もラッセルを余儀なくされているならともかく、今は訓練できついと
かいってもたかが知れている。大人数で交代だし。
降ってみるとスキー斜面で結構な斜度だった。
ロープウェイ駅に降り少し休んで、まだ時間も早いので今度は熊穴
沢避難小屋への登山道方面に少し上がって雪上訓練。
ラッセルのやり方、滑落停止、アックスビレイの方法など。
滑落停止の訓練はいざとなればともかく必死でピックを打ち込み
全体重を掛けて止めるわけでその形を頭に叩き込む。
しかし実際の急斜面では滑り出したら止めるのは容易なことでは
なく、重要なのはまず転ばないこと、不用意にアイゼンをズボンの
裾に引っ掛けたり、つんのめったりしないこと、転ばない歩き方を
身に付けることである。
そして格好はどうでも転倒した瞬間にピッケルのピックでもシャフト
でも何処でもいいから刺す、場合によってはアイゼンの爪でも刺し
て、ともかく滑り出す前に止めることが重要だということだ。
滑落停止の形を覚えるよりもこちらを意識すべきというほうが理に
かなっている。
最近は教え方もそうなってきている。
滑り出してからアイゼンの爪を立てるのは、確かに飛ばされたり
スピードが出ている場合には足を折ったりする恐れがあるから、足
を揚げる形を教えられるが、まず滑り出す前に止めることをポイント
とするなら、雪の状態にもよるだろうが、アイゼンの爪でもどこでも
雪に付き立て動き出さないことを考えるべきだろう。とりわけ転んだ
拍子にピッケルを手放した場合などはそうすべきだと思う。
もう一つ尻餅をつくだけでも結構滑り出すことがあるから要注意だ。
スタンディングアックスビレイのやり方も覚えておかなくてはならな
いし、実際にビレイして人の体重を支えることを感覚しておかなくて
はならない。今回は順に体験してみた。
このアックスビレイの細かい点、アックスを踏み込む足を下側の足
にするか(上にするか)とか、アックスに掛けるスリングとカラビナを
上向きに掛け、それを踏んだ靴に巻きつけるようにするか、(アック
スより下向きに掛けるか)とか、私は前者だと思うが実際に試してみ
る必要があるようだ。要はどちらがより効くか力が入るか安全かだ。
雪は降り続き早めに切り上げて終了した。八ヶ岳・県界尾根には
ほとんど雪はなかったから、実質初めての雪山だったのだが熊穴
沢避難小屋までも行けなくて残念でした。
(仲間の写真をかなりお借りしてます。)