星穴岳 2
妙義、星穴岳(星穴見物) 14,11,11
星穴岳からはまた懸垂で降る。下に神社駐車場が見える。
光線の加減かこちらから眺める紅葉の方がきれいだ。
登ってきた順に降る。
背後に西岳と奥の中之岳(東岳)が聳える。随分高く見える。
射抜き穴への懸垂下降点に戻るが岩稜は幅狭く南も北も切れ
落ちていて下は見えない。ここに南側から這い上がってきたことが
信じられないほどだ。
北側は薮気味だしほとんど南側に降っているようだ。9:05頃。
ここはリーダーから降る。下の様子が分からず薮に絡むとやっかい
なのでロープは投げ下ろさず上に残し、上からリーダーの下降に従い
降ろす形を取った。
リーダーが着地しても上に最終部が残ったので、ここの長さは25m
程ということだ。残ったロープの最終部をセカンドの師匠が腰にぶら
下げて降っていく。3番手Hさんが続く。皆さん紅葉に向かって降って
いくわけでなかなか絵になります。
Hさんが着地して撮った射抜き穴の写真です。
Hさんは最終の私の空中懸垂の様子も撮ってくれました。
快適でしたね。なかなかない写真です。
射抜き穴の幅(奥行き)はかなり狭い。薄い板のような岩に穿たれ
た穴のようだ。遠くから見て小さい方の穴。
ここのロープ回収はかなり力が要った。
射抜き穴のテラスを奥に進むとまた懸垂下降支点がある。立ち木
の支点の方が回収が楽そうなのでこちらにセットする。
ここは45m程と長い下降だ。これまでほぼリードお任せのお客様
参加でもっぱら写真班でしたが、ここはトップを行かせてもらう。
立った垂壁45m懸垂はなかなか経験できませんね。薮もなく投げ
下ろしたロープも所々で岩に引っかかっているくらい。かなり爽快な
懸垂でテラスに降り付く。
それにしても良くこんなルートを切り開いたものだ。
45mあると見上げる首が痛い。3人が次々軽快に降ってくる。
ここのロープ回収は楽だった。9:40頃。
テラスの下にテープが続いており、下山はここかららしい。
次ぎの結び穴へは写真に見える壁に向かって右のルンゼではなく
反対側のルンゼを登っていく。これも私がトップで行く。落ち葉が積
もり滑りやすいし、最終部は相当立ってきて転げ落ちそうな程急で
結構きついなと思ったら、半分ほどから左の尾根に逃げ道があった。
皆はそちらに回っていた。私は後一歩だったので何とか這い上がる。
3人と上で合流し登っていくと結び穴が見えてくる。こちらは相当巨
大な穴だ。9:50頃。
Hさんの写真です。
人と比べてみると大きさが分かりますね。私がいる方には剥がれ
落ちた岩も転がっているし、かなり大きく剥離しかかっている岩もあり、
まだまだ風化し穴が大きくなっていくのだろう。
日本三大奇勝とされる妙義の山々はまさに奇岩怪石のオンパレード
であり、この二つの穴は岩峰の上部に位置して、なかなか近付くの
も困難なので一層珍しがられるが、出来方としては下部にある石門
群と同じなのだろう。妙義山全体は(300万年前までの)火山活動に
よる溶岩で荒船山などと同時期に作られ、その後周囲の風化し易い
堆積層が侵食され溶岩の本体が露出したと考えられているそうだ。
傍に行けると知ってからでも妙義の道なき道は怖くて行く機会が
なかなかなかったがようやく来られましたね。
そういえば二つの星穴を遠くから見たのはいつだったかと思い、
アルバムをひっくり返してみたらちゃんと写真が残っていた。
08年10月13日に表妙義を妙義神社から中之岳神社まで縦走した
後、11月17日に仲間と裏妙義を横川から縦走し、国民宿舎裏妙義
に泊まり、18日女坂から茨尾根、相馬岳・天狗岳を越えて妙義神社
に降ったことがある。表妙義の東側をもう1回縦走したわけだ。
このとき女坂の途中で撮ったのが星穴の写真だ。このとき穴が二つ
あることは分かったが名前がついているとは知らなかった。
北側から撮った写真だ。射抜き穴と結び穴、星穴岳を表記する。
位置関係から、また登ってみて山頂が台地状で細長かったから
星穴岳の山頂は右手の峰でしょう。
これからみると星穴岳の山頂基部から降りれば、結び穴の近くに
降れそうだ。(稜線北側に支点らしきがあった。)しかし降りた場所が
どんなものか、また結び穴にどう行けるのかは分からない。私たち
も穴の北側は偵察していない。これだと射抜き穴には行けない。
少し高く見える左手の岩峰は南側基部を巻いた2連岩峰だろう。
木が邪魔しているが一番左が西岳らしい。随分高さが違って見える。
ここで少し休憩して、登ってきた道・ルンゼを先ほどのテラスまで
戻る。テラスからテープに従って降っていく。10:15頃から。
結構急な崖もあるので必要なところで補助ロープを使う。
降るに連れ紅葉狩りになりました。私は今年初めてかな。
この降り道は地図を一見する限り複雑に入り組んだ尾根と沢を
次々と横断することになり、多くのレポで迷ったと報告されている。
降りが核心だったという人もいるくらいで私たちも降りを心配した。
ところが新しく付けられたらしい黄緑テープが続いていて、これを
基本にコンパスを手放さず追って行く事で私たちはかなり順調に
沢を横断し、尾根を越えて進んだ。
10:30頃。
いい雰囲気の紅葉を楽しみながら降っていく。
10:40頃には炭焼き小屋の跡か石組みがあった。近くに岩室。
10:55近くには樹林の隙間から下の駐車場が見えてきた。
11:05頃、とどろき岩への登山道に出た。そこにあったカエデ。
まだ時間も早いのでとどろき岩に寄り道する。神社の真上だ。
後ろは表妙義全景。
神社の階段横に鮮やかなカエデ。しかしこの辺りの紅葉の最盛期
は本当はもっと素晴らしい。
08年11月18日妙義神社に降りてきたときに仲間が撮った見事な
紅葉の写真です。(Yさんの写真をお借りしました。)
駐車場前の多分ドウダンツツジ、これは素晴らしく赤かった。
私たちが駐車場に着いたのが11:30頃だから、とどろき岩の寄り
道を除けば往復5時間半というところ。かなり予定より早かった。
ほとんど迷わなかったし、懸垂下降や岩場の登攀で必須以外に余分
にロープを出さずに済んだし、トラブルもなかったことが大きいですね。
とりわけ懸垂下降時にロープが薮に絡んだり、回収時に引っかかった
りすると実に大変なことになります。懸垂下降は危ないということは
もちろんですが、トラブルの大きな要因ですから、ロープの扱いは慎
重に丁寧にやらなければならない。
やはりここはクライミングの基礎技術が大きくものをいうようです。
時間も早く余裕があったので、妙義神社近くの風呂に寄って帰った。
(日付時刻の入ったものはHさんの写真です。)
星穴岳からはまた懸垂で降る。下に神社駐車場が見える。
光線の加減かこちらから眺める紅葉の方がきれいだ。
登ってきた順に降る。
背後に西岳と奥の中之岳(東岳)が聳える。随分高く見える。
射抜き穴への懸垂下降点に戻るが岩稜は幅狭く南も北も切れ
落ちていて下は見えない。ここに南側から這い上がってきたことが
信じられないほどだ。
北側は薮気味だしほとんど南側に降っているようだ。9:05頃。
ここはリーダーから降る。下の様子が分からず薮に絡むとやっかい
なのでロープは投げ下ろさず上に残し、上からリーダーの下降に従い
降ろす形を取った。
リーダーが着地しても上に最終部が残ったので、ここの長さは25m
程ということだ。残ったロープの最終部をセカンドの師匠が腰にぶら
下げて降っていく。3番手Hさんが続く。皆さん紅葉に向かって降って
いくわけでなかなか絵になります。
Hさんが着地して撮った射抜き穴の写真です。
Hさんは最終の私の空中懸垂の様子も撮ってくれました。
快適でしたね。なかなかない写真です。
射抜き穴の幅(奥行き)はかなり狭い。薄い板のような岩に穿たれ
た穴のようだ。遠くから見て小さい方の穴。
ここのロープ回収はかなり力が要った。
射抜き穴のテラスを奥に進むとまた懸垂下降支点がある。立ち木
の支点の方が回収が楽そうなのでこちらにセットする。
ここは45m程と長い下降だ。これまでほぼリードお任せのお客様
参加でもっぱら写真班でしたが、ここはトップを行かせてもらう。
立った垂壁45m懸垂はなかなか経験できませんね。薮もなく投げ
下ろしたロープも所々で岩に引っかかっているくらい。かなり爽快な
懸垂でテラスに降り付く。
それにしても良くこんなルートを切り開いたものだ。
45mあると見上げる首が痛い。3人が次々軽快に降ってくる。
ここのロープ回収は楽だった。9:40頃。
テラスの下にテープが続いており、下山はここかららしい。
次ぎの結び穴へは写真に見える壁に向かって右のルンゼではなく
反対側のルンゼを登っていく。これも私がトップで行く。落ち葉が積
もり滑りやすいし、最終部は相当立ってきて転げ落ちそうな程急で
結構きついなと思ったら、半分ほどから左の尾根に逃げ道があった。
皆はそちらに回っていた。私は後一歩だったので何とか這い上がる。
3人と上で合流し登っていくと結び穴が見えてくる。こちらは相当巨
大な穴だ。9:50頃。
Hさんの写真です。
人と比べてみると大きさが分かりますね。私がいる方には剥がれ
落ちた岩も転がっているし、かなり大きく剥離しかかっている岩もあり、
まだまだ風化し穴が大きくなっていくのだろう。
日本三大奇勝とされる妙義の山々はまさに奇岩怪石のオンパレード
であり、この二つの穴は岩峰の上部に位置して、なかなか近付くの
も困難なので一層珍しがられるが、出来方としては下部にある石門
群と同じなのだろう。妙義山全体は(300万年前までの)火山活動に
よる溶岩で荒船山などと同時期に作られ、その後周囲の風化し易い
堆積層が侵食され溶岩の本体が露出したと考えられているそうだ。
傍に行けると知ってからでも妙義の道なき道は怖くて行く機会が
なかなかなかったがようやく来られましたね。
そういえば二つの星穴を遠くから見たのはいつだったかと思い、
アルバムをひっくり返してみたらちゃんと写真が残っていた。
08年10月13日に表妙義を妙義神社から中之岳神社まで縦走した
後、11月17日に仲間と裏妙義を横川から縦走し、国民宿舎裏妙義
に泊まり、18日女坂から茨尾根、相馬岳・天狗岳を越えて妙義神社
に降ったことがある。表妙義の東側をもう1回縦走したわけだ。
このとき女坂の途中で撮ったのが星穴の写真だ。このとき穴が二つ
あることは分かったが名前がついているとは知らなかった。
北側から撮った写真だ。射抜き穴と結び穴、星穴岳を表記する。
位置関係から、また登ってみて山頂が台地状で細長かったから
星穴岳の山頂は右手の峰でしょう。
これからみると星穴岳の山頂基部から降りれば、結び穴の近くに
降れそうだ。(稜線北側に支点らしきがあった。)しかし降りた場所が
どんなものか、また結び穴にどう行けるのかは分からない。私たち
も穴の北側は偵察していない。これだと射抜き穴には行けない。
少し高く見える左手の岩峰は南側基部を巻いた2連岩峰だろう。
木が邪魔しているが一番左が西岳らしい。随分高さが違って見える。
ここで少し休憩して、登ってきた道・ルンゼを先ほどのテラスまで
戻る。テラスからテープに従って降っていく。10:15頃から。
結構急な崖もあるので必要なところで補助ロープを使う。
降るに連れ紅葉狩りになりました。私は今年初めてかな。
この降り道は地図を一見する限り複雑に入り組んだ尾根と沢を
次々と横断することになり、多くのレポで迷ったと報告されている。
降りが核心だったという人もいるくらいで私たちも降りを心配した。
ところが新しく付けられたらしい黄緑テープが続いていて、これを
基本にコンパスを手放さず追って行く事で私たちはかなり順調に
沢を横断し、尾根を越えて進んだ。
10:30頃。
いい雰囲気の紅葉を楽しみながら降っていく。
10:40頃には炭焼き小屋の跡か石組みがあった。近くに岩室。
10:55近くには樹林の隙間から下の駐車場が見えてきた。
11:05頃、とどろき岩への登山道に出た。そこにあったカエデ。
まだ時間も早いのでとどろき岩に寄り道する。神社の真上だ。
後ろは表妙義全景。
神社の階段横に鮮やかなカエデ。しかしこの辺りの紅葉の最盛期
は本当はもっと素晴らしい。
08年11月18日妙義神社に降りてきたときに仲間が撮った見事な
紅葉の写真です。(Yさんの写真をお借りしました。)
駐車場前の多分ドウダンツツジ、これは素晴らしく赤かった。
私たちが駐車場に着いたのが11:30頃だから、とどろき岩の寄り
道を除けば往復5時間半というところ。かなり予定より早かった。
ほとんど迷わなかったし、懸垂下降や岩場の登攀で必須以外に余分
にロープを出さずに済んだし、トラブルもなかったことが大きいですね。
とりわけ懸垂下降時にロープが薮に絡んだり、回収時に引っかかった
りすると実に大変なことになります。懸垂下降は危ないということは
もちろんですが、トラブルの大きな要因ですから、ロープの扱いは慎
重に丁寧にやらなければならない。
やはりここはクライミングの基礎技術が大きくものをいうようです。
時間も早く余裕があったので、妙義神社近くの風呂に寄って帰った。
(日付時刻の入ったものはHさんの写真です。)