黄蓮谷右俣 2
黄蓮谷右俣 14,9,12 続き
黄蓮谷の合流点、入口付近は確かに小さな沢のようだ。だが直ぐ
とても深い釜を持ったつるつるのスラブ滝が現れる。これはどうにも
なりそうもなく巻くしかない。いよいよ黄蓮谷が本性を現すか。
10:40過ぎ頃。
これを巻いてしばらく歩くと遠くかなり大きな滝が見えてくる。
これが千丈ノ滝のようだ。滝下11:25頃。
左岸から巻いて進む。滝も迫力がある。
中間点辺りで沢に降りられそうで、かなり急な薮、崖だったが、
なんとか降りた。沢に降り立ち滝を横断して沢の右岸側を登っていく。
これを快適に登っていくと次ぎのハングした滝が現れる。
11:55頃。振り返ってみる。
この滝を左岸側から巻いて進むと、林間に良く使われているらしい
快適なテント場があった。まだ12時前でここをテント場にしたのでは
次の日山頂まで到達しないだろう。沢中2泊の人たちが使ったと、
ブログなどに出ている。
ちょうど昼で少し休憩。休憩後沢に戻りまた遡っていく。だんだん谷
が深くなっていく感じがする。
12:20頃、坊主の滝が左手に見えてくる。
この坊主の滝は大きい。巻きが難所といわれているようだ。
巨大な岩と比較すると私たちが凄いところに居ることが良く分かる。
巻きは右手のガラガラのルンゼからだが、巨大な岩を巻くだけでも
かなり大変なのである。それでも1歩1歩進めばやがて滝上に登る
ことが出来る。滝下が12:25頃。
しかし私たちは滝上で沢に降りる道を見つけられなかった。
結局巻き道を進んで、二俣まで来てしまった。およそ1時間近く巻き
道を進んだようだ。これはきつかった。
ここで沢に降り右俣に入るとナメ滝に出会う。13:30頃。
リーダーが滝中間点まで偵察し、一旦降りてロープを出し、ここは
私がロープを引いて登った。滑ることは滑るので一応フットホールド
を確認しながら。難しいところはほんの少しで、後は凹凸を確かめ
ながら、ぺたぺたと登ることが出来る。
皆にはロープを潅木に固定してフリクションノットで登ってきてもらう。
問題はリーダーが中間点で偵察している写真の右上に続く滝だった。
滝右手の草の生えたクラック状を登るか、左手の垂壁を登るかだ。
リーダーは左手垂壁に取り付いてみる。ザックを担いでは無理だった
のでこれを降ろし、空身で上から伸びる枝を手繰り寄せ、これを中間
支点にして、垂壁を越えた。このところはビレイしていることもあり、
写真を撮れなかったのが残念。
リーダーに上の立ち木でビレイしてもらい垂壁を登る。リーダーが
降ろしたザックを揚げるのも結構大変だった。ここでもかなりの時間
が掛かったようだが、写真がない。
結局奥千丈ノ滝に入ったらしい次ぎの写真で14:35頃であるから
ナメ滝から次ぎの滝の垂壁を登るのに1時間近く掛かっているようだ。
14:45頃には雪渓が現れる。9月の半ばでまだ残っている。
15:05頃シャワークライミングの滝が続く。
振り返る。
この後私たちは右岸の巻き道に入ったのだが、巻き道から沢に
戻るいい場所が見つからないまま、巻き道地獄に入り込んでしまった
ようだった。どこまで登っても右手には大きな滝が続いており、沢に
降りる適当な場所が見つからない。
シャワークライミングの場所の写真が15:05頃で、上の写真が
既に16:45頃になってしまった。これ以上進むとテントを張る時間
もなくなりそうで、少し降って沢地形で少し斜面が緩やかになった場
所を探した。テントを張ってもまともに横になるほどの広さはないけ
れど、もう時間がないので、ここをテント場とする。
するとこの場所の傍に、沢に降れそうな崖が見つかった。偵察も兼
ねてリーダーが水汲みに崖を降る間にテントを張る。一応張れるが
4人はとても横になれないので、リーダーはフライをタープにして、別
の場所で寝ることにするという。実際テントは3人でもまともには横に
なれなかったが、止むを得ない。結構寒い。
リーダーが水を汲み上げてくれ、偵察の結果明日の行き先が明瞭
となったことは心理的にとても大きかった。あの巻き道地獄をもう行
かなくて済むと思うだけでほっとする。
また降ったところに棚があり3人ほどは横になれそうだが、はみ出す
とまっさかさまの崖らしい。それも怖いのでテントを移すことは止めて
ここで寝ることにする。
行程としては今日の予定は十分消化したはずなので、ここがいい
テント場なら担ぎ上げたお酒と食事で乾杯のはずである。いつもなら
キャンプファイアーで楽しむところだ。一応火を起こしては見たものの
薪もほとんど集められないので温まるほどの火にはならなかった。
ともかく濡れてないものに着替え、腹に何か入れてお酒を飲み、暖
まったところで寝て体力を回復しなければならない。
昨日駒ケ岳神社でもなかなか寝付かれなかった上、今日の行程から
疲れて直ぐに眠れるかと思ったが、やはり諸条件が悪いのか駄目で
眠れない。しかしともかく横になって身体を休めるしかない。
そのうちいつしか少しは眠ったようだ。明け方はかなり寒かった。
こうした状況だったからこの日のテント場の写真を撮ることも忘れて
しまった。
(続く)
黄蓮谷の合流点、入口付近は確かに小さな沢のようだ。だが直ぐ
とても深い釜を持ったつるつるのスラブ滝が現れる。これはどうにも
なりそうもなく巻くしかない。いよいよ黄蓮谷が本性を現すか。
10:40過ぎ頃。
これを巻いてしばらく歩くと遠くかなり大きな滝が見えてくる。
これが千丈ノ滝のようだ。滝下11:25頃。
左岸から巻いて進む。滝も迫力がある。
中間点辺りで沢に降りられそうで、かなり急な薮、崖だったが、
なんとか降りた。沢に降り立ち滝を横断して沢の右岸側を登っていく。
これを快適に登っていくと次ぎのハングした滝が現れる。
11:55頃。振り返ってみる。
この滝を左岸側から巻いて進むと、林間に良く使われているらしい
快適なテント場があった。まだ12時前でここをテント場にしたのでは
次の日山頂まで到達しないだろう。沢中2泊の人たちが使ったと、
ブログなどに出ている。
ちょうど昼で少し休憩。休憩後沢に戻りまた遡っていく。だんだん谷
が深くなっていく感じがする。
12:20頃、坊主の滝が左手に見えてくる。
この坊主の滝は大きい。巻きが難所といわれているようだ。
巨大な岩と比較すると私たちが凄いところに居ることが良く分かる。
巻きは右手のガラガラのルンゼからだが、巨大な岩を巻くだけでも
かなり大変なのである。それでも1歩1歩進めばやがて滝上に登る
ことが出来る。滝下が12:25頃。
しかし私たちは滝上で沢に降りる道を見つけられなかった。
結局巻き道を進んで、二俣まで来てしまった。およそ1時間近く巻き
道を進んだようだ。これはきつかった。
ここで沢に降り右俣に入るとナメ滝に出会う。13:30頃。
リーダーが滝中間点まで偵察し、一旦降りてロープを出し、ここは
私がロープを引いて登った。滑ることは滑るので一応フットホールド
を確認しながら。難しいところはほんの少しで、後は凹凸を確かめ
ながら、ぺたぺたと登ることが出来る。
皆にはロープを潅木に固定してフリクションノットで登ってきてもらう。
問題はリーダーが中間点で偵察している写真の右上に続く滝だった。
滝右手の草の生えたクラック状を登るか、左手の垂壁を登るかだ。
リーダーは左手垂壁に取り付いてみる。ザックを担いでは無理だった
のでこれを降ろし、空身で上から伸びる枝を手繰り寄せ、これを中間
支点にして、垂壁を越えた。このところはビレイしていることもあり、
写真を撮れなかったのが残念。
リーダーに上の立ち木でビレイしてもらい垂壁を登る。リーダーが
降ろしたザックを揚げるのも結構大変だった。ここでもかなりの時間
が掛かったようだが、写真がない。
結局奥千丈ノ滝に入ったらしい次ぎの写真で14:35頃であるから
ナメ滝から次ぎの滝の垂壁を登るのに1時間近く掛かっているようだ。
14:45頃には雪渓が現れる。9月の半ばでまだ残っている。
15:05頃シャワークライミングの滝が続く。
振り返る。
この後私たちは右岸の巻き道に入ったのだが、巻き道から沢に
戻るいい場所が見つからないまま、巻き道地獄に入り込んでしまった
ようだった。どこまで登っても右手には大きな滝が続いており、沢に
降りる適当な場所が見つからない。
シャワークライミングの場所の写真が15:05頃で、上の写真が
既に16:45頃になってしまった。これ以上進むとテントを張る時間
もなくなりそうで、少し降って沢地形で少し斜面が緩やかになった場
所を探した。テントを張ってもまともに横になるほどの広さはないけ
れど、もう時間がないので、ここをテント場とする。
するとこの場所の傍に、沢に降れそうな崖が見つかった。偵察も兼
ねてリーダーが水汲みに崖を降る間にテントを張る。一応張れるが
4人はとても横になれないので、リーダーはフライをタープにして、別
の場所で寝ることにするという。実際テントは3人でもまともには横に
なれなかったが、止むを得ない。結構寒い。
リーダーが水を汲み上げてくれ、偵察の結果明日の行き先が明瞭
となったことは心理的にとても大きかった。あの巻き道地獄をもう行
かなくて済むと思うだけでほっとする。
また降ったところに棚があり3人ほどは横になれそうだが、はみ出す
とまっさかさまの崖らしい。それも怖いのでテントを移すことは止めて
ここで寝ることにする。
行程としては今日の予定は十分消化したはずなので、ここがいい
テント場なら担ぎ上げたお酒と食事で乾杯のはずである。いつもなら
キャンプファイアーで楽しむところだ。一応火を起こしては見たものの
薪もほとんど集められないので温まるほどの火にはならなかった。
ともかく濡れてないものに着替え、腹に何か入れてお酒を飲み、暖
まったところで寝て体力を回復しなければならない。
昨日駒ケ岳神社でもなかなか寝付かれなかった上、今日の行程から
疲れて直ぐに眠れるかと思ったが、やはり諸条件が悪いのか駄目で
眠れない。しかしともかく横になって身体を休めるしかない。
そのうちいつしか少しは眠ったようだ。明け方はかなり寒かった。
こうした状況だったからこの日のテント場の写真を撮ることも忘れて
しまった。
(続く)