黄蓮谷右俣 | 鬼川の日誌

黄蓮谷右俣

  黄蓮谷右俣から甲斐駒ケ岳  14、9、11夜~14


  黄蓮谷右俣沢登りのお誘いがあった。しかし7月のシレイ沢の時
 もそうだったが、重い荷を担いで歩くことに自信がなくなってきた。
 どうもこのところ体力的に不安である。
 しかし鍛えなおす根性にも欠けるとなると、この先黄蓮谷右俣を登る
 展望はますます先細りでしかない。もしかしたら今回が最後の機会
 かも知れないと思いなおして参加することにした。そんな調子だから
 最後まで迷いがあった。
 
  竹宇駒ケ岳神社駐車場でテント泊。ここから尾白川林道ゲート
 (日向山登山口)までタクシーを使う場合が多いようだ。下山はこの
 神社なので2台の中1台の車で行く。12日は平日で登山口には数
 台の車だけで、ゲート前まで入り込むと車はなかった。
 今回は4人である。
 5:45頃ゲートを通過。6:20頃日向山ハイキングコースの登山口
 で東屋があり、錦滝という立派な滝が落ちている。
 

  この先のもう一つのゲートを通過し、不動滝への案内看板を過ぎて
 トンネルを三つ潜ると林道の文字通りの終点。先は崖。
 7:05を過ぎていたからここまで1時間20分も掛かっている。


  ここで用を済ませ沢装備に着替えて崖を降る。フィックスロープが
 張られたかなり急な崖を100m近く降って沢に入る。7:45頃だから
 沢に入るまでで結局2時間掛かっている。


  水は最高にきれい。


  5分ほど歩くとエメラルドグリーンの水を湛えた広いプールのような
 釜を持った小滝。真夏なら泳ぎたくなるところで素晴らしい。この先も
 エメラルドグリーンは次々と現れる。今日は泳ぐ気にはならない。


  小滝を越えて行くと最初の滝(女夫滝?)に着く。8:05頃。
 釜の横に大きな洞窟がある。水の中を潜ってみたいものだが。


  滝横の壁も登れるそうだが、左手を巻いて行く。釜がいい色だ。


  進んでいくと鞍掛沢の出合となる。8:15頃。


  先にワイヤーロープが滝に垂れ下がっている。この滝は右手から
 廻りこみ滝の流れを飛び越えれば、滑るけれども滝直ぐ左を登って
 行けるらしい。(ハシゴ滝?)
 しかし滝左手前の崖に細いロープが下がっていて、リーダーはこれを
 掴んで登り巻いて進んだ。


  やがて連漠帯に差し掛かる。8:35頃。ここは左岸を巻いて行く。


  これは相当な大高巻きになってしまった。


  沢に戻り、花岩が見えて来たのが9:30頃になっていた。


  花岩下でこのナメの水が落ち込むのが噴水滝である。しかし水量が
 少ないと噴水には程遠い。「これが噴水滝なの?」という感じ。


  岩畳の上をぺたぺたと歩き滑る小滝を越えて進む。流木が少しは
 あるが、シレイ沢などに比較すればまったく少ない。




  岩畳がしばらく続き、エメラルドグリーンのグラデーションの素晴ら
 しい釜を持つ滝。10時少し前。これはまったくこの時間そしてこの立
 位置の光線の加減だろうが。


  ちょっとした滝でも滑るし手掛かりが少ないので意外と難しい。


  この先、シシ岩(?)を眺めながら休憩する。10:05頃から。


  いくつかの釜を持った小滝を越えて進むと、前方に谷の出合と思
 われる地形が見えてきた。近づくとここが本谷に黄蓮谷が合流する
 ところだった。10:35頃。


  黄蓮谷に入る。これがあの巨大なスラブ滝が連続する黄蓮谷の
 入口かい!とびっくりするほど小さな沢である。




  続く