針ノ木雪渓山スキー 2 | 鬼川の日誌

針ノ木雪渓山スキー 2

  針ノ木雪渓山スキー  14,5,18   続き


  今日は蓮華大沢右俣を目指すのだが、直接大沢を遡るか最初の
 計画通り針ノ木峠を越えていくか二通りの行き方がある。
 しかし昨日見た蓮華大沢は物凄い斜度で、早いうちから靴アイゼン
 に履き替えなければ登れそうもないし、登れるか分からない。
 それと昨日のマヤクボ沢の登り降りで、私も女性陣も相当疲労して
 いて直接大沢はまず無理だし、針ノ木峠経由でも行けるか分からず。
 もう針ノ木峠に登れれば十分満足という気持ちであった。
 そんなわけで、針ノ木峠をまずは目指すことにして出発する。
 ツボ足組みははるか前に出発している。


  大沢小屋の近くから蓮華大沢を見る。やはり凄い。5:50頃。


  6:00頃、針ノ木雪渓に入る。いい天気だ。


  6:30頃。久しぶりの山スキーだという1人が遅れ気味。やはり
 疲れが出てきたようだ。


  6:40頃、少し休憩。


  7:00頃、斜度がきつくなってくる。




  7:30になる前にマヤクボ沢の出合いに近づく。
 よれよれではあるが、昨日の登りで慣れてきたか、昨日よりは
 短時間で着いた。しかし久しぶりの人は大分遅れ気味である。


  出合いで少し休憩し、遅れ気味の人はここまでで終わりとする。
 私も出合まででもと思っていたがもう少しは頑張れそうで、針ノ木峠
 を目指して残り5人で出発する。


  出合から最初はそれほどでもないのだが、まばらに生えるダケ
 カンバの林を過ぎる辺りから、ほぼ昨日のマヤクボ沢の斜度と変わ
 らぬ強烈な斜度になってきた。ここも厳しい。それでも昨日の経験が
 あるから、斜登行・キックターンとも無難にこなしていける。少しでも
 柔らかくなっている斜面を選びながら登っていく。


  上に雪庇の張り出しが被ってくる最終斜面は猛烈に急である。
 この辺で8:40頃。出合からほぼ1時間。


  女性2人も頑張る。素晴らしいロケーション。


  8:50前には峠に到着した。


  小屋の向こうに槍ヶ岳が見えるが、穂高連峰はその向こうで
 この高さからは見えないようだ。


  蓮華岳方面へは雪もそれほどではない。


  8:50頃頑張る女性陣2人。



  最後のひとふん張りで到着です。この画面の斜度に分度器を
 当てるとほぼ50度くらいありますね。


  私と女性2人はここでギブアップです。蓮華大沢右俣を狙ってきた
 山スキー名人とリーダーは頑張って登り始めました。
 この写真で9:10過ぎくらい。


  2人がピーク付近の茂みに見えなくなってから、残り3人で
 針ノ木雪渓を滑走します。物凄い斜度ですが、ほぼマヤクボ沢の
 モレーン下の斜度と同じくらいです。雪は柔らかくなっているので
 恐くはない。厳しいが快適に降ります。9:30頃。


  このダケカンバの辺りを過ぎると傾斜も緩んでくる。一気に滑っては
 もったいないので休み休みだが、少し滑ればもうマヤクボ沢の出合
 である。9:40前くらいか。


  ゆっくり降る。9:50頃。この頃登ってくる人たちもいる。


  昨日と同じくデブリが溶けてきたがたがたの斜面を、時々石に乗り
 上げ、ガリッという音を聞きヒヤヒヤしながら降る。
 時間も早いので、10時頃から少し休憩する。


  ゆっくり降って10:40頃にはテント場に到着する。




  ツボ足で蓮華岳に登った組のトップが早くも到着した。
 11:00頃。


  針ノ木峠から蓮華大沢右俣を滑ってきたリーダーと山スキー名人が
 11:10には到着した。ともかくもの凄い斜度で厳しかったようだ。
 やはり下から直登するのは無理だったかな。


  ツボ足隊もほぼ11:15頃には全員が帰り着いた。


  少し休憩してテントを撤収。


  ツボ足組みはこれから扇沢からバスで大町に出る。
 私たちは駐車場に行く。ここで名古屋組の二人と別れて帰京した。

  今回私は蓮華大沢右俣は滑る体力も技量もなかったが、マヤクボ
 沢と針ノ木雪渓の急斜面を登ることができ、これを滑り降りることが
 出来たので、これで十分満足です。スキーシーズンのいい締めくくり
 になりました。