モミソ沢 | 鬼川の日誌

モミソ沢

  モミソ沢アイゼントレ  14,4,12


  元々はもっと寒い時期に計画していた。しかし2月の
 大雪でモミソ沢は埋まっているかも知れず、アイゼンで
 岩を引っかきながら登ることにはなりそうもないので、
 延期していた。ところがもう春になってしまった。

  アイゼンを使っての岩登り訓練は、目前の奥穂高岳・
 南稜、トリコニー岩峰の登攀に役に立つだろう。
  
  大倉から歩き出して、竜神の泉で9:45頃。
 もうすっかり若葉の季節になってました。



  モミソ沢に入口に10:25頃。大倉から1時間10分ほど
 歩いた。準備運動だ。ここでアイゼンを装着し、遡行準備
 を整える。入口は狭い。


  沢に入ったのは10:55頃になったようだ。


  すぐに小滝が現れる。滝右を濡れないように登る。


  ともかくアイゼンの爪を意識して登らなければならない。


  小滝が続いて先に釜を持った小滝が現れる。
 釜に入らずには滝を登るのは無理なので、左の崖の棚
 状を小さく巻く。その先も同じような小滝を巻いたようだ。


  モミソ沢は本当に小さな幅の狭い沢である。


  11:10頃右岸から枝沢が合流する。結構水量がある。
 下は本流側。
 
  すぐに二条の滝。


  2mほどの小滝。


  落ち口にある丸太は大きい。倒木を誰かが切断した
 ものらしいが、こんなところにチェーンソーを持ち込めない
 だろうから、どこからか流されてきたものだろうか?
 想像もつかない増水の時があるのだろう。
 

  沢の正面が10mほどの涸れ滝になるが、本流は右手
 の崖から流れ込んでいる。11:20頃。
 3段8mほどの滝。下段3m滝。


  上段4m滝は二条になっていて、右の滝にハーケンが
 打たれているのでこちらに取り付く。ここは逆層でホールド
 細かくかなり難しかった。ロープを出さずに取り付いてし
 まったので、結構苦労して抜けた。やはりアイゼンを履い
 ていると4級程度でも難しくなるものだ。


  お助け紐があれば掴みたくなります。




  これを登ったところで休憩です。11:35頃から。

  少し進むと谷が狭まり、トイ状の滝が見えてきます。


  手は突っ張り、足は溝に嵌め込んでバランスを取れば
 難しくはありません。


  これを越えてゴルジュを進むと、少し雪が残ってました。


  チョックストーン滝。11:50頃。


  しっかりしたフットホールドはないのですが、上手く壁に
 爪を当てて踏ん張らないと、身体を引き上げるのが大変
 ですね。


  大木が根こそぎ動いたようで上の滝を覆ってます。
 私はともかく大木の被った滝目指して下の滝を登る。
 2人は左手の岩溝状を小さく巻く。上の滝では大木の
 根っこを掴んで、ずり上がるしかなかった。
 下の写真後方に大木が根ごと倒れ掛かっている様子が
 見える。岩の上に生えているから根が浅いのだ。


  このすぐ上が8m大滝です。12時頃。


  ここはきちんとビレイしてもらい登りましたが、ここもアイ
 ゼンを履いては結構難しい。抜け口がフットホールドが
 つるつるの壁で見つからず、手も左に引かないと効かない
 縦ホールド。
 まあすぐ目の前に支点があり、これにロープをかけた上
 だから、そう落ちることもないから思い切って体を上げた。
 次ぎの一手がムズかったが何とか取れた。

  上にあがりビレイ支点はしっかりした木の根っこに取る。


  大滝上から。12:15頃。


  ビレイして登ってもらいます。


  大滝登攀で滝登りは終わりです。この沢はよく懸垂で
 降ってしまうことが多いのですが、まだ時間も早いしここ
 で休憩して、沢を詰めることにしました。アイゼントレは
 ここで終わりとしてアイゼンは外して登る。

  12:50頃から登りますが、非常に倒木多く荒れた感じ
 の詰めでした。これらの倒木は今年の大雪の影響だろう
 と思われます。


  沢を忠実に詰めていきます。沢の最後は急峻な詰めに
 なって少し岩場を登ります。脆いので要注意ですが難しく
 はない。沢から左手の尾根に逃げて(右方向にも行けま
 すが相当急坂を登ることになります)柵沿いに登るとすぐ
 に堀山下の登山道です。
 広場に出て休み、沢装備を解きます。13:30になってま
 せんでしたから、大滝から40分ほどでした。詰めが短い
 のがいいですね。
 

  広場のマメ桜が満開のようです。


  見晴らし茶屋に14時頃。


  途中で見かけた花。ヤマルリソウ、ヒトリシズカ、そして
 マムシグサの仲間ミミガタテンナンショウかな。


  大倉ではまだ桜がきれいに咲いていました。


  シダレザクラもまだまだ見事。


  これもきれいでしたが何という桜なのかは分かりません。


  降って花を見ながら、大倉には14:40頃でした。
 
  時間が早かったので、渋沢では飲み屋はまだ開いて
 なかった。蕎麦屋に入り軽く一杯。
 ご苦労様でした。