塔ノ岳 | 鬼川の日誌

塔ノ岳

  雪の塔ノ岳、小丸尾根下山  14,2,17



  14日にまた大雪が降った。16日夜から尾瀬方面に
 スキーに出かける予定だった。ところが関越道がまだ
 通行止めが解除されない。
 宿にtelしてみると、現地の交通状況も悪く、スキー場も
 閉鎖になっているところもある。特に夜はまともに走れ
 ないから、キャンセルした方がいいと宿のおかみさんが
 いう状態だった。これではいかんともしがたい。

  神奈川の方もたっぷり雪は降ったが、天気はいいし
 電車は動いている。丹沢も相当雪が降っているだろう
 からそれを期待して雪の塔ノ岳にスキー予定メンバー
 のうち3人で登ることにした。

  大倉までバスで行き、歩き始める。平日であるが他に
 も何組かの登山者たちがいる。皆雪を期待しての歩き
 なのだろう。きれいな青空だ。9:10頃。


  樹林帯に入ると雪道となる。


  途中アイゼンを着ける。最初の茶屋の通路を蔽う屋
 根が雪の重みで崩壊していた。


  結構大きな木も倒れている。風もあった。


  見晴らし茶屋。10:10頃で1時間ちょうど。かなり
 汗ばんできた。休憩。


  雪が多くなる。
  

  10:55頃、駒止め茶屋を通過。


  一段上がった尾根から富士山がよく見える。


  11:25頃、堀山の家。少し休む。


  段々雪が本格的になってきた。どこの雪山?という
 感じでなかなか素晴らしい。


  名物花立の階段です。日当たりが良く雪が溶けてい
 るところもあるし、たっぷりの雪で階段が蔽われている
 場所もある。連続した場所だが、ちょっとした向きの違
 いによって、日当りや風の通り具合とかが違い積雪量
 も違うのかな。


  右手は三ノ塔。下界も白く見えます。


  花立山荘12:30頃。ここまでで3時間20分くらい。
 いつもながら結構きついです。
 勘七ノ沢も源次郎沢もここまで登って降ります。
 沢登りの後の降りも長いなといつも思いますが、久し
 ぶりに登る大倉尾根は応えます。
 少し補給し長めに休みました。


  もうひとふん張りしないと塔ノ岳には着きません。
 富士山を見ながら登りますが、暖かいので少し霞気味
 なのが残念。


  蛭ヶ岳方面が展望できます。この角度はすっきり。


  13時頃でまだまだ先です。葉が茂っている頃はこの
 辺から山頂は見えませんね。


  雪を踏みしめて楽しい登りです。三ノ塔と大山。


  表尾根の山腹に結構大きな崩壊地がありました。


  さて最後の登りです。13:15頃。


  これから15分ほどの登りで山頂です。いい雰囲気。
 青空と雪とで気持ちがいい。13:30頃。


  尊仏山荘と蛭ヶ岳をバックに。


  ここからみる富士山は素晴らしいのだが今日は
 くっきりとはいかないし、南アルプスも霞んでいる。


  山頂風景。


  休むと少し寒いのであまり長居せず降ります。


  金冷しから鍋割方面に入る。踏み跡があるかちょっと
 心配だったが、小丸尾根を降ることにした。
 大丸14:15頃。


  ここから気持ちのいい稜線が続く。ブナも多く春先
 新緑の頃は素晴らしいところだ。蛭方面の展望。


  14:30頃小丸尾根分岐に着く。踏み跡はある。


  ここも富士山の展望台だ。反対側は大山と三ノ塔。


  一見雪国のようです。


  さてこれから踏み跡を追っていくと深い雪の急斜面を
 降っているうちに、隣の尾根にトラバースしていく。


  どうもこんなに外れるはずはないと思いながらも、
 元に戻るのも大変だし、どうやら登りだったらしい踏み
 跡を逃さなければとそのまま降る。結構な急斜面で
 相当雪は深い。思いかけずたっぷりの雪を楽しむこと
 になった。 


  また元の尾根の方向にトラバースしていくあたりで
 一度踏み跡を見落としそうになったが、沢を降っていく
 のは危ないので、よくよく探して見つけた。
 トラバースの踏み跡は小丸尾根に戻っていた。
 小丸尾根の踏み跡に戻ってみると、今来た道はここ
 から明らかに尾根を外れ、隣の尾根に行っている。
 どうやらわざわざ深い雪の斜面を彷徨した踏み跡の
 ようだった。

  お陰でたっぷりの深雪を堪能することにはなった。
 小丸尾根を降り始めると少しで、小丸まで1000mの標
 識があり、相当道草を食ったことが分かった。
 日が西に傾き始め、夕日を浴びながら降る。
 ともかく二俣の林道登山口まで降らなければと頑張る。


  小丸まで2000mの標識を過ぎて、16:40頃登山口に
 降りついたから、この尾根だけで2時間10分もかかった。
 随分深雪を楽しんでしまった。


  二俣の橋を渡り、アイゼンを外して洗い収納する。


  さてこれからは林道ではあるが雪解けのヌカルミも
 あり、約1時間強たっぷり歩かなければならない。
 大倉尾根のヌカルミよりはましではあるが、降ってから
 の1時間以上の歩きはとても長く感じる。 
 同じようなカーブを何回回ってもなかなか大倉バス停
 方面への入口に着かない。
 
  先に歩いていた人がこの入口に戻ってきた。見落と
 したらしい。またこの人は道が右に大きくカーブする
 ところでちょうど大木が倒れて道を塞いでいたので、
 左の山側に入ってしまった。どうやらこの道を知らない
 らしい。この頃はもうすっかり暗くなってしまっていた
 こともあるが。

  暗くなったし倒木を巻くところは分かりにくいので、私
 は仲間を待つことにした。先の人が辺りをうろうろして
 いるので、バス停に行くならこちらですと教えてあげた。
 声を掛けなければちょっと分からなかったかもしれない。
 懐中電灯は持っていたのだろうか?

  その人を先に行かせて仲間と合流してバス停へ急ぐ。
 もう暗かったがなんとかランプを出さずに歩けた。民家
 脇に出れば明かりもある。
 バス停には18時頃に着いたから、今日の行動時間は
 9時間近かったことになる。
 スキーのはずがかなりハードな山行となったが、なか
 なかいい雪山だった。表丹沢もこれだけ雪があると一
 般ルートでも結構魅力的な山となる。
 6日に出かけた大室山の道志側は8日と14日に猛烈
 な雪が降ったわけだからもっと凄いことになっているだ
 ろう。道志の集落の中には孤立したところも出たほどだ。
 行ってみたいと思うのだが時間がない。

  渋沢の駅前でご苦労さん会をやって帰ったのでかなり
 遅くなってしまった。
  
   (仲間の写真もお借りしてます。)