子持山・シシ岩
子持山・シシ岩南東壁登攀 13,11,21
9月に私とマルチクライミングの教官と2人で、この
シシ岩を登った。スズメバチに追い回されながらでも
あり、かなり私たちには厳しかったが、初心者向けの
好ルートである。蜂ももはやいないと思われる11月
仲間を募り2度目の登攀を目指す。
今回は5人が集まった。奇数なので普通のツルベ
というわけにはいかず、3人パーティーが出来る。
ロープを絡ませないように、ロープの受け渡しを
上手くやる必要がある。普通にエイトノットで結んで
いたのでは、解く手間が大変なので、環付カラビナを
使うことにした。
この日子持神社の先の林道が工事で通行止めと
なっており、ここから歩くのかと一瞬あせったが、
工事の人に聞いて、大回りで7号橋駐車場まで入
れることを教えてもらい、少し遅れたが無事到着。
9:40頃。
装備を整え登ります。
屏風岩。モミジがきれいです。
沢沿いの植林帯。
山腹に取り付きジグザグに登る。
山頂方向との分岐。「この先危険」が目印。
南東壁基部に10:30頃到着。
私と教官ともう1人が3人組みである。私たちが
一度来ている経験者なので、3人組が先に取り付く。
今回私は核心の4ピッチ目をやらせてもらうことに
したので、1ピッチ目も私で、トップで取り付く。
11時少し前頃か。
出だし少し傾斜は緩いものの、段々立ってくるし、
逆層気味で中間部ホールド少なく、一旦縦ホールド
で横移動しなければならないところがある。
朝一取り付きのリードでは嫌なところだ。
まあこれを過ぎればそう問題なく、終了点へ。
ビレイ支点をセットし、私の組2人が続く。
2人が終了点に着くと、そのうちの教官が今度は
2ピッチ目のリードである。もう1人がセルフビレイを
取った後、自分のロープを教官に渡す。そして私が
ロープの一本をもう一人に渡す。
ともかく次ぎのリード者は、フォロー時のロープ2本
(の終端)を(今度は先頭にして)引いて登るのでなけ
ればならない。
教官が2ピッチ目を登っている間に、第2組の
リード者が到着し支点をセットする。
2ピッチ目を登り終わった教官が支点のセットを終
えたら、第1組の私たちがフォローで登り始める。
第1組2ピッチ目のフォロー。
中間部に2ヶ所縦ホールドを引いてハイステップで
乗り込むところがあるが、そう厳しくはない。
順調に登る。
しかし2ピッチ目の終了点は、とても狭い。
3ピッチ目がもう1人のリードの番で、フォローの
私が自分のロープを渡す。私は2ピッチ目リードの
教官から一本もらう。位置からして私がビレイする
ほうが良かったので、ビレイすることになり、3ピッチ
目の登りの写真を撮れなかった。
2ピッチ目終了点は非常に狭く2人がいるのも大変で、
私はハンギングビレイである。
3ピッチ目は上部で大きなフレークを掴んでレイバック
の態勢で登る(のし上がるという感じだが)ところが
非力な女性には厳しいところで、かなり苦労したようだ。
そして2ピッチ目終了点が狭く第2組が来てもセルフ
を取る場所もなく無理なので、第1組フォロー2人が
上がり始めるまで、というわけで大分待ってもらうこと
になった。待ちは時間のロスである。
手順として3人組が先行するのはどうもまずい。
ともかく苦労して第1組3ピッチ目のリードが終了し、
フォローが終了点に到着したのが、12:30近くに
なっていた。ここは広さのあるテラスになっており、
休むことが出来る。また4ピッチ目を私たちが先行
すると、第2組をまたまた長く待たせることになるので
ここで第2組の到着を待ち、先行してもらうことにした。
(これも時間のロスとなるが。)
赤城山がきれいに紅葉している。
記念写真です。
その頃第2組は3ピッチ目を奮闘していました。
まあ順調に登ったようです。
第2組無事到着。
少し休んだだけで先行してもらいました。
取り付きが13:10頃でした。
さすがに4ピッチ目は厳しいしリード者は初めて取り
付くので考えながら登っていきます。
しかし実力ある人なので順調です。
第2組リード者が終了点から写したフォローと
第1組リード開始の様子。赤城山の紅葉。
さて第1組リードは私です。この核心4ピッチ目を
登るのが今日の課題です。ここは縦ホールドや
アンダーホールドを探して工夫しながら登る必要が
ありますが、わりと順調に登ることが出来ました。
2組リード者も使ったA0部分、使わずにいこうかとも
思ったのですが、まあ無理せずA0で行きました。
4ピッチ目を終了し、支点を作りビレイしてフォロー
2人が登ってきます。2人ですのでそれなりにやはり
時間が掛かる。
5ピッチ目は教官の番で、次ぎの写真は教官が
5ピッチ目を終え、フォローの私が終了点に着き、
もう一人を写したものです。もう14:35頃です。
5ピッチ目は立った壁を越えた後、手掛かりの少
ないスラブの登りで、これはこれで嫌なところです。
そして6ピッチ目事実上最後のピッチです。
ここまでで体力的にもかなり疲れたか、見た目よりは
立った最後の壁に、リード者は悪戦苦闘しましたが、
無事登り終えました。(終了点、第2組撮影)
登るところは私がビレイしていたので撮れなかった。
7ピッチ目(第2組)。15時過ぎ。
私の最終リードの7ピッチ目。ここは前回も私が
リードしましたし、ともかく早く登りました。
無事終了して用具を整理し、記念の写真を撮った
時で、もう15時半でした。
幾つか手順があちこちして、途中1時間はロスが
あったりして時間が掛かりましたが事故もなく完登
出来てよかった。
暗くなる前に降りられそうです。
15:40を過ぎて降り始めました。
降りは短いので余裕で下山。
駐車場にたどり着き、ガチャ類を整理。
教官が用意してくれたノンアルコールビールで
登攀の成功を祝って乾杯です。
よく冷えていて普段はまずいと思うノンアルビールも
大変おいしく感じた。
これを片付けて車を動かし始める頃には、すっかり
暗くなっていました。秋の日は短い。
私たちにはシシ岩は難しいですが、3人ツルベでの
登りもこなすことが出来、少しは近しい間柄になった
感じがします。4ピッチ目の核心部の経験者も3人に
なりました。
まだまだここを登りたい人は沢山いるので、また
シシ岩デビューを実現させられるように普段の練習を
積まなければと思っています。