高倉沢右俣 | 鬼川の日誌

高倉沢右俣

   高倉沢右俣右沢 12,9,29



  今回は沢教室でナルミズ沢にいくというので、これ
 まで行くチャンスを逃してきた3名が、OBとして飛び
 入り参加させてもらった。
 ところが30日台風17号の影響必至ということで、
 沢中泊のナルミズは止めて、29日日帰りの出来る
 高倉沢右俣に変更になり、またまたナルミズを逃す
 ことになった。ナルミズ沢に嫌われているらしいが、
 止むを得ない。

  朝東京を出て関越道水上ICで降りて、土合方面
 に向かう。土合駅手前のトンネル入り口の右手に
 駐車できる場所がある。ここで沢装備に着替える。
 
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  トンネル入り口の横から沢に降り、10:25過ぎに
 入渓。湯檜曽川のこの辺はかなり幅広く、木の生えた
 中州がある。とにかく高倉沢の入る右岸側に渡り、
 入り口を探す。

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  10:35頃高倉沢に入る。

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  すぐに小滝を登っていくようになる。

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  奥に大きな滝が見えてくる。10:45頃。

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  下段3mほどの滝上に10mほどの滝。
 トップが左を登りロープを出す。かなり滑り易い
 ようだ。水流すぐ左を探ってみたが、上が悪そうで
 止めてロープの方に移動した。確かに足元が滑る。
 
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  この上にきれいなナメが現れる。

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  ナメの奥が2段15m滝。11:00頃。

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  上段滝左に残置のチューブロープがある。

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  この上がこの沢で最もきれいだったナメである。

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  沢が狭くなる。

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  そしてゴーロ状になると二俣である。11:10頃。
 入り口から35分ちょっと。

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  右俣に入る。

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  右俣に入ってから取り立てて難しい滝もなく、奥の
 二俣らしきに着いた。時間で20分ほどしか掛からず。
 11:30過ぎ頃。 
 二俣から標高差で260mほど、距離で750mほど。
 入り口からも1時間弱ということになる。
 丁度昼頃で休憩する。
 ここでほとんど水のない左沢に入れば40mスラブ
 を登り高倉山まで近かったようだ。

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  しかし私たちは右沢に入った。

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  3m程と7~8m程の2段滝。11:45頃。

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  上部は左を登る。11:50頃。
   
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  沢が狭くなり、奥にトイ状滝が見える。11:55頃。

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  トイ状滝を登る。12:00頃。

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  この上にまたトイ状滝。うまい具合に立てかかって
 いる倒木にすがり登る。倒木が逆さまなのでぐらぐら
 する。これがなければ相当厄介だったと思う。

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  この上もトイ状に滝が続くが、トップは左のスラブ
 から潅木帯に逃げた。私たちも続く。

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  トップが後続に潅木で支点を作りロープを出す。
 ここはちょと難しい。12:20頃。

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  滝上で後続を待つ。12:25頃。
 大勢なので時間が掛かる。

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  12:40頃。

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  12:55頃休憩。

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  こうなるとほとんど薮の中。13:10頃。

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  足元はスラブ状もある。13:15頃。

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  13:25頃。もう沢地形も薄くなる。

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  振り返ると深い薮にいる。13:30頃。


  13:35頃。いかにも滑りそうな悪い滝に出て、
 トップは右の小沢を登りロープを出す。この上からは
 もう完全な藪の中となる。

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  13:50頃。足元が非常に悪い。 
  
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  14:05頃。下は基本的にスラブ状です。この後
 尾根に逃げるあたりが垂壁で厳しかった。
 スラブ状の岩の上に薄い泥が載っていて、何人か
 が踏みつけると崩れて足場がなくなる。掴む草も
 とても信用出来ない。
 支点を作れるところは先頭がロープを出す。
 潅木が出てくると掴むものがあり少しは安心できる。

  一旦上に登り、隣の沢状に移動したと思う。
 リーダーの気苦労は並ではなかったでしょう。

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  尾根に出る直前は急峻な登りになり、ターザンルート
 です。14:30頃。

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  14:40過ぎ頃かようやく皆が尾根に出る。
 足が吊った人も出て少し休憩。
 尾根には乗ったもののまだ標高は低く、高倉山まで
 大分薮漕ぎがありそう。

  15:05頃、こんな感じの薮をずっと漕いで行く。
 とにかく尾根の上を目指して登っていく。

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  所々ロープが張ってあったりして、何かなと思ったら
 そのうち「この先管理区域外」とかの看板が、あちこち
 の木に打ち付けてあり、これはスキーヤーに対する
 警告看板だと気がついた。ここは天神平スキー場の
 一角で、調子に乗り滑り降りていると「リフトに戻れなく
 なる」という看板もあった。

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  15:30頃ようやく高倉山に飛び出した。
 結局入渓から5時間も掛かったことになる。

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  後はススキの穂が揺れ、秋の気配になった道を
 天神平に下るだけである。

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  5分くらいでリフトの高倉山山頂。

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  天神平ロープウェイ前で装備を解き、降る。
 片道¥1200でした。

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  NETを見るとこの右沢に入った記録も沢山あり、
 やはり同じように詰めで厳しい目にあっている。
 (中には左沢のことを全く意識しないで登っている
  ものもある。)
 しかし左沢の40mスラブからの詰めもそれなりに
 厳しいらしい。
 谷川の沢は詰めがスラブや草付き泥壁が多いようだ。
 その点先回の白毛門沢は水が涸れてからがとても
 長いが、乾いてかっちりした岩で快適な登攀が出来る。

  沢教室ではビバークというのも課題で、白毛門の
 登り口駐車場で、各自ツエルトを張る。
 私たちOB組は大型のテントを持ってきていた。
 かなり厳しかった沢遡行の無事を祝って、このテント
 に皆集まり乾杯。明日の予定はないので気楽に飲む。
 こうなると大概飲みすぎる。
 次の日、1日冴えなかった。
 そのうち結構な雨が降ってきた。台風から相当離れて
 いても、山沿いは影響が早い。
 やはり沢中泊では厳しかったかもしれない。

 (一番厳しい詰めの部分ほとんどはお借りした写真です。)