水無川 | 鬼川の日誌

水無川

   水無川中流域  12,8,11
        - ヒルに撃退された


  本当は玄倉川中流を歩こうという話だった。
 しかし不安定な天気で、ところにより雷雨も予報されていて、
 逃げ場のない増水の怖いところは止めた。
 室内クライミングも蒸し暑く、決行も迷った末、すぐに撤退
 できる水無川の下のほうを歩いてみることになった。
 しかしここはヒルの棲みかで知られている。

  朝の中はまあまあの天気。
 風の吊橋の手前から河原に降りる。しかし上流への道は
 通行止めになっている。そのまま進むと滝沢苑への道と
 合流し、滝沢苑下で準備する。この辺では子どもたちが
 水遊びしている。9:35頃。
  
鬼川の山行日誌
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  子どもたちが水遊びしている上に進むと、すぐ先に
 大きな堰堤が見え、越えられそうもないので、結局
 林道に上がらざるを得ない。
 林道を進みながら、適当な斜面を見つけて、補助ロープ
 を使いながら川へ降る。15分ほど歩いたかな?

  ところがもうこの降りでヒルに取り付かれた。
 取り付いたヒルを丁寧に取り除き川に入る。
 この辺はまだ余裕があった。 10:10頃。

鬼川の山行日誌
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  すぐ先に巨大な堰堤が現れる。 10:15頃。
 これは何ともならないので、左の方が登れそうで左から
 巻く。しかしこれが結構な急斜面で厳しかった。
 巻き終わり川に下りる所も、壁で補助ロープを使用する。
  
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  足元を点検するとやはりまたヒルが取り付いている。
 食いつかれていないか必死で点検。中に非常に小さな
 ヒルもいて、摘まんで潰そうとするうちに紛れて分から
 なくなるのもいる。気を遣う。

鬼川の山行日誌
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  堰堤一杯に土砂が堆積し、川幅は広く、川の中を
 歩いている限りとても気持ちがいい。

鬼川の山行日誌
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  次には多段の巨大堰堤が現れる。 10:40頃。
 右側を探ってみたが崖で登れそうになく、これも左から
 巻く。

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  河原に降り立ちまたまたヒルの点検。ばっちり取り付
 かれている。必死で取り除く。なんか疲れる。

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  さらにまた巨大な堰堤で巻くしかない。もう樹林には
 入りたくないが、しかし逃げ場がない。
 覚悟を決めて左の樹林に入ると、踏み跡らしきがある。
 もうこのときは、樹林内を歩いているうちから、足に
 ヒルが取り付いてるのが分かり、取り除きながら進む。

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  河原に降りてからまたまた必死のヒル捜索作業。
 この上を進むと広々した河原に降りて休んでいる二人
 連れがいた。少しで倉見山荘らしき建物が見えたから
 この辺から降りたのかな?後でこの倉見山荘から登った
 のだが、ヒルがひどかった。このおばさんたちはなんとも
 なかったのかしら?11:15頃。

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  一見気持ちがいいのだが。

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  11:20頃にようやく沢らしく幅が狭まってくる。
 手前に左岸からヒゴノ沢が合流している。
 巨大堰堤越えとヒル捜索で大騒ぎして疲れてしまった。
 もともと暑さを避けるためだけに来たようなもので、
 頑張るつもりはなく、ここで昼飯とし、もう止めようかと
 いう感じになった。と言う事で、買ってきたビールを
 飲みながら休んでいるうちに、予報どおり猛烈な雨が
 降ってきた。中止で正解。このとき一人が指に食い
 ついているヒルを発見。紛れて逃がしたのにやられた
 ようだ。

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  この雨はかなり激しかった。増水してきたら怖いので
 雨待ちもせず倉見山荘のところから林道に上がる。道
 が泥川となって流れている。これが全部沢に入る。
 ところがこの泥川の中にヒルがいたらしく、林道に出て
 足元を見るとヒルが取り付いている。今度はスパッツの
 中まで既に入り込んでいた。
  
  大慌てで取り除くが雨と泥川の中でうまくいかない。
 そのうちふと見ると、グローブの中で指に小さなヒルが
 食いついていた。既に食われて、取り除いたら血が止ま
 らない。

  歩きながら時々足元を見るといつの間にかまた取り
 付いているということの繰り返し。ヒルと格闘しながら、
 ようやく大倉に着き着替えをすべく装備を取ると、左足
 に2匹食いついていて既に丸々太っている。取り除き
 踏み潰すと血で真っ赤になる。たっぷり吸われた。
 良く見ると食われたのは3ヶ所で、既に一匹は腹一杯で
 離れたらしい。スパッツを外した方の足のほぼ同じところ
 を食われた。指2ヶ所と足3ヶ所計5ヶ所も食われた。
 目の細かいタイツを履いていた二人は足は食われずに
 すんだそうだ。女性のストッキングもヒルは入り込めない
 とかいう話だ。
 
  ヒルに食われるとなかなか血が止まらないのだが、
 それは気分は悪いがともかく大したことはない。しかし
 食われると後でかゆみが出る。これが嫌なものだ。
 ヒルに取り付かれないようにするのが一番だが、取り
 付かれたのを摘むとその指に食いついてくるから厄介
 至極。ペンチのようなもので摘みつぶすのが確実。 

  まあとんでもないところにいってしまった。ここはヒルが
 出なくなる11月以降、しかも倉見山荘から上を歩く方が
 よさそうだ。この山荘は営業しているのかしら? 
 風の吊橋の下は子供たちの水遊び場になっているが、
 この辺にヒルが出だしては客が来なくなって大打撃だ
 ろう。鹿が繁殖しすぎてヒルをあちこちに運搬するらしく
 丹沢一帯がヒルに占領されるのも近いのかもしれない。
 鹿を管理することも当然必要だが、既に広がったヒルを
 退治するいい方法はないのだろうか?なんとも出来ない
 というのも情けない話だが、害を及ぼす動物、昆虫など
 を根絶やしにするのは困難なようだ。逆に彼らによって
 人間が追い込まれないかを心配すべきか?