西丹沢鬼石沢 | 鬼川の日誌

西丹沢鬼石沢

   鬼石沢沢登り 12,7,16



  15日に予定していたが、14日朝方丹沢湖付近で
 100mm/hを越す猛烈な雨が降ったらしいという
 ニュースが流れていた。
 この所とりわけ九州北部の山間地では、猛烈な雨に
 よる洪水、土砂災害が連日の様に報道され、水の
 恐ろしさを見せ付けられている。

  時間100mmという雨では沢は増水し、途中の林道
 が通行不能ということも予想され、これはせめて1日は
 延期した方が良さそう、ということで参加者に連絡。
 幸い皆さん延期可能で、16日になった。

  本厚木駅に集合してもらい、ここから車で丹沢湖上の
 大滝キャンプ場から林道に入る。ゲートは閉じられて
  いない。しかし駐車できる広場の直ぐ先で、左の沢から
 土砂が押し出し、林道を塞いでいるのが見えた。
 車を広場まで戻し、荷を担いで歩き出す。9:00頃。

鬼川の山行日誌

  林道の惨状。上から岩が落ちているだけでなく。水で
 道が掘り返されている。これは復旧にしばらく掛かりそう。
 やはり100mmを越す雨の力は凄い。

鬼川の山行日誌

  奥までは入れれば楽だが、さほど林道歩きが長いわけ
 ではない。
 大滝沢の左岸を迫力の水量の大きな滝や堰堤を見なが
 ら進む。水は濁ってない。こんな水量の時は無理だが、
 いつかこの中流域も歩いてみたいものだ。鬼石沢はこの
 大滝沢の本流上流部の名前だ。
 左岸から右岸へ、そして右岸から左岸へ渡り返し、山腹
 に上がる。

鬼川の山行日誌

  少しで大きな堰堤の上で手前のマスキ嵐沢が大滝沢
 に合流しているところを見下ろす。これを見落とすとこの
 先が既にマスキ嵐沢に入っていることが理解できない。
 ご丁寧に看板があるが。9:30前通過。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  ここから山腹に取り付き登るがこれがおよそ30分弱。
 たっぷり汗をかかされる。鬼石沢とステタロー沢との
 合流部に立つ一軒屋避難小屋前で沢装備を着ける。
 10:15過ぎに出発する。

鬼川の山行日誌

  堰堤の上から入渓する。
 沢は荒れた感じはするがそう酷くはないようだ。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  二俣を左に行くと直ぐにF2、10m。
 避難小屋の下流にある雨棚をF1とするから、いきなり
 F2である。もっとも雨棚は70mの巨大な滝で、私等の
 登れる相手では到底ない。いつか見るだけでもいいから
 雨棚に行って見たい。10:30過ぎ。

鬼川の山行日誌

  水に洗われたか、あまり苔もなく滑らず、快適な登り
 で、気持ちがいい。

鬼川の山行日誌

  ここはベテランの皆さん楽しんで登る。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  また直ぐにF3が見えてくる。10:35過ぎ。
 これが鬼石沢のハイライト、20m滝。

鬼川の山行日誌

  近寄ってみると圧倒的な水量だ。前回は滝のほぼ
 中央部右寄りを登ったが、そこは完全に水を被っていて
 とても登れそうにない。途中のテラスに落ちた水が噴水
 のように跳ねている。

鬼川の山行日誌

  どう除けてもシャワーは避けられそうにない。
 ロープを結び、右壁に取り付く。直ぐに跳ね上がる水で
 ずぶ濡れになる。
 少し登るとピンが打ってある。この先滝側に乗り出さざる
 を得ないが、滝に入りこまずに登れた。ピンがあと二つ
 打ってある。水勢に気おされるだけで登り自体は3級
 程度でそう難しいものではない。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  滝上の立ち木でビレイ支点を作り、皆に登ってもらう。
 ロープの操作をしながら、皆の登りの写真も撮りたいと
 工夫したが、セカンドで登った人の分は間に合わず撮
 れなかった。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  皆さんたっぷりのシャワーを浴びています。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  ビレイの様子。

鬼川の山行日誌

  なかなか楽しい。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  ちょっとしたトラブルもあったが、皆さんベテランで
 問題なくシャワークライミングを楽しんだようです。
 ビレイロープの回収・収納も終わりまた歩き出したのが、
 11:15を過ぎた頃のようですから、F3が見えてから
 5人が滝を越すまで40分くらいということになります。
 まあこの沢はここが楽しみですから。

  歩き出すとこれは最近倒れたなという大木が沢を
 塞いでいた。

鬼川の山行日誌

  この沢の白砂はとてもきれいです。

鬼川の山行日誌

  堰堤が見えてきました。左から登れます。

鬼川の山行日誌

  堰堤の上で昼飯としました。11:45頃から動き始める。

鬼川の山行日誌


鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  F4、7mです。12:00頃。
 釜は深くない。水線沿いに登れます。

鬼川の山行日誌

  ここも洗われたようできれいでした。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌


鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌


鬼川の山行日誌

  この上はきれいなナメです。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌


鬼川の山行日誌

  ナメの奥に異様なものが。

鬼川の山行日誌

  かなり巨大な流され積み重なった木の残骸が沢を
 埋めていました。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  下は09年の5月ですが、その時岩に着いていたコケが
 きれいに洗い流されていることが分かります。

鬼川の山行日誌

  迷路のような残骸を潜り抜けると、F5チョックストーン
 です。12:05頃。壁に張り付いているのは岩タバコです。
 ここは重なった岩の中を潜り抜けられるのですが、足場
 が悪く、上がるのが大変です。
 岩の右の小さな沢を越える方が楽です。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  この先に大岩が乗った堰堤があります。
 これを越えたのが12:25頃のようです。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌


鬼川の山行日誌

  直ぐに奥の二俣です。右が本流。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  進むと古い堰堤があります。よくまあこんな奥に
 堰堤など作ったものだ。これも越えたのが12:35頃。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  次に出てくるのが、5mチョックストーン。12:45頃。
 梯子にする材木が動いていましたが、立てかけなおして
 越える。この足場が何もないと越えるのはかなり困難に
 なります。 

鬼川の山行日誌

  三俣13:00頃。一見して一番左が本流です。

鬼川の山行日誌

  少し進むとまたチョックストーンがあります。
 これは左のザレを登って巻きます。

鬼川の山行日誌

  CSを越え5分も歩けば登山道に出ます。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  楽しい沢も終わりです。13:15頃。
 ここで沢装備を解き、少し休憩し下山。

鬼川の山行日誌
鬼川の山行日誌

  大滝峠上、14:00頃。

鬼川の山行日誌

  一軒屋避難小屋14:35頃。

鬼川の山行日誌

  途中マスキ嵐沢を見下ろすところがあります。

鬼川の山行日誌

  左岸から右岸へ、右岸から左岸へ渡り返す。
 15時過ぎ頃。

鬼川の山行日誌


鬼川の山行日誌

  大滝沢中流域の迫力の滝。水量が多い。

鬼川の山行日誌

  暑いさなかの丹沢は山に登る気がしないので、
 やはり沢登りですね。大雨の後、増水を心配しましたが
 滝を登れる程度で良かったです。しかし林道の様子など
 から大雨は怖いと痛感させられました。

  (仲間の写真を何枚かお借りしました。)