セイメイバン | 鬼川の日誌

セイメイバン

   セイメイバン東尾根を登り稚児落しへ 12,6,24




  24日は梅雨の晴れ間のようだというわけで、以前企画
 し流れたセイメイバン東尾根を3人で登ることにした。
 猿橋駅に8:25に着き、バス8:28発というえらく繋ぎの
 いいバスに飛び乗り、奈良子入り口で下車。
 沢沿いの道を歩く。
  
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  直ぐに猿の群れに出くわした。
 日当たりが悪い方の崖はきれいなコケが蔽っている。

鬼川の山行日誌
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  林入り口バス停先を左に下り、小俣川を愛郷橋で渡る。
 林集落を道なりに登っていくと、火の見やぐらで分岐する
 道を左に取り、そのまま道なりに登っていく。

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  一番上の民家の手前に左に入る道が上に伸びている。
 ここまで約20数分。9:15頃。
 この舗装道は直ぐ終わり、貯水槽とその上の木製の祠を
 見ながら竹薮の道に入る。

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  道は右手の沢沿いの薄い踏み跡を登っていく。
 道が沢に降りていく手前で左に沢から離れて山腹を登る
 (目印テープがある)のだが、沢側に引き込まれやすい。
 地形図で沢の左の尾根を登ることを頭に入れて進む
 必要がある。少し登ると尾根に乗る。
 (左から一番上の民家まで行かず手前から入るらしい
 道が合流する。この尾根は両側を沢に挟まれている
 ので、この尾根に乗ってしまえば問題ないようだ。)

  このあたりが標高500mを越えているが、この先H700m
 あたりまでが急坂である。しかも道が溝状に掘れていて
 落ち葉が厚く堆積して歩きにくい。

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  しかもこの日は非常に蒸し暑かった。
 蒸し暑く、滑りやすい落ち葉の急登で難儀して、ほぼ一月
 ぶりの山歩きになってしまったという仲間の足が進まない。
 私も桧洞丸は3週間ぶりだったが、その間ろくに足を使って
 なかったので、歩くのは歩けたが、その後膝は渋いし、腿
 は筋肉痛になるはできつかった。せめて2週に一度は山に
 登るか、意識的に鍛えないと私等の年代ではあれっ?と
 いうほど直ぐに衰えてしまう。
 途中から前に出て歩きやすい道を先導する。

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  それでも何とか頑張り緩やかになった尾根に出た。
 ここがH700m付近で、10時頃だった。少し休む。  

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  緩やかに登る尾根を行く。尾根も広くなり踏み跡も
 かなり薄いが、探しながら歩く。相変わらず蒸す。

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  10:40前頃830m分岐点に着く。小さなコブ。
 しかし地形図には分岐にはなっておらず、コンパスを見ず、
 目立つテープに従って進むと、道は降り坂に入ってしまう。
 コブから少し降り直ぐ登りのはずが、道は降り一方になり、
 867mに合わせたコンパスの方向がどんどんよそを向い
 てくる。おかしいので直ぐに登り返す。
 ハイキングマップでは東奥山に降る分岐点となっていた。
 830m点でコンパスを次の867mに合わせ確認して、
 北西方向への踏み跡に入る。ここにはテープは無い。
 ついテープに慣らされてしまうものだ。

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  地形図に表記のある867m点は何も無いコブ。
 そのまま過ぎて、緩やかに登るとセイメイバン山頂に
 飛び出す。11:25前で、2時間半かかった。
 以前は大ヌタ山から縦走して来た事がある。
 そのときは桜沢峠で降った。

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  一月ぶりの仲間の出だしの様子から、2時間のところ
 30分ほど余計に掛かるかなと思っていた。このコースの
 これからはエスケープする場所がいくらでもあるので、
 あまり心配ない。それにしても仲間は途中大汗のかき
 すぎで、ちょっと心配であるが、ここは風が通り涼しい。
 また昼飯を腹に入れて少し元気になったようだ。

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  東尾根とは打って変わって涼しい快適な尾根道を
 桜沢峠に向けて歩く。

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  12:20前桜沢峠。

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  峠から80mほど登り返して、H782m高ノ丸。
 12:30過ぎ。

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  台地上から150mほど降って葛籠(トズラ)峠。
 12:50頃。これをトズラと読むらしい。
 ここで舗装の道路に出るが、降りた右手が広場になって
 いて、そこに岩殿山を指す看板がある。

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  広場から進行方向を見上げると送電鉄塔が高く2本
 立っており、地形図の道はその下に向かって登るようで
 ある。登り始めるとヤセ尾根で、切れ落ちた所もあり、
 注意して登る。しばらくで富士山景勝地の看板があるが、
 今日は富士山は見えなかった。13:25頃。

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  このあたりで仲間がギブアップ宣言。一月ぶりである
 だけでなく、蒸し暑さで大汗をかき、持っていたのがお茶
 で塩分等ミネラル分を失い、バランスを崩したのかもしれ
 ない。玉の汗は体を冷やす効果は無いので、軽い熱中
 症だったかも。少し休む。

  岩殿山は割愛し、稚児落しまで頑張り集落に降る事に
 する。送電鉄塔を過ぎてかなり急な階段を降る。鉄塔
 巡視路でよく見る、黒いプラを打ち込んだ階段。これが
 無ければ滑り落ちそうな急坂である。
 登り返すと台地で笹平。三角点のところで道が分岐して
 いる。稚児落し方向に行く。13:40頃。

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  緩く降って稚児落とし分岐にでる。ここは風が通り
 気持ちのいい木陰があり、少しゆっくりする。
 13:55頃。そのうち岩殿山から来たらしいおばちゃん
 3人連れが笹平方向に過ぎて行く。今日出会ったのは
 この3人のみ。  

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  浅利集落への道を偵察してみると、稚児落しの大岩壁
 と、向こうに岩殿山が見える。

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  下の集落や高速道路も見える。そう遠くない。

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  英気を養ったところで降る。岩壁の一角なので危ない
 所もあるかと思ったが、それも無く30分弱で集落に
 降りついた。14:30頃。

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  降りたところから沢の対岸にバス道路があるが、これ
 に出るために大分遠回りさせられる。
 バス通りに出て駅方面に歩きながらバス停を探す。公民
 館前にバス停があったが、15、16時台のバスはない。
 持って来たビールで少し喉を潤し休む。
 
  地図ではバス通りに出たところから大月駅まで直線で
 2kmもなくもうその半分くらいは歩いている。 
 歩き出すと高速道路もすぐ近くにそびえていて一安心。
 高速道下を潜り、桂川に掛かる橋を渡り、緩やかに登る。
  
  ここで不思議な感覚を覚えた。何だろうと思っていると、
 高速道の下に出るまで沢の流れと一緒の方向に歩いて
 いたはずだったのに、橋を渡り右手に見える桂川は逆方
 向に流れている。そういえば橋の下も逆に流れていた。
 
  しばらく南北逆立ちしたような感じだったが、川が高速
 道の下で山にぶつかって向きを変えて流れているのだ
 ろうと思い当たって、変な感じは氷解した。
 地図を見れば、沢は高速道の下でこの川に合流するの
 だが、ちょうどこの合流点で川は鋭角に向きを変えて流
 れていることが一目瞭然だった。

  坂を緩く登りつくと、跨線橋があり、大月駅にでられる。
 15時を10分くらい過ぎていたようだ。
 ちょうどいくらも待たずに電車があったので、そのまま
 帰った。歩いたのは6時間と少しだったようだ。