利益について考えよう(3)借入の返済のために必要な利益 | 愛知県江南市の税理士・大塚高史です。

愛知県江南市の税理士・大塚高史です。

あなたを、お助けし、あなたを、応援します。
あなたが飛び立つための、滑走路となり、管制塔となります。

みなさんこんにちは。先回は損益分岐点売上についてご説明しました。
先回の計算によると、この会社については833,334円の売上があれば収支トントンとなります。

(先回の分はこちらをご覧ください)
ところで、「勘定合って銭足らず」といいますよね。
そう、損益分岐点売上では「銭足らず(おカネが無くなる)」になるのです。
それで、今回は「銭足らず」にならない為の売上の計算の説明をします。
(1)売上(本業収入)    840,000円
(2)売上原価(変動費)    588,000円
(3)粗利益(限界利益):売上の30%    252,000円
(4)販売費・一般管理費(固定費)    200,000円
(5)営業利益     52,000円
(5)営業外費用(借入金利息など)     20,000円
(6)経常利益(税金対象の利益)     32,000円
(7)法人税等(※)経常利益の37.5%     12,000円
(8)税引き後利益     20,000円
(年間減価償却費)    (100,000円)
(年間借入金返済)    (120,000円)
※法人税(国税)、法人事業税(県税)、法人県市(または町村)民税の合計です。
 %は計算上都合の良い%としてますので、実際の%とは少し差が有りますがご了承ください。


①年間の借入金返済:12万円
年間の減価償却費:10万円
借入金返済のために必要な税引後利益:-=2万円
④借入金返済が可能となる経常利益:③(2万円)÷(100%-37.5%)=32,000円

⑤粗利益: (32,000)+営業外費用2+固定費20=252,000
⑥必要売上高 (252,000)÷30=84万円
したがって、借入金を返していくために最低限必要な売上は84万円ということになります。
(833,334円では資金的に赤字です)

※減価償却費は
「設備投資などの支出額を、使用期間
(売上に貢献することが可能な期間)に応じて経費にしていく」
ので、投資の翌年以後は「おカネの出費を伴わない経費」なので、
資金面から見た場合には除外します。

一方、借入金返済(元金部分)は「経費にならない支出」です
(借りた時「売上にならない」ことの裏返しです)

従って、借入
(元金)返済が減価償却を超える部分に見合う額の
税引き後利益を残しておく必要がある、わけです。

今回も最後までお読みくださいましてありがとうございました


※お問い合わせにつきましては電話またはメールにて承っております。

なお、メールを送って頂く際には、お手数ですが
ご住所、お名前、お電話番号の御記入をお願いいたします。
電話 090-7038-7866(NTTドコモ) 080-3447-7970(ソフトバンク)
メールアドレスtakasi.otsuka@train.ocn.ne.jp
ツイッターのフォロワー募集中です
フェイスブックのお友達募集中です