休日徒歩伝 <8>〈再録〉 | フレパイズム

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[一致感]


⭐店内を一通り巡ると、なるほど買いたい物がいくつかある。
 
 安積黎明付近から両手に買い物を持って家まで歩くにはキツイ。しかしまた歩いて帰ってから車で買いに来るのも少々億劫になってきた。

妻に迎えに来てもらおう、早速電話するとNOの返事、なぜかと問う

「寝ている」

からだとか…。



ここで話は飛ぶが、私には

『一致感』

という謎の能力が生まれつきある。

この一致感という言葉そのものは私が十代の頃に命名した造語だ。

一致感、それは

「偶然の一致」

が偶然とは思えないくらい頻繁に、なんならほぼ複数回毎日起きているという勢いで起きる。 子供の頃はいつも起きている普通の事と思っていたが、だんだんと

「ちょ、待てよ」

とキムタクな気持ちになってきた。

 たとえば【松田聖子さん】をふと思い浮かべた瞬間に、ラジオなりテレビなりから松田聖子さんの曲が流れてきたり、

「久しぶりにペプシコーラ飲みたいなあ」

と思った瞬間に目前をペプシコーラを飲んでいる人が通ったり、誰かと話していて、

「…、でスターウォーズの」

と言ったと同時にテレビの出演者なり通行人なりが

「でスターウォーズの」

と、全く同じセリフを言うみたいな、バリエーションはたくさんあるが一時期は本当に訳がわからず怖いとさえ思っていた。

 家族や友達にも昔は話していて、目の前で目撃してみな驚いたものだが、今じゃ自分も慣れてきてあまり言わないから周りの皆も忘れていると思う。

 この一致感、我が舎弟【KAZZ☆GO!】と一緒にいる時に波動が合いすぎるのか頻繁に起こる。 前後はお互い全く違う話をしているのに急に

「ラーメンショップで」

とか

「がぎぐ~げ~ご」

「だいぶ腕をあげたね」

「まことちゃん」

等々、メジャーな事からマイナーなセリフまで、打ち合わせしたかの様に

『せ~の!』で

言ったと同じくらいハモる、シンクロする、瞬間にKAZZ☆GO!は

「なに~」と、

驚きの眼差しで私をにらむ、KAZZ☆GO!的には今、話の中で最適なひとセリフを言ったつもりが同時に兄者が言う、そりゃあ驚くよ、その場にいた人々も皆驚くしね。


🍒使用画像🍒
2020年4月17日 撮影



《初出展》
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令和三年2月28日 05:55